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2013年10月04日19:13

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倉吉訪問その3 投入堂

30日、女房殿が「まだ投入堂は行ったことがない」というので、三朝町方面にハンドルを切る。
役行者が行場として開いたとされる。役行者が三枚の蓮華の花弁をまくと、一枚が吉野に、一枚が石鎚に、一枚がこの地に舞ったという。

投入堂は、三徳山の麓にある三佛寺の奥の院で、山の中腹の切り立った絶壁の窪みにある。役行者が、麓からエィヤーッと投げ込んだそうな。
寺は平安期、慈覚大師円仁が釈迦・阿弥陀・大日の三如来を安置したと寺伝はいう。天台宗山寺だ。

いかにも古刹らしく、静かな寺だ。麓には輪光院、正善院、皆成院、本堂があり、本堂につながる石段は、多くの信仰を集めたのであろうか見事にすり減って波打っていた。
本堂の裏から奥之院に続く登り道に文殊堂、地蔵堂、鐘楼堂、納経堂、観音堂、元結掛堂、不動堂などがあり、非常に険しい道そのものが行場になっている。

滑落事故も結構あるらしい、入山に際しては受付に申し出が必要(無論、信仰の場所なので、輪袈裟も必要)。数人の若い人が登っていった。女房殿が今にも「行きたい!」と叫びだしそうな顔をしていたし、私奴も登ってみたいと心中ではウズウズしていたのだが、歳のことを考えグッとこらえた。
(「決して怖じけついたんではなく、危険を避ける勇気を出したんだ」と言っておこう)

かなりの長時間、境内をウロウロ。明治政府の神仏分離策による痛手がなかったら、もっと素晴らしいものが今日に残っただろうに、などとの考えが頭を巡った。
境内の宝物殿の前に、住職さんが彫ったという石像が並んでいた。すり減った石段の石を使って彫ったそうな。ひとつ一つ丁寧に苔むした仏の顔を覗きこんだ。
投入堂は、寺から少し離れた所に遙拝所があり、そこから備え付けの双眼鏡で覗いた。

帰路は海辺に出て鳥取市に向かい、「昔はよく走ったものだ」と、、あえて国道9号線を京都に向けてトロリトロリと走りることにした。途中、朝来市和田山にある雲海で有名な竹田城に寄ろうかと思っていたが、時間的余裕がなくなりパスせざるを得なかった。

それにしても、鳥取市から福知山を経て園部町までの間は何の変化も面白味もない国道で、唯一の慰めは、道筋に咲くコスモスの花といったところ。
「昔は若かったので長時間運転も苦ではなかったが、今では…」。我ながら御苦労な選択をしたものだ苦笑。


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