4月に『ゴンゲン森と 海と 砂と 少年たちのものがたり』という小説を自費出版しました。小説の舞台は、1960年代中頃の石川県内灘町です。その10年あまり前、能登半島の付け根にある内灘は、アメリカ軍の砲弾試射場設置のために、その美しい砂丘を接収されたところです。五木寛之氏の『内灘夫人』は、その時代の話です。『ゴンゲン森・・・』は、それから約10年後、10歳になったナツオや、一歳上のミツオ、そしてナツオがあこがれるカツヒコたちが繰り広げる、ひと夏の出来事を中心にして展開します。内灘の美しい自然とのびのびとした、そして悩み多き少年たち、さらに試射場問題などの時代背景が重なって、さわやかさとちょっとした淋しさとが混ざり合った物語です。