「写真には過去の記憶だけでなく、未来への記憶もそこに潜んでいる。既視感と未視感が体験できる時、写真はリアルなイメージを投げかけてくる」
「もし3日撮らない日があったら、それ以降、撮れなくなるような気がする」
「最初は何かを狙って撮るわけではない。たとえば街を歩く時はただ歩く。そして嗅覚、視覚が反応したものを撮る。犬みたいなものだね」
「だけど重要なのは自分が興味を持った現場に立つこと。行かなければ分からないこと、そこでしか感じられないことがあるからね。」
1933年茨城県に生まれる。
1955年立教大学経済学部卒業。
新潮社に入社。『週刊新潮』の創刊(1956年)より、グラビア等の撮影を担当。
1959年フリーランスの写真家となる。
「VIVO」同人(1959〜61年)。
日本写真協会賞年度賞受賞(1996年)
東川賞国内作家賞受賞(1996年)
芸術選奨文部科学大臣賞受賞(2004年)
主な作品集に『地図』(美術出版社、1965年)
『聖なる世界』(写真評論社、1971年)
『ルードヴィヒII世の城』(朝日ソノラマ、1979年)
『Nude』(新潮社、1984年)
『ラスト・コスモロジー』(三菱地所/491製作、1995年)
『日本の写真家(33)川田喜久治』(岩波書店、1998年)
『世界劇場 The Globe Theater』(私家版、1998年)
『ユリイカ 全都市』(PGI、2001年)
『世界劇場 Theatrum Mundi』(川田喜久治写真展図録、東京都写真美術館、2003年)など
近年の主な個展
「ラスト・コスモロジー」タワー・ギャラリー(横浜、1995年)
「ゼノン ラスト・コスモロジー」P.G.I.(東京、1996年)
「カー・マニアック」P.G.I.(東京、1998年)
「ユリイカ 全都市」P.G.I.(東京、2001年)
「川田喜久治展 世界劇場」東京都写真美術館(東京、2003年)など多数。
グループ展
「New Japanese Photography」ニューヨーク近代美術館(1974年)
「前衛芸術の日本 1910-1970」ポンピドゥ・センター(1986年)
「The History of Japanese Photography」ヒューストン美術館(2003年)など。
作品は東京国立近代美術館、東京都写真美術館、道立釧路芸術館、サンフランシスコ近代美術館、ニューヨーク・パブリック・ライブラリー(『地図』ダミー版を収蔵)、などにコレクションされている。