【一言】 lain 中村隆太郎監督死去

過去何度も触れていますが、serial experiments lainという作品は自分にとっては特別なもので、単に「好き」ではなく、リスペクト・信仰の域に近いのではないかと思っております。

「補欠のいない野球チーム」と言われたスタッフ、この時期傑作を輩出し続けた小中千昭氏の見事な構成の脚本、世界観を決定づけた安倍吉俊氏のキャラクターデザイン、人の記憶と記録、ネットワークインフラで構築される世界と、深層で繋がる人類の共有意識、神が信仰され、全能であり、世界を俯瞰する存在なら、信仰され、全能であり、世界を俯瞰する存在は神足りえるのか？といった、深いテーマ性と見事な結論。ITに関する先見性、デジタル加工を多用した実験的映像、未だに「スタイリッシュなOP」の筆頭に挙げられるOPアニメーションと、BOA(BoAじゃねーぞ!!)の「DUVET」
世紀末のどことなく重苦しい雰囲気を体現する、まさに「深夜のアニメ」であり、観る人を作品が選び、選ばれた人はそれこそ魂を吸い取られるような作品でした。
こちら関西では、関東より放送が大幅に遅れていたこともあり、東京に住む友人からビデオテープを送ってもらって鑑賞していたのも、今となっては懐かしい思い出です。

同スタッフによる「ですぺら」の映像化が叶わなかったのは残念ですが、lainという大きな置き土産を残してくれた監督に感謝をこめて。

写真は、関連書籍(安倍氏の画集含む)と映像メディア、あとPSのゲーム等一通り買い揃えた筈ですが、その中から比較的レア度の高そうなものなどを。
公式ムックは最近再販されましたけども。

「lain」中村隆太郎監督が死去、すい臓がんのため数か月にわたり闘病。
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=84&from=diary&id=2517860