mixiユーザー(id:17119814)

2015年01月28日22:12

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21世紀の資本

総ページ数700ページにもなる小難しい経済論の本。とても売れそうには思えないもの
だが、これが昨年アメリカではアマゾン売り上げ総合第1位になるほどの超ベストセラー
になったのである。書名は「21世紀の資本」。

著者はフランスの経済学者トマ・ピケティ。彼はアメリカのマサチューセッツ工科大で准
教授として教職に就いた後、パリでパリ経済学校を設立した。思想的には社会主義に近い
立場をとっているようで、書名からもマルクスの影響がうかがえる。

この本では、資本主義が富裕層と貧困層の格差拡大に行き着く、ということを過去の膨大
なデータを基に証明しようとしている。日本の高度成長期のように、全体が成長している
ときには富の再配分も自然と行なわれ、それほど格差拡大にはならないという。しかし、
経済成長が鈍化すると、資本家は「カネがカネを産む」方式で富を増やしていくが、そう
でない人達はそのぶん富が減っていく。全体のパイが増えない中で資本家の取り分が増え
ていくのだから当然といえば当然である。

結論としては、世界的に富裕税というものをかけて富の再配分をすることが必要だ、と説
いているようだ。グローバル資本主義ならぬ、グローバル社会主義って感じか?こんな本
がアメリカでベストセラー。あのアメリカでねえ、ふ〜ん。

しかし日本ではとんと話題にならないな。日本は資本家はユニクロとかワタミのように、
とにかくガメツク稼ぎ、一般層は羊のように文句もいわずに従うだけ。政治は資本家に有
利な政策ばかりだが、それに対抗するマトモな勢力も無いし。まあ日本人なんかにそんな
民衆革命みたいなものを期待しても無駄だわな。

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