偏見を持たないで欲しい、、、

最近起こってしまった日本人人質事件。
シリア人の友達家族と食事を楽しんでいるところに、テレビのニュースが飛び込んできた。

その家族はカナダ移民者。でも、レバノンにも家族がいる。シリアの治安悪化で、全てを捨てて他国に移住。トルコに移住した家族もいるらしい。この家族の話を聞くと、オマーンの平和が素晴らしい事に気付く。

ニュースを食いつくように見始め、日本人の私を見て本当に申し訳なさそうに話し出す。
「どうして、あんな危険な場所に行ったの？！信じられない！」きっと、情勢を目の前で見てきた人にとっては、あの危険な場所に近寄ることも考えられないのでしょう。

シリア人であれば、絶対に行ったら危険な場所と言うのは分かっているらしい。
そういう場所でなくても今は治安が悪い場所。きっと日本人の方は、相当な決意を持ってその場に行ったのでしょう。

私の知るシリア人は良い人ばかりだから、シリアでそんな過激な組織があること自体信じられない。けど、これが現実なのです。

その後日本のニュースを読んでいて思ったこと、、、
自国から出たことのない人達や、その地域のメディアでしか海外を知り得ることのできない人達は、世界中殆どに該当すると思う。そんな人達がイスラムを全部一括りに考えると、イスラム教徒に対しての差別が生まれる。オマーン人の家族を持つ自分としては、この事態が起きる事は心が痛む。イスラム教の教えは、もっと人間らしさを教えてくれるのだと私は思う。私は決して信仰深くはないけど、オマーンでの生活の中で思えることは、日本では薄れかけているものが沢山ある事。心の病にかかることはない様なこと。困っている他人を助けるのもイスラムの教え、人生で一番お母さんを敬う事も、女性や高齢者を大切にする事も、、、信じる神様が存在することは、生きている中で一番心強いものなのかもしれない。

でも、そんな良い宗教を悪用する人達がいるのも事実。人を殺すなんて絶対にあり得ない。酷い。人の命を奪うことは、魂にシャイタンと言って悪魔が宿ってると聞きました。
そのシャイタンを取り除くためのお祈りも、ちゃんとあるのです。
うちの部屋にも飾ってる、、、最初意味は分からなかったけど、なんとなく目に止まって、この家を建てた時に独断で買っちゃった。家に他人の念が入ってこないようにする言葉らしい。

あの世とこの世、魂の話で一昨日夫婦盛り上がっていました。お父さんって物知りだし、頭が柔らかいから、話が面白い。イスラム教においての人間誕生の話。神様とエンジェルと魂と肉体の話。人間にはみんなシャイタンになり得る魂が付いてるんだって。悪事を働くと、シャイタンが目覚める。だから、人の命を奪ったり、妬んだり呪ったりしてはいけないのよ。いつも他人の幸福を祈る気持ちが、自分の魂を磨く事だと改めて思った、、、

それが本来のイスラム。平和と幸福のためにあるはず。

と言うことで、日本でもイスラムに対する偏見や攻撃がないことを祈るばかり。