24話の一言感想。「アルトさんの決死の告白空振り・゚・(ノ∀`)・゚・@2回目」
(せっかく良い感じで告白出来たと思ったのに…)
でもその遠回りな告白、鈍い嫁には通じませんでしたから!残念!
最終決戦前の時間を描いたこの24話は、19話に続いて誰が誰のパートナーであるかが示された回だったと思います。実際の組み合わせも19話そのままですよね。
ルカは今も目覚めないナナセの為に命をかけて戦う事を誓い、クランはミシェルの眼鏡を胸に最終決戦に臨む。モニカの一途な気持ちは艦長に届き、オズマの隣には常にキャシーの存在がある。囚われたランカの傍らには同じく囚われの身とは言えブレラが存在している。
「持ってきたファイルにドクターマオ宛の手紙が。博士にはお孫さんがいたのね。『お母さんのイヤリングは娘に贈ることにします』って」
「不思議ね…。たとえ宇宙に出てきても、人の営みは変わらない。愛し結ばれ、子供を生み、そうして歌や文化が受け継がれて行く。思いは巡り、そして伝わる」
「それが生きるって事なんだろうな。そんな当たり前の事が…」
この時のオズマとキャシーの台詞には、初代から続くマクロスのテーマの一つが含まれていると思います。「愛・おぼえていますか」のクローディアと未沙の遣り取りにもありますよね。
「結局なんだったのかしら、あの歌…」
「ただの流行歌よ。何万年も昔に異星人たちの星で流行った…当たり前のラブソング」
この時の二人の遣り取りと24話のオズマとキャシーの遣り取り。人類が宇宙に出てきてもそれが異性人であっても…どんなに文明が発達して時間が流れても。誰かを好きになって子供を生み命を繋いで歌や文化を伝えて行く、そんな営みは変わらない。その事もマクロスシリーズで描かれるテーマのひとつだと思うんですよ。その継がれるものの一つとしてアルトは母のお守りを大事に持っていますし、シェリルは母親のイヤリングを大切にしていた。どちらもいつか二人の子供が生まれた時に伝えられて行く物なのかもしれませんよね。…と言うか手紙は良いからその写真を妖精さんに渡してあげて下さいよキャシーさん・゚・(ノ∀`)・゚・
そして、誰もが自分の大切な人への想いを胸に刻んでいるその時に、アルトは、最終決戦に向かう前にシェリルに会いに来た。この場面に関しては某カラオケ屋や某出版物が『アルトはランカへの愛を自覚しシェリルに別れを告げに来た』とか『アルトの言葉の真意を知るシェリルは、恋に破れたことを悟り悲しみを噛み締める』とかアホな事を書いていますが、勝手にアルトさんを酷い男にすんなとしかヽ(`д´)ノクワッ
と云うか、カラオケ屋に関してはマクロス担当にシェリルアンチに足突っ込んでるランカファンがいますし、某出版物は初代に関しても「未沙は今もミンメイを思う輝に自分の敗北を知り身を引いた」とか訳のわからない事を書いているので、敢えて考察材料からは外します。って云うか劇場版でアルトの心情ははっきりしたんだし、いい加減「アフレコ!」のウソまみれ解説は何とかしてくださいジョイサウンドさん。放課後オーバーフロウとユニバニPVに関しては感謝してるんですけどね。
・・・ともあれ。ここは普通に考えるとアルトがシェリルに「必ず帰る」と誓いに来た場面でしょう。そして彼が最後の決戦を前にシェリルに会いに来たのは、24話の彼が人は誰もが一人で生きていない事に気付いたからだと思います。
「…隊長?」
「先に行ってろ。すぐに追う」
本来なら戦場に不慣れな年若い部下を、最終決戦の前に放置する様な行為はアルトらしくないかもしれません。でもそれでも、アルトはシェリルに会う為に彼女の元へ向かいます。それがアルトにとっては、最後の戦いに臨む前に必要な事でした。
一方、アルトが口にした『あいつの歌が俺たちを滅ぼそうとするなら、俺はランカを殺す』と言う言葉を思い悩むシェリル。そんな彼女の背後のドアが開いて中に入って来たのは、決意を胸にしたアルトでした。
「俺だ」
「もう作戦開始のはずよ。何しに来たの?」
「シェリル。俺は帰って来る。この戦いを生き抜いて必ず帰って来る。それだけ言いに来た」
「……アルト」
「人は一人じゃ飛べない。飛んじゃいけない」
「…それが分かったから」
「………」
かつて「俺は俺一人の力で生きる。それで良い」と言っていたアルト。そんなアルトの成長の着地点が描かれたのがこの24話でした。昔のアルトは、自分が自分だけの力で生きていると考えていた。だから自分の命は自分の好きにしても良いんだと思っていた。
けれど、本当はそうじゃない。いつだって誰かに支えられて自分は生きて来た。その事に24話までに流れた時間の中でアルトは気付く事が出来た。自分を支えてくれていた「誰か」に、自分が疎んじていた筈の父や兄弟子が含まれている事にも、アルトはもちろん気付いたでしょう。そうして沢山の想いを受けて今まで自分は生きて来た。だからこそ自分の命は決して自分一人の物ではないんだと、この事に気付くまでが…「マクロスF」で描かれたアルトの物語だったんじゃないかと思います。
そしてようやく自分が気付けたその事を誰かに…これからの未来を共に生きたい、これからも一緒に飛びたい人に、シェリルに伝えに来た。24話のここは、そう言う場面だったんじゃないかと思います。
そう明言出来るのは、劇場版の最終決戦前の場面をテレビ版の解答編として演出してきたからです。TV版24話で描かれた最終決戦前の場面を、映画ではキャラクターの立ち位置を変えて描いて来ました。そうして対比させる事で、TV版でのこのシーンにどんな意図があったかの答を製作スタッフは前面に出して来た。
劇場版では、『想いを伝える者』=TV版アルトが立っていた場所にランカを。『想いを伝えられる者』=TV版シェリルが立っていた場所にアルトを配置しています。その上で『想いを伝える者』であるランカに「好きです」「必ず帰ってくるって約束して」と言わせる事で、TV版でアルトがどんな想いを伝える為にシェリルに会いに来たのかを描いて来た。
シェリルの唇に遮られて最後まで伝えられなかった言葉――…それを劇場版のランカの口を使って作中で描いているんじゃないかと思うんですよね。恐らくTV版アルトもまた劇場版ランカと同じ様に『貴方の事が好きだから共に最終決戦を生き延びて再会したい』と云う気持ちを伝えに来たんだと思います。
シェリルにも視聴者にも上手くその気持ちが伝わらなかったのは、23話のミスリードを払拭するにはアルトの選んだ言葉が多少抽象的で不十分だったからなんでしょう。いえ、アルトさん的には自信を持ってドヤ顔で言うくらいに「よし、上手く言ってやった」な自慢の空バカ告白だったと思うんですけど・゚・(ノ∀`)・゚・
同時に劇場版では、この場面の解答として『最終決戦前に隣に誰がいるかで変わるアルトの態度の違い』を、残酷なくらいに対比させて描いて来ました。そうしてシェリルに対する態度とランカに対する態度の違いを、そのままアルトが二人に向ける気持ちの違いとして描いて来ています。
シェリルが隣にいたTV版アルトは、決戦前に自ら彼女の元へ向かい「この戦いを生き抜いて必ず帰って来る」と伝えに来た。そしてその言葉の通りに、ブレラに撃墜された時にも咄嗟に機体から脱出して戦場のデブリに身を潜めている。それはつまり、シェリルがアルトにとっては『なんとしても生きて帰りたい場所(相手)』であるという事なんだと思います。
一方でシェリルの生存が絶望視され、代わりにランカが隣にいた劇場版アルトは、決戦前に誰に会う事もなく、シェリルのイヤリングを身に着けて戦場に向かおうとしています。そしてランカに「必ず生きて帰るって約束して!」と懇願されても、どうしてもその言葉にも気持ちにも応える事が出来なかった。もちろんランカの事を忘れていた訳ではないし、アルトの中にも出来るならランカの望み通り生きて帰りたい気持ちはあったでしょう。けれど、結局ミシェルに「飛び出し過ぎだ!」と言われても我が身を省みる事無く歌を届けようとし、その歌が届いた後に背後から被弾した時には、あっさりと意識を手放してしまっています。
……しかもロリルの走馬灯まで見てましたよ、この男(笑)
ここまではっきりとアルトの態度の違いを出して来たのは、やはり劇場版でTV版24話のアルトの気持ちを明確にする意図があったんだと思います。シェリルはアルトがなんとしても帰って一緒に生きたいと思える唯一の相手になれた。ランカは大事な存在には違いないけれどアルトにとっての帰る場所にはなれなかった。結局はそれがアルトの出した答なんだと思います。
だからこそ、劇場版で被弾したアルトの意識を再び呼び戻すのはシェリルの歌声でした。ここは恋離飛翼だけじゃなく、虚空歌姫のオベリスクの場面でもそうでしたよね。アルトにとってシェリルはそう言う存在だった。だからこそ恋離飛翼のラストシーンの後も、ランカの言葉を信じる事が出来る。
「だけど…私は信じている。いつかきっとアルト君が帰って来て、シェリルさんの目を覚ますと…」
ランカの告げたこの予言めいた言葉を信じられるのは、アルトの帰還を信じる事が出来るのは…シェリルがいるのならアルトは必ず帰って来ると思えるからなんでしょう。この24話でアルトがシェリルに伝えに来た想いが、そのまま劇場版にも繋がっていると、そう思えるからなんだと私は考えています。
…ま、まぁ。時々劇場版に関して「アルトはずっとランカのことを好きだったのに子供の頃を思い出したとたんシェリルに心変わりした!酷い!」みたいな感想を目にする事もあるんですけどね。映画のアルトの気持ちが後編で動き出す為の歯車は前編に綺麗に仕込まれていましたし、前編の時点で既にシェリルに対する態度とランカに対する態度の違いは出て来ていました。そして仕込まれた伏線は、シェリル逮捕の辺りから一気に回り始めていた。こうしたアルトの気持ちを前面に出して来る展開は、TV版で三角関係をひっぱった「アルトが好きなのは最初からランカ」と言う誤解を解く為のものだったと思うんです。ランカの告白を受けた時にも即・お断りモードで、アルトの気持ちははっきりしていましたし。でも今も「本当はアルラン」と言う感想を目にすると、一度持った先入観を消すのは難しいんだなぁと改めて感じます。それだけTV版のミスリードが秀逸だったと言う事なんでしょうけどね。
―――少し話が逸れましたが。24話のアルトの言葉にシェリルへの気持ちが込められていたのははっきりしています。彼が気付いた沢山の事の一つ。自分はこの戦いの後もシェリルと共に生きたいんだと。例えそれがいつか終わる事が分かっている幸せなのだとしても…シェリルと一緒に生きて行きたい。その想いを不器用ながら精一杯の言葉で伝えに来たのがこの場面でした。
「やっと気付いたの?ほんとに鈍いんだから」
「…返す言葉もないよ」
「じゃあもう良いわね。恋人ごっこはここまでにしましょ」
「っ!?待てよシェリル!俺は!」
「…!」
「言わないで」
「今言われたら、それがどんな言葉でもきっと私は歌えなくなる。だから…何も言わないで」
「全部終わったら続きを聞くわ。だから…だからアルト。ランカちゃんを助けなさい」
「それが出来たら続きを聞いてあげる。…必ず帰ってくるのよ。良いわね、アルト」
「……シェリル」
「覚えておきなさい。こんな良い女、めったにいないんだからね!」
「ああ」
こんな俺嫁度の高いヒロインに勝てるかヽ(`д´)ノランカちゃんどう見ても相手が悪かったと思うの・゚・(ノ∀`)・゚・!…と思わず出た叫びはともかくとして(笑)
そのアルトの言葉を、シェリルは受け取りませんでした。シェリルが「言わないで」と言った原因が23話の誤解を引き摺った状態からなのか、誤解は解けても自分にはアルトと共に生きられないと思っていたからなのかは、何度見ても私にははっきりと断言する事は出来ないんですよね。
けれど一つだけ言えるのは、この時にシェリルがアルトの手を離そうとしたのは、間違いなく誰よりもアルトの幸せを願っているからこそでした。アルトが本当に好きなのがランカだと思っていたのだとしても、アルトの真意が空バカ告白できちんと伝わったのだとしても…どちらにしても、シェリルには残された時間が無かった。
この時のアルトは、必ず生きてシェリルにもう一度出会い、残された時間が例え僅かでも彼女と共に生きようと考えていたんだと思います。いえ、25話の展開を見ると、ここまで来てもまだアルトはシェリルと共にこの先の未来を生きる事を諦めていなかったのかもしれません。
ですが、シェリルは違った。アルトに受け止められ抱きしめられてもまだ、シェリルはずっと自分の命の終わりを見つめていました。自分が何年も先まで生きられる未来を臨んでいても、それを信じる事は出来なかった。だから……未来の無い自分への気持ちを断ち切らせて、戦後のアルトが他の誰かと…ランカと共に未来を生きて行ける様にした。
シェリルがランカを助けろと言った理由には、第一にアルトにそんな事をさせたくなかった気持ちがあったでしょう。同じ位に強い理由として、彼女自身も可愛がっていたランカを殺したくなかった事もあった筈です。そしてもう一つ…この戦いを生き延びたアルトの隣にランカを残してあげたかったんじゃないかと私は考えているんですよね。
この事を聞けばアルトは恐らく本気で怒るでしょう。それこそ「ふざけるなよ!BY19話」な感じで、本気で腹を立てるんじゃないかと思うんです。アルトはまだシェリルを、シェリルと共に生きる未来を諦めていない。それに彼からすればランカがシェリルの代わりになる訳はありませんし、当然逆も然りです。とは言え、その行為の根にあるのが、自分の事を思ったからこそのシェリルの愛情だった事はアルトにも分かるでしょうから。最終的には腹が立つけどそんな所が自分が彼女を好きになった理由だと諦めるんじゃないかと思います(笑)
…ただ、そうしてアルトの気持ちを見誤ってしまう位にシェリルの中での、一人の女の子としての自己評価は低いんじゃないかと思うんですよね。と言うよりはランカの評価が高過ぎると言うべきなのかもしれません。だからずっとランカには恋では敵わないと思っていた。だからいつまでもアルトの気持ちを信じられなかった。だから…自分が死んでもランカがいればアルトはいつか幸せになれると思い込んでいた。
そんなシェリルの独り善がりの…余りにも深過ぎるアルトへの愛情の帰結点が24話のこのシーンなんじゃないかと私は考えています。どこまでも不器用な愛情しか示せなかったアルトと、同じ様に不器用で自分が愛される事を信じられなかったシェリル。平和な世界ならお互いに踏み出せなかった一歩を踏み出して、その気持ちが交わったのは…やっぱり奇跡みたいな物だったんじゃないかと思います。戦後のアルトさんには頑張って、しっかりシェリルを捕まえて貰わないといけませんよね。でないと確実に逃げられると思うの(笑)
「これで良い、もう思い残す事はないわ。後は燃え尽きるだけ。今あるのは音楽と、そして私」
「だから…私の歌を…聴けぇぇぇぇっ!!」
「先生、アルトさんが」
「…それがお前の舞か」
そんな訳でもうすっかり燃え尽きる決意のシェリルさんと、そんな事は露知らず出撃するアルトさん(合掌)迷いの吹っ切れたアルトの出撃する姿を見て、嵐蔵先生の口元にも笑みが浮かびます。マクロスFFでも補完されていましたけど、嵐蔵先生は決して頭の固いだけの人では無いんですよね。そして不器用ながらもアルトを深く愛している。もちろん誰よりもアルトの持つ女形としての才能を見抜いていたのは父親である嵐蔵でしょう。だからこそその才能を伸ばすのが師として父としてアルトにしてやれる事だと考えていた事もあった。矢三郎が何度もアルトに戻る様に伝えに来たのは、矢三郎自身の願いだけではなく、師である嵐蔵の心情を汲み取っての部分もあったんだと思います。
そしてこの二人には当然23話までのアルトが抱えていた悩みや迷い、逃げがら来る中途半端な部分が見えていた。けれど23話で自分の弱さに向き合う覚悟をして24話で自分の中の迷いの答を見つけたアルトの姿を見て、二人はアルトの舞台がもう歌舞伎の世界には無い事、彼が自分の意思で自分の舞台を空の上に決めた事を理解したんじゃないかと思います。その事を分かりやすく表現したのが劇場版の「光の舞」とシェリルの「さぁアルト、貴方の舞台が本物の空だとしたらもう一度舞って見せて。早乙女アルトの真実の舞を!」でした。
まぁそんな名シーンもアルシェリストの手にかかれば素敵な迷シーンになっちゃうんですけどね!
■【マクロスF】「先生、アルトさんが…」
でも良く良く考えると本編の展開もこんな感じに近い気もします。バトルフロンティアのオープン回線使って叫びあってますし、この二人。ただでさえ噂になってる上にアルトの小隊がサジタリウス小隊で、シェリル衣装のラストフロンティアVerがアルトカラーの赤ですし。
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