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2014年11月23日06:00

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国分寺市さんぽ「恋ヶ窪の東福寺から殿ヶ谷戸庭園」

国分寺市さんぽ「恋ヶ窪の東福寺から殿ヶ谷戸庭園」

○「姿見の池」（西恋ヶ窪1-8）
中央線の北側に姿見の池があります。「東京の名湧水57選」のひとつに指定されるとともに、池周辺地域の湿地、用水路、水辺林等を含め東京都指定「国分寺姿見の池緑地保全地域」として整備され、かつての武蔵野の里山が復元されています。姿見の池の名の由来は、鎌倉時代にまでさかのぼり、恋ヶ窪は鎌倉街道の宿場町で、遊女達が自らの姿を映して見ていたという言い伝えによります。江戸時代に描かれた「江戸名所図絵」に登場するこのあたりの風景の中に、姿見の池と思われるものが描かれています。昭和40年代に埋め立てられましたが、平成10年に昔の池をイメージして整備されました。
http://www.portaltokyo.com/guide_tama/contents/c37017sugata.htm
【恋ヶ窪伝説】
この池は、東福寺の「一葉松伝承」のなかにも登場します。源平争乱のころ、遊女の夙妻太夫と板東武者で名将と言われた畠山重忠とが恋に落ちました。ところが太夫に熱をあげるもう一人の男がいて、その男は重忠が平家との西国の戦で討ち死にしたと嘘をつき、あきらめさせようとしましたが、深く悲しんだ太夫は姿見の池に身をなげてしまったと言い伝えられています。
【恋ヶ窪用水】
東福寺前の伝鎌倉街道から東、姿見の池方面に向かう復元された恋ヶ窪用水と遊歩道があります。恋ヶ窪用水（恋ヶ窪村分水）は江戸時代の明暦3年（1657）に国分寺村、恋ヶ窪村、貫井村の田の灌漑用水に利用するために、玉川上水から分水してつくられたそうで、当時恋ヶ窪村分水と呼ばれていました。この分水には、姿見の池付近からの湧水も流れ込んでいて、分水の築造により村の収穫量が倍増し村人の暮らしも豊かになったといいます。その後、明治になって上水に舟を通すために、分水が廃止されたそうです。現在この水路は恋ヶ窪用水と呼ばれ、そのほとんどが埋め立てられて、昔の面影を失っていましたが、里山の自然を再現するために、ここに整備・復元されました。
【東山道武蔵路跡】
平成9年度に、ここの恋ヶ窪谷で古代の道の発掘調査が行われ、古代の武蔵国府と上野国府を結ぶ駅路で「東山道武蔵路」と呼ばれる道です。ここから南のJR中央線の南の台地上にある旧国鉄中央学園跡地などから検出された遺構の調査により、側溝を伴った幅12ｍの道路で、路面が踏み固められた道跡が出土していましたが、ここの道跡は丸太で枠を作り木杭でおさえ、葦や木の枝を敷き石を並べ、さらに赤土と黒土を交互に積み重ねた構造をしていました。これは、湧水が多い谷の湿地に対応するためと考えられ、古代の土木技術の貴重な資料であり当時の谷の自然条件を示しています。
http://www.yoshikawa.asia/koukou/koukou20110609.htm

○「東福寺」（西恋ヶ窪1-39）
寺伝によれば、建立は元和7年（1621）とされていますが定かではありません。境内には、傾城墓という石塔と一葉松（ひとはまつ）があります。
http://www.tesshow.jp/tama/koganeikokbunji/temple_kokubunji_tofuku.html
【一葉松】
この松に絡み、武蔵武士団の棟梁・畠山重忠と恋ヶ窪の遊女・あさ（夙）妻太夫との悲恋物語があります。平家討伐のため出陣して行った重忠の帰りを、今か今かと待っているあさ妻太夫のもとに重忠討死の作為的誤報がもたらされました。誤報を信じたあさ妻は悲嘆のあまり姿見の池に身を投げてしまいました。その死を憐れんだ村人は、彼女の墓の基に一本の松の木を植えたところ、不思議なことに松の枝は重忠のいる西の方へと伸びていきました。さらに不思議なことは、二葉であるはずの松の葉が一葉であったことであり、この一葉はあさ妻の切ない心の表れであると噂されました。その松は枯れてしまったため切り倒されてしまったようですが、実生の松を植え継いて今は三代目の松だそうです。
【傾城墓由来碑】
境内にある傾城墓由来碑には、秩父庄司畠山重忠と遊女あさ妻太夫との悲恋物語と、あさ妻太夫の自死を哀れんだ里人が塚を建て松を植えたことなどが記され、「昭和12年4月8日建立　七十七叟　尾崎教幸撰且書」とあります。
http://taishi445.blog136.fc2.com/blog-entry-301.html

○「坂本稲荷神社」（西恋ヶ窪1-40）
東福寺のすぐ北側に「坂本稲荷神社」があります。赤い鳥居に赤い幟がいくつもいくつも繰り返し並んでいて、これぞ稲荷って感じが好きです。
http://ameblo.jp/falun1/entry-11117834772.html

○「熊野神社」（西恋ヶ窪1-27）
府中街道から少し東へ入ったところにあります。和歌山県の熊野大神を勧請したといわれますが、縁起や創建の時代などは定かではありません。文明18年（1486）聖護院道興准后御東行の際に詠まれた〝朽ちはてぬ名のみ残れる恋ヶ窪今はた訪ふも知記りならずや〟という御歌御奉額がありましたが、兵火によって社殿ともに焼失したと伝えられます。社殿右裏には、芭蕉の句碑や地元の俳人可尊の句碑があります。この辺りはもと熊ノ郷と呼ばれ、日当たりと水の便が良いということで多くの先人たちが住んでいました。昭和に入り、縄文文化以前の遺跡が発見されたという国分寺市の貴重な遺跡の一つ熊ノ郷遺跡があります。
【芭蕉の句碑】
芭蕉の句碑には、〝ひょろひょろとなほ露けしやをみなへし〟と刻まれ、この碑は恋ケ窪出身の俳人宝雪庵可尊が明治7年に建てたもので、字は可尊のものです。
http://s.webry.info/sp/tama-kosatsu.at.webry.info/201101/article_6.html
http://members.jcom.home.ne.jp/michiko328/koigafuti.html

○「本町八幡神社」（本町4-22）
国分寺駅から西武多摩湖線の線路沿いに少し行ったところに、「本町八幡神社」があります。昭和8年、国分寺市西元町の八幡神社を分祀したことが始まりで、現在地に移転したのは昭和26年ですから、それほど歴史があるわけではありません。
http://jinjajin.jp/modules/newdb/detail.php?id=1048
http://nossen.blog.fc2.com/blog-entry-54.html

○「電車開通記念碑」（本多2-2）
場所は国分寺パークレーンの跡地で、通りに面していず意識していないとまず気が付かないでしょう。JR中央線の前身にあたる甲武鉄道は、当初、甲州街道沿いに敷設されるはずでした。しかし、蒸気機関車の吐く煙を嫌った府中・調布の住民に反対されて、はるか北を走る現在の路線になったといいます。その中央線の電化は、明治37年の飯田町－中野間に始まり、大正11年には国分寺まで電化区間が延びました。この碑はそれを記念して建てられたものです。
電化の記念なら駅前に建てたらよいものを、なぜか駅から北に500mほど行った商店街の裏道の傍に建てられています。碑の表には「電車開通　札之丘十五年　記念道路碑」、裏には「大正十一年十一月二十一日　国分寺お札之丘」と彫られています。札之丘というのはこの辺の昔の町名で、表通りの商店街「札ノ丘商店会」にその名が残っています。記念道路碑ということは、電化の記念ではなく電化を機会に道路を造った記念ということ、それなら駅前にない理由も何となくわかります。
http://blog.goo.ne.jp/yingfu558/e/496498cf518e1f6cd0f02bac9c4a230b

○「祥應（応）寺」（本多4-2）
江戸幕府八代将軍徳川吉宗の享保の改革に従い、当時の国分寺村名主・本多三左衛門の子、儀右衛門と仲右衛門の兄弟によって本多新田（現国分寺市本多）が開墾されます。当地住民のために菩提寺が必要となったため、伝祥應寺跡地（現国分寺市西町。黒鐘公園北方）より引寺して、開山にあたり深川海福寺六代恢門道頂禅師を迎えました。伝祥應寺跡地（伝鎌倉街道の西側）にあった寺院は、鎌倉時代末期の戦乱によって武蔵国分寺・国分尼寺とともに焼失したとされています。
http://www.syououji.jp/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%A5%E6%87%89%E5%AF%BA
【児の手柏】
市指定の天然記念物「児の手柏（このてかしわ）」が境内にあります。以前は二本ありましたが、枯れた一本の根が掘り出され開運地蔵が作られました（斎場の右手にあります）。現存の児の手柏は、幹高12ｍ、幹周2.7ｍ、樹齢500年以上といわれ、この品種では日本最大級の巨木です。
http://myhp.ne.jp/chaoju/256
【本多八幡神社】（本多4-3）
享保9年(1724)国分寺村の名主・本多三左衛門の子、儀右衛門と仲右衛門が新田開発により当地に入植し本多新田を開きました。元文元年(1736)村の檀那寺、祥鷹寺の住職・恢門道頂を中心に、山城の男山八幡宮のご分霊を勧請して鎮守としました。
http://tesshow.jp/tama/koganeikokbunji/shrine_honda_hachiman.html
http://www.geocities.jp/hondabayashi/yomoyama.htm

○「民俗資料室」（本多5-24）
住宅街の中にあります。資料の散逸を防ぎ、後世に残して伝えようと、展示室内では農作業に使われた器具・道具類や日常生活の中で使われた昔懐かしい道具などのほか、国分寺市の変遷を物語る写真などを収蔵・展示しています。規模は大きいとはいえず、収蔵・展示している資料も多くはありませんが、都市化が進展する国分寺市の歴史を知ることができます。
http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20050505165921

○「殿ヶ谷戸庭園」（南町2-16）
武蔵野の自然の地形である段丘の崖にできた谷を、巧みに利用した「回遊式林泉庭園」です。崖の上の明るい芝生地と崖下の湧水池、樹林で雰囲気が一変する造園手法がみどころのひとつです。ここは、大正2年～4年に江口定條（後の満鉄副総裁）の別荘として整備され、昭和4年には三菱財閥の岩崎家の別邸となりました。昭和40年代の開発計画に対し本庭園を守る住民運動が発端となり、昭和49年に都が買収し、整備後、有料庭園として開園しました。なお、庭園の名称は、昔この地が国分寺村殿ヶ谷戸という地名であったことに由来します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AE%BF%E3%83%B6%E8%B0%B7%E6%88%B8%E5%BA%AD%E5%9C%92
http://www.ee-tokyo.com/teien/tonogayato/tonogayado.html

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