鳥類ダチョウ目モア科に属し、全長は3.6m、体重は250kgほどであったといわれている。ダチョウなどの鳥よりも巨体であったとされ、絶滅種を含めると世界で一番大きい鳥であった。一度の産卵数は2〜4個といわれ、また長いくちばしの先が下に曲がっていた。
自然環境の温暖化や繁殖力の低さ、移住したマオリ族の乱獲(砂嚢に小石を溜める習性を利用され、焼けた石を呑まされて殺された)により、1500年代以前に絶滅したとされる。オスよりもメスのほうが大型だったとされる。
「モア」の呼称の由来については、ヨーロッパ人が原住民(モア・ハンターと呼称されるマオリ人以前の原住民)にモアの骨を集めさせた折に「もっと骨をよこせ」(More bones!)と言ったのを、原住民が鳥の名前と勘違いしたのだと言う説を始め、幾つかの巷説が存在する。ちなみにマオリ人はこの鳥の仲間を「タレポ」と呼んでいた。