「死想図書館のリヴル・ブランシェ」
著/折口良乃 イラスト/KeG
ある日。黒間イツキは奇妙な夢を見る。
狂犬のような化け物に追われたのち、黒い影のような少女と出会う夢。
翌日。再び悪夢は訪れた。
化け物に追い詰められ、イツキは絶体絶命の危機に陥るが、
そこに現れた黒い少女の助けにより、『死想図書館』と呼ばれる場所に誘(いざな)われる。
そして朝。
目覚めると、手元には真っ白な本が残されていた。
それは、『リヴル・ブランシェ(真白き本)』という少女そのもの──。
再び『死想図書館』に迷い込んだイツキに、『真白き本』こと、リヴルは言う。
「お待ちしておりました、黒間イツキさま。私、イツキ様の従僕を命じられております、リヴル・ブランシェと申します。全ての『死書』を封印するべく、どうか今後とも、よろしくお願いします」