「言論の自由」云々は論点のすり替え？

■人質４人が犠牲に　フランスの連続立てこもり事件
(朝日新聞デジタル - 01月10日 05:38)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3219738

無神論主義の雑誌社が出してたあの風刺画は、イスラム教に対して風刺やジョークという言い訳を使い（自分達が信念とする無神論とは異質の価値観を嫌う）会社側や（イスラム系移民を嫌う）大衆の鬱憤をぶつけ憂さ晴らしをしている一面もあった気がする。その憂さ晴らしに対して、テロという異常な手段でなくても風刺した相手側から何らかの批判や非難が起きればどのみち『言論の自由への挑戦だ！』と論点をすり替え自分だけが被害者であるかのように自己正当化し自己憐憫をしていた印象。
丁度、大津いじめ自殺事件で『正義の社会的制裁』」『自分は社会の悪と戦う崇高な戦士だ』と自己欺瞞的な陶酔に浸りながら事件と無関係な同姓同名の人達へ迷惑行為や嫌がらせを繰り返していた人々（批判に対しては事件関係者の火消しと決めつけるケースも）と何も変わらない気がする。日本の彼ら同様、フランスの彼らもまた、『（ペンで戦う）崇高な戦士』という幻想に酔っていたのかな。だとすれば、自分達こそ崇高な聖戦士だと思ってるイスラム過激派のテロリストと同じだ。やっこさん達と部分的に波長が合ったことも事件を招いた一因では？　と妄想した。

あのテロの背景にある問題は「言論の自由」ではない。恐らく、会社側とテロリスト双方に共通する「侮辱やヘイト（or憂さ晴らし）を正当化するために捏造した幻想にある気がする。
何でそこまでして侮辱やヘイト（or憂さ晴らし）をしたがるのかといえば、「世界が自分と同じ価値観で統一されてない様を見る（＝自分の価値観が普遍の絶対真理だという信念が揺らぐ）ことが不安」なのかもしれない。もしもその価値観（信念）が自分のアイデンティティの源になっているのなら無理もない。そして万が一、そのアイデンティティが本当の自分を押しのけて構築された偽のアイデンティティだったらなおのことだろう。今まで空っぽな自分が依存してきた自尊心やアイデンティティが根拠のレベルから揺らいで、崩壊してしまう。

キリスト教徒であるフランス人の大半とイスラム教徒達は、呼び名こそ違えど同じ神様（唯一神）を信仰していることはご存じの通り。で、その神様の概念を最初に持ったのはあの海を二つに割ったという伝説持ちのモーゼ氏だと言われている。
その昔、古代エジプトでアトン信仰という政治的な人工一神教が強制布教され、当時ソレに洗脳されたのがエジプトの奴隷だったユダヤ人。当時そんなユダヤ人のリーダーだったのがモーゼ氏である。
アトン信仰はすぐ廃れたけど、モーゼ氏率いるユダヤ人達はその前にエジプトから脱走したんで洗脳が解けず民族本来の精神世界（＝アイデンティティの源）を見失ってしまい、急きょモーゼ氏の指導で洗脳源のアトン信仰から影響を受けた唯一神を崇める宗教「ユダヤ教」を作った。いわば、見失ったオリジナルアイデンティティに代わる偽のアイデンティティを作ったのだ。
そんなユダヤ教から派生したキリスト教やイスラムもまた各地土着の精神世界を「異端狩り・魔女狩り」と称して抹殺しながら広がり、みんな仲良く自分達の精神世界（＝アイデンティティの源）を見失ったまま、現代に至るとすれば・・・
（欧米の無神論主義は自分達の精神世界を抹殺したものへのロックでありヘイトなのかもしれない）

自分本来の精神世界を侵略した価値観に洗脳されて自分自身の独自性を否定すれば即ち自己否定。自己否定により自分の独自性に基づく自尊心を持てない者は他者を見下すことで偽りの自尊心にすがる。
ほら。誰かさん達そっくりでしょ？　他にも似たような人達いるでしょ？

多分、欧米の白人至上主義とかアーリア至上主義、あるいはユダヤの選民思想やシオニズム、そしてイスラム過激思想・・・あそこらへんはみんな同じことが原因かもしれない。
文化圏を超えて同じ問題を抱える者達同士がグループカウンセリングかなんかして本当の自分達を取り戻すことが出来れば、あんなテロは起きなくなるかもしれない。