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2014年11月20日15:48

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具体的事例を語らず、観念的な「子どもの騒音認容論」は暴論だ

 このごろ、少子化問題と「子ども騒音認容論」を一緒くたにした、おりこうちゃん報道がめにつくようになった。一見、良識的な報道にみえるが、その実、事実確認を怠ったいい加減なものばかりと言って過言ではない。

 それらの論調に共通しているのが、「子どもが少なくなって、町から子供の声が消え、子供の声への寛容性がうすれた。嘆かわしい」というようなものだ。
 だが、その主張の正当性は、きちんと検証されているのだろうか?どうも、裏取りのない思いつき主張である可能性が高い。

 少子化にともない、人口の多いところでも幼児、児童の数が減っているのは事実だ。公立小中学校の統廃合もすすんでいる。私立幼稚園の廃園もすくなくない。
 しかし、保育所は減っていない。
 新設がつづき、それに伴いトラブルも発生しているらしい。らしいというのは、『具体的な情報』なしに、「トラブル多発」とのみ報道がされているからだ。

 以前からの、既存の保育所では、トラブルは生じていない。
近隣に、区立幼稚園が2箇所、区立保育園4箇所、認可私立保育園が1箇所ある。いずれも住宅地にあり規模は大きくないが、そばを通っても常時騒がしいことはない。騒がしいときもあるが、施設がしっかりしているせいか目くじらたてるほとでもない。
 園児の騒がしさは、園の運営や指導方針および、保育者の指導能力に関わるところが大きい。
 新設で、騒音が問題のあるところは、まずは園の状況を検証すべきであろう。外部に漏れる騒音が、既設園と同等なら、周辺住民が寛容でないと論じることもできるが、そうでないのなら、園の問題として論じるべきなのだ。

 園の新設へ反対運動がおきているところは、下記記事中でも触れているが、「設置者側の強引さ」が反発を招いている可能性が高い。
 ここが重要なのであるが、園の新設を求められているところは、幼児〜児童人口がそれなりにある、あるいは増加しているところだ。これは、少子化で子どもを見かけなくなったから、こどもの声に不寛容になりつつある、という仮説と矛盾する。

 この手のニュースで引き合いに出される、神戸の保育園訴訟事件であるが、実態をしらべてみると、あきらかに園側に問題がある事例だ。この園は二面を道路に接してしていて、前面道路に面したところに駐車場をつくらず、こちらに園庭を配置すれば、未然にトラブルが避けられたはず。隣接住宅地側に駐車場を設ければ何の問題も発生しなかった。駐車場へのアクセスは、側道から問題なく行える構造である。
 前面道路側が南であり、こちらに園庭を設けるほうが理にかなっている(笑。たぶん、前面道路側からの見栄えをよくするために、建物裏側に園庭を配置したものと思われる。

参考:立地を考えると、老人の主張も納得できる。園側の誠意なし。2014年09月06日11:10
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1931946534&owner_id=7049076


 さて、リンク記事の表題、
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東京都世田谷区の保坂展人区長は2年前、ツイッターで「保育園で子どもの声がうるさいというクレームがある」と問題提起した。
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 このクレームが、伝聞なのか、事実なのか、どちらなのだろう。また、事実だとしても、その件数や、実態は行政の長なら、すぐに詳細情報を手に入れることができるはずだ。
 恐らくツィッター発信であるから、小耳に挟んだことをなんとなく気分で、良識ぶって、流したのが真相であろう。
 保坂展人は、中学時代から社会主義にかぶれ「麹町中全共闘」を結成、指導者だった頭でっかちの「画餅餅的妄想者」だし。

 世田谷区は、公立小中学校の施設は余っている。統廃合計画をすすめているのだから、公立保育園の増設は、簡単だ。新たに土地を買う必要もないし、子どもの場所として区民が認めている場所でもある。財政苦で人口急増区に比べれば、公立保育園の設置などお茶の子さいさいのはずなんだが。


 さて、記事冒頭の、
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「保育園は必要だけど、隣にできては困る」「子どもは宝。我慢すべきだ」。大人同士の対立する議論が、地域再生の機会を奪っている。
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というのは、完全に、記者の妄想であると、私は、思う。
ペテンの問題提起に、しったか良識さんたちが、不毛な言葉遊びをしているだけかと。
「クレームがある」というのはよく聞くが、具体的な例とか数値データが示されることのない、摩訶不思議なものである。
 
本当は、そんな議論なんてなくて、保育所が足りないとすれば、行政の計画性のなさが、すべての原因なのである。

1)少子化の進んでいる所は、小中学校があまっている。
 ここに、保育所を設置するのは、簡単なことである。騒音クレームもゼロ。
 場所を提供し、民活で開設すれば、コストは軽減できる。
   例えば、東京23区のうち成熟期にあるもの。
 世田谷区などでは、人口増加しているものの、子供は「お私立」へという性向が
 つよいので、公立系児童は減少中。

2)新興開発地、再開発地で、新生児増加がみこまれるところでは、
  保育所、小中学校を計画的につくればよかった。
  一定規模のマンション建設の認可条件に、それら施設への拠出金を義務付ければ
  財政負担も軽減できたはず。
    →貧乏区で有名で、人口急増中の江東区、足立区とか江戸川区。
 


---リンク元記事:(dot. - 11月20日 07:11)
■保育園「子どもの声」問題 ツイートで逆効果?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=3149637

「保育園は必要だけど、隣にできては困る」「子どもは宝。我慢すべきだ」。大人同士の対立する議論が、地域再生の機会を奪っている。

 保育園を考える親の会(普光院亜紀代表)の調査によると、ここ10年間で私立の認可保育所は倍増している。

「都市部では、待機児童には認可の新設で対応する動きになりつつある。全体として認可が増えるのは、保育の質の面でも喜ばしいことです」(普光院さん)

 その半面、子どもの声がうるさいという苦情や送迎時のマナーの問題が表面化した。神戸市や東京都練馬区では訴訟に発展し、園側も園庭を屋上に造ったり防音壁を張り巡らせたりと、対策に追われている。

 東京都世田谷区の保坂展人区長は2年前、ツイッターで「保育園で子どもの声がうるさいというクレームがある」と問題提起した。が、「これが逆効果だったのかもしれない」と振り返る。

「少子化で子どもの声を聞かずに生活する人が増えたため、そんなに子どもがうるさいのなら保育園が近くにできては困る、と先入観を与えることになってしまった」(保坂区長)

 保育園が地域から敬遠される問題は「子どもを許容できない住民の身勝手」と論じられることが多く、もちろんそうした側面はある。だが、待機児童解消の目標のもと、「受け皿」を急ピッチで整えることに躍起になるあまり、地域に不協和音が起きていることが前提にあるのだ。

 保育園のトラブルに対応するサービス会社「アイギス」の脇貴志社長は、こう指摘する。

「私立の場合、事業者である社会福祉法人や株式会社は地元業者でないことも多く、住民が不安になるのは当然。事業者が『この問題にはこう対処する』と先回りして説明する姿勢が大切です。建てる前にもめ事になれば、保育園は針のムシロ。困るのはそこに通う子どもたちです」

※AERA 2014年11月17日号より抜粋
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 大げさに煽りながら、トラブル例は2例のみ。しかも、訴訟が起きているというだけで、どういうトラブルかには触れていない。



重要:この手の報道で、訴訟トラブルとしてとりあげられているのは、以下の2例だけである。
    それも、どこかで記事にされたものの、孫引き、ひ孫引きばかりだ。
    訴訟内容に触れているものは、皆無。

1)練馬区の認可保育園「アスク関町北」 運営:株式会社日本保育サービス
2)神戸市 ロングステージCOCORO保育園 運営:社会福祉法人 鶯園

 少数例をとりあげ、大げさに正義感ぶって記事にしているものが氾濫しているとしか思えません。また、ドイツの例を、その状況をきちんと把握せずに、すばらしいことである喧伝しているものも見受けられます。
 事実をしらべ、それに則してぎろんされるべきかと。
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