80年代にチャールズ・バンドが興した映画会社エンパイア社、カンヌ国際映画祭などでまだ出来ていない映画のポスターを餌にビデオの権利を先に売ってから映画を作るという大胆さ! その後90年代にはフルムーン社となっても大量のビデオ用映画を製作した。
もちろんホラーやSF映画ばかりである。
初期の代表作はスチュアート・ゴードンの「死霊のしたたり」、「フロム・ビヨンド」などラヴクラフトの原作を大胆にスプラッター映画にしてしまった。
藤岡弘が主演した「SFソードキル」や「パペット・マスター」シリーズなどもあるが。父親も監督で「I Bury the Living」「ドラキュラ・ゾルタン」のアルバート・バンドで弟は映画音楽のリチャード・バンド。
ブライアン・ユズナのキャリアもここから始まった。
SFXはスクリーミン・マッド・ジョージ。
なにせこの会社の作品は面白いものがほとんどない。
写真は「トランサーズ(タイム刑事)」シリーズのティム・トマソン。トマソンはフルムーン社の”スター”だった。 やっぱりトマソンね。 赤瀬川源平のトマソンはここから来たわけではないが、まさに巨人のトマソンのように高い金払ってまったく活躍しなかった。という一致は偶然でもなかろう。
80-90年代のロジャー・コーマンと言ってもいいが、映画史からはまったく黙殺されたまま。
私は日本では唯一人の信者ということにしておこう。
これぞ秘密結社。 ギャグではない真面目に研究するべきだ。