1996年、アニメソングをメタルアレンジしたバンドが彗星のごとく登場した。その名も「アニメタル」。誰もが想像しなかった驚異の異種配合、アニソンの熱い魂とヘビーメタルの華麗なテクニックの幸福な結婚、狂気を秘めた禍々しいパフォーマンスとストレートな熱唱。それがアニメタルだ。彗星のごとく現れたアニメタルはたちまち巷間を席巻、デビューアルバムはオリコン初登場9位 30万枚を超える大ヒットとなり、年間トータル100万枚を超すセールスを記録した。そのインパクトは数多くのイミテーションバンドを生み、ピンクレディーのMIEも「アニメタルレディー」として参戦、一大ムーブメントを巻き起こした。2006年惜しくもアニメタルは解散したが、その軌跡を追うものは今も絶えず、“アニメタルUSA”なるフォロワーまで誕生している。
アニソンにオリジナルを超える新たな息吹と、氷河期だったヘビーメタルに雪解けをもたらしたアニメタル。時代を超越し死しては甦る、不撓不屈のアニメタル魂。アニメタルとは不滅のアニソンモンスターなのである。
「アニメタルの魂いまだ死なず。」
いま、日本は虫の息だ!にっちもさっちもいかない閉塞感に覆われたこの時代。声なき声が呼ぶ、あの熱狂の日々よ、甦れと。あの灼熱の魂を安寧の暗闇から呼び戻せと。いまこそ熱い叫びの野放図なパワーが、日本の上にのしかかる重い闇の帳を切り裂くために必要だ。
アニメタルの神髄をふたたび鍛錬し、さらに凄みを与えて焼き上げることができるのは、オリジナルメンバーだけだ。さかもとえいぞうと屍忌蛇がついに立ち上がった。“アニメタル”をリスペクトしつつ、「哀愁の旋律を奏でる志士」“哀旋士”として。“アニメタル魂”の復活は、ほかの誰にできようか。
「アニメタルが刀なら、哀旋士は鉈にも斧にもなろう。この漆黒の闇へ必殺の一撃を与えるために。」
アニメソングのメタルアレンジがもはやセンセーショナルではなくなった現在、哀旋士は日本人の心と泣きのメロディに己が原点を見出す。北欧メタル系のサウンドに屍忌蛇のギターがむせび泣き、えいぞうが驚異のシャウトで天を切り裂く。新たな情熱と慟哭のシンフォニー、それが哀旋士だ。
困ったときには