自分を写真に残すのはそんな時だけなんだ。自分を日記に記すのはそんな時だけなんだ。どうしたのみんな目がおかしいよ。
髪が逆立っては涙が流れ、でもそれは感情として成り立っていなかったんだ。だからまた泣くんだ。弱いものを見ると安心して、でも別に同情なんてしない、だから自分が同情された時の屈辱ははかりしれなくて、同情って自分よりましな人がそれをわかってるからするんだろ?
目にうつるあれもこれも自分も自分の足もリアリティーの欠けらもなくて、ふらつく足をひきずりながらひたすら睨む。悲しみの根源なんて見つけられない。味気や色気を身体で感じたいだけ。
僕だけを見て。僕を見ないで。僕を考えて。何も考えられないくらいに。声に僕だけをのせて。