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2015年03月17日07:44

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「大学は何をしてきたのか?」

 とんでもない夢を見ました。夢の中で僕は大学に行くことになり、クラスメイトから「どんな科目を選びたいですか?」と聞かれて、ハタと困り答えに窮してしまったところで目が覚めました。思えば57年前の今頃、青雲の志を抱いて大学の門をたたき、戦後の荒廃から立ち直りかけた時代の「先兵」となって活躍する自分を胸に描き、多くの級友と交わりながら切磋琢磨に日々を送ることに期待を一杯抱えて「経済学部」に行き、今日の自分があります。

 僕だけでなく、その後多くの日本人が「大学」に進学して、社会の発展に力を尽くしてきたと思いますが、「この4年間は一体なんだったのか?」と振り返ってみた時に、この人生にとって『本当に必要だったのか?』と疑問に思います。そうして今日の日本を考察したときに、「学問は社会に一体どんな値打ちを与えたのだろう?」と言う疑問が沸々と湧いてくるのです。

 もちろん「半導体」や「ips細胞」のように、人類の暮らしを変える大きな役割を果たした「進歩」がありました。それが「経済学」の世界ではどうかと言えば、ほとんど何の進歩もしておらず、「資本論」も「金融論」も「景気循環論」も「失われた20年」の前に、何の助けにもなりませんでした。最新の話題でもピケティ教授の「21世紀の資本」など「大学に行かなくても誰でもわかる話」でした。医学など万人が望む「進歩領域」であるのに、いまだに「人体の解明」が出来ずに、「後期高齢者介護問題」の前に無力な状態を晒しています。

逆に、世の中の実態を見れば、「ユダヤの金融支配」や「アベノミクスのような金融、財政政策」、はたまた「資本増殖メカニズム」のような社会の成り立ちに必要な研究に乏しく、毎日の膨大な失敗の中から「賽の河原の石積み」のように、壊れては積み直し、流されては作り直している日本社会があります。こんな日本の実態から見れば、莫大な予算をつけて多くの若者を現在の大学に行かせることが、どんな意味があるのか?一考の余地があるのではないか?と思えてくるのです。

 一方、日本が戦後失った物の一つに「日本軍」があります。「戦争放棄したのだから、軍隊は要らない」と言う単純な思考で割り切ってきましたが、実は大きな落とし穴に気が付きました。実は「軍隊と言う存在」は常に「100%国のため」を前提にして存在します。そこには「滅私奉公」しかありえないのであって、「軍隊」の存在こそが、国民に「私を捨てて、公のために尽くす」ことを教える指針となりえるのです。そこには「個人主義」とか「私的財産」の存在を忘れて、「国を守るために」と言う「崇高な理念」に基づいた「経済学」も「法学」も「工学」も「医学」も「社会学」も組み立てられます。

 悲しいかな、戦後日本が「戦争放棄」をして、「軍隊」を持たなかったため、このような「国の発展のための学問」までが犠牲になりました。国家の成り立ちさえもが「個人主義」「私企業主義」「地域・宗教団体」を助長する「国民主権主義」の国になり、「市民運動家?」と言う訳のわからない存在が、日本の全体像を曖昧にして第三国人付け込まれ蹂躙されるがままの国になりました。中華人民共和国は「全体主義国家」「軍国主義国家」なのです。彼らに「日本の右傾化」「軍国主義化」を非難される云われはありません。

つまり、言いたいことは、戦後の学問は「個」を追及する学問で、「全体社会」を追及する学問が吹っ飛んでいる。だから「政治」でも「国益」よりも、「省益」が優先し、「国家公務員」が「個人の天下り先の確保」のために「国の利益」を阻害している。最近の例で言えば、「厚生年金」は厚労省、「公務員の年金」は財務省、「教職員の年金」は文科省が主管し、それぞれが天下りポスト確保のために、『年金制度の一本化』が出来ず、予算の無駄遣いが起きている。その上で「団塊の世代の大量リタイアで年金費用が足りないから、消費税を上げる」と言います。「個の利益の最大化」を旨とする社会の典型です。ここらでスパッと立ち位置を「日本人全体が日本をよくする役割」を担うものと改めて欲しいと思います。

 僕が現役で働いていたころに、会社で「みこしを担ぐ人」か「みこしに乗っている人」かと言う議論がありました。当然、みこしは担ぐ人の方が多くなくては、みこしは動きません。問題はみこしを担いでいるふりをして、みこしに「ぶら下がっている人」です。

 こうした時代に合わせた「学問の進化」を遂げてこそ、息子を大学に通わせる価値があるのに、大学はバベルの塔に立てこもって、一人で悦に入っている。「社会が必要としている人材を輩出できている大学は非常に少ないのではないか?」と思います。
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