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2012年04月16日16:25

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文明と文化

シカゴの街でタバコをふかしながら道行く人を眺めていたら、この寒いのに素っ頓狂な格好をした人々が通り過ぎていく。そういえば、コミックの展覧会の幟が立っていたから、あれがマンガの登場人物の格好を真似るコスプレという奴らしい。

で、その素っ頓狂なコスプレさんたちの後ろを、頭にスカーフをかぶったイスラム教徒らしきおばちゃんが苦笑しながら歩いている。イスラムというと先進国の多く人々にとっては他者の中でももっとも他者になってしまったのであるが、この時ばかりは私の同情はコスプレさんたちに笑いを抑えられないおばちゃんに向かったのであった。

イスラム教のスカーフというと、フランスなどでは大きな論争になっているそうだ。フランスの世俗文化への挑戦だとか女性の束縛の象徴だとか言われて、右からも左からも非難されてしまうらしい。米国ではそれほど大騒ぎにはなっていないようだけど、9/11の同時多発テロ以降はイスラム教徒に対する圧力も高まっている。街中をコスプレで歩くのも勇気がいるだろうけど、頭にスカーフをして歩くのにはもう少しばかり勇気や自分の属する共同体へのコミットメントが必要だと思う。

町中を素っ頓狂なコスプレで歩く人々は進歩と自由の象徴と許される一方で、スカーフをかぶった女性は停滞と従属の象徴にされてしまいがちなのだが、なぜそうなってしまうのか不思議ではある。タバコのみの私なども、いずれ絶滅すべき人種として分類される日が近そうであるから、今のうちからこの文化発展の法則の謎を解いておかないとならない。
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