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2014年02月01日22:47

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俺街道を行く⑲後編

伊豆横道編第二部後半

ループ橋から細道に入る。こちらが旧天城街道らしいが喧騒もなくのどかだ。

川まで一旦下り、小さな吊り橋から対岸を登って道路へ出たところで街道とはお別れ。

もう少し行けば伊豆の踊子で出てくる福田屋があるらしいが致し方ない。

　これから向かうは大鍋越え
林業組合の専用道とあり、地図にも載ったり載ってなかったりの道である。
今回事前に林業組合に電話を入れ、歩いて通っても構わないかの確認も入れてある。
基本薄い靴底には相性の悪い砂利道で、一部ガレてるらしい。
それに加えてその入口にたどり着くまでに強烈な向かい風が待っていた。

ようやく集落終わりの登り口辿り着こうかとした時、後ろから抜き去ったバイクがすぐに
折り返してきた。
通りざま意味深なジェスチャー残していったが、これか。
『一般車両の通行不可』の看板。いや、残念だなバイクくん。
俺は特殊車両だから大丈夫です。

途中でハンターや猟犬や落石にも遭遇したが、無事大鍋越えをクリア。
反対側ではやはり看板で車の家族連れが諦めて引き揚げていた。
どうしたみんな根性が足りないぞ。

麓まで降りてくるとまたも強烈な向かい風の洗礼。

　道の駅に避難。

今日の道中ワサビ畑をさんざん見たが、ここで初食（ポテチ除く）。鮮烈。

　伊豆横道観音霊場は第２番「帰一寺」から
暗くなったが、電話で連絡はいれてあった。子供にまとわりつかれる。人懐こい。

　第３番「西法寺」。ここは無住
ここでアクシデント。ここまで不在だった電話が通じたので、納経管理者の旧ＹＨの
管理人に納経可能か聞いてみたところ、やめた。誰かに委譲もしないので、３番の
納経はもう無くなったとおもってくれ、の一点張り。え？個人がやーめた、でいいもんなの？
疲れていたのもあり、その言い草にかちんときて憤慨しつつ宿へとトボトボみじめに歩く。

　また聖地かおｗｗ
裏腹に強風は勢いを増し砂つぶてに。痛い痛いと叫びつつ温泉民宿に逃げ込む。
湯に生き返りつつも、宿の主人が冬の風物詩と言ったこの暴風、勢いは衰えず
時折建物を揺らすほどに、、、明日も早いんだが、、、、

本日の歩数　70,971歩

【３日目】
午前三時、強風吹きまくる中、景気づけで風呂入ってから覚悟を決めて出立。
やがて願いが通じたか、風は凪いできた。虎口に入らずんば、だ。

　が波はこの有様

　沢田で露天風呂を仕込む

　ミュージアムも仕込む

　まだ海岸美ははっきりしない
ここでアクシデント。

迂回は大きく、計画全体に支障を及ぼすレベル。最奥のお寺まで行って折り返して
くるのだが、これは戻りは一部タクシー使わないと全部パーになるぞ。
念のために控えていたタクシー会社２軒、ところがどちらも電話が全く通じない。
どうすりゃいいんだ？？

　谷底につながる苔むした１本の階段
どんな人が住んでいるのだろう。　

　前日の連絡通り７：００に来訪、８番「円成寺」

　これまた予定通り７：３０に９番「正法院」着
ここで住職に全然つながらないタクシー会社の番号確認すると、もう廃業してると仰る。
が、なんと知り合いの個人タクシー呼んでくださった。ありがとうございます。
ここの遅れで折角仕込んだ海辺の露天風呂はパーになってしまった。ショボーン。

ところがうまくしたもので、中途半端に早く到着したミュージアム、ふと道路向こうみると
存外素晴らしい海岸美。堂ｹ島海岸。遊歩道があるのでちょっと行ってみる。

　
波が高くて楽しめました。

　この下に観光船が入るらしい　

　さあ、満を持して８：３０の開館に突入

　うわああああ志村志村

なんとまぁ才能にも恵まれた面白い人物だ。

　第５番「長光寺」も無住。また納経印先の案内なし
近隣に教わって地域の世話人に聞きに行くも不在。
ここで、これ以降はこの霊場は無住の場合は納経印はあっさり諦めることに決めた。
よくよく考えてみれば、世話人だって何の得にもならないこと、その無償の行為に
甘えていた自分がいたのだろう。恥ずべきことである。それに気が付くよい機会であった。

　第１番観音堂　無住
この後行く無住の６番「慈眼寺」とともに納経の世話をしている東福寺、ここへは前日
電話で寄る旨伝えてあったので、納経印をお願いに行く。その際、奥様に先の考え
伝えると同調頂いた。世話人は旅行に行くのも気を遣う。それではやっていられない。
小さな霊場ではなおのこと、来ないことの多い巡礼者を待つなど辛いことだろう。
という訳で、この先行く山上の７番「宝蔵院」、無住で世話人は反対側の山のふもとに
住んでおられると聞いて、昨日の段階では行く気で大きく１時間の迂回までして考えて
いたのを止めて、当初の最短ルートを取ることにする。

　６番「慈眼寺」

　一色から山に入っていく。

ミュージアムでの長居や５番での探索、東福寺での長話で結構時間は押していた。
そこで、やむなく下山はタクシー利用で時間を取り戻そうと、先のタクシーでもらった
電話番号にかけようとするものの、ずっと圏外。やらかしたか～

　

そうこうしているうちに、寺が近づいて来た。なんと大師道が待っていた。

　ごほうびです

ようやく辿り着いた「宝蔵院」門を潜った瞬間、携帯が着信振動した。保留メールだ。
おお　ここだけ一瞬アンテナが立つ。個人タクシー電話。電波は悪い。
とぎれとぎれで最後は切れてしまった。門野の集落方向に歩いて下ってるから
ピックアップしてくれとだけ言えたが伝わったのだろうか。この後もう圏外になった。
それにしてもいつもいらない子扱いしてる図書館の予約本確保したよメールが
まさか助けてくれるなんて。
早朝の通行止めが無かったら、タクシーつながらずここで途方に暮れていたろう。
通行止めに感謝とか初めてかもしれん。

半信半疑で下山していると前方からタクシーが。あんな電話でここまで＞＜

折角来てくださったんだ、計画大きく書き換えて、

　重文岩科学校まで送ってもらった

　キチガイの人？

おかげさまでゆっくりと楽しめました。

１１番「普音寺」。無住だがここは自分で納経印押すスタイル。イイネ

　岩科学校で買った餅。松崎は桜葉の産地らしい

　向かった先は長八美術館

　鏝絵の神様、入江長八

　！なんと狩野派に師事してたのか
初日の狩野派、呼ばれたのかもしれへんな

うーーーんアバンギャルド

お次はねじ式のつげ義春先生がここを舞台にした漫画で知られる「山光荘」

　なまこ壁が白黒つけるぜって感じ
あーそういや岩科学校で買ったこの町のマスコット、スカートがなまこ壁だったんか

　長八記念館
なんと、解説がタイミングよく始まるとのこと、観光客らに加わる。
ここは素晴らしかった。名をあげて帰ってきた長八が故郷に錦を、という感じで
無償！でこだわりまくって作ったお寺の意匠。写真は不可だったが、目に焼き付ける。

ふらふら散策して、仏の小道から４番「円通寺」無住へ。

親子がおいかけっこしてる広い境内、伊那上神社

そして、昨日宿に向かうのに横切った松崎バスターミナルで道がつながる。

ここから切り上げてバスで帰るのだが、おかげで最終連絡バスより１本早い１６：００の便に
間に合うことが出来た。そしてこのバスは最終の清水行きのフェリーに乗ることが出来る。

　昨日宿でこのポスター見、ちょっと狙ってた

密かに船上から富士見えるかも、は陽が早く落ちるので無理でしたが

　海の夕焼けは綺麗でした

　前はいなかったような。邦画ハウス的な

　戦利品。川海苔が美味しくてビックリ

本日の歩数　48,063歩

ちょいと最終日、小手技を使ってしまったが（鏝だけに）道はきちんとつながってて
どうにか残る霊場の寺は２１寺、残す区間は稲取～松崎。３日で回り切れる可能性を
どうにかこうにか残すことが出来ました。天気が味方してくれて本当によかったです。