バッハに敬意を表する人は参加しておきましょう!
※トップ画像はバッハ全盛期の鋼のような筆跡です。
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach)
古典派のソナタにも比すべき論理性と音楽性を持つフーガの巨匠。
ロック・ポップス〜ジャズに至るまであらゆる分野の音楽に応用されているバッハの作品だが、これまでシュミーダー番号(BWV、「バッハ作品目録」 Bach Werke Verzeichnis の略。1950年にヴォルフガング・シュミーダーによって編纂された)によって整理されていたが(全ての作品が分野別に配列されている)、1951年からドイツのヨハン・ゼバスティアン・バッハ研究所(ゲッティンゲン)で「新バッハ全集」の編纂が開始される(1953年にバッハアルヒーフもこの編纂に参加する)。だが、10年で終わると予想されていた編纂作業がドイツの東西分断などの事情で難航し、2007年にようやく「新バッハ全集」103巻が完成した。「新バッハ全集」には1100の作品が収められている。
そして今なお作品の整理が継続中!である。
通奏低音による和声の充填を基礎とした対位法的音楽という、バロック音楽に共通して見られる様式を多用しているが、当時までに存在した音楽語法を集大成化し、さらにそれを極限まで洗練・進化させたため、バロック時代以前に主流であった対位法的なポリフォニー音楽と古典派時代以降主流となった和声的なホモフォニー音楽という2つの音楽スタイルにまたがるあまりにも巨大な存在である。
例えばベートーヴェンのソナタが「ピアノの新約聖書」と称されるが、平均律クラヴィーア曲集 (Das wohltemperierte Klavier 独)(全2巻、第1巻 BWV846‐BWV869、第2巻 BWV870‐BWV893 - 長短24調による48の前奏曲とフーガ)は「ピアノの旧約聖書」と称される音楽史上もっとも重要な作品群のひとつである。
クラヴィーア(オルガン以外の鍵盤楽器の総称)作品の多くは弟子の教育に対する配慮もうかがえるものとなっており、実際多くがチェンバロやクラヴィコードのために書かれた練習曲!であるが、信じられないほど美しい。
生まれ故郷のアイゼナッハを10才で後にして以来、バッハはドイツの町々を転々とし、あるときは教会オルガニストとして、あるときは宮廷楽長として、といった多忙な生活の中から、次々と名作を生みだしていった。一ヶ所に長く留まることはなかった。いちばん長かったワイマール時代も9年。
曲を作曲したのではなく、思い出して書いていたのではないだろうか?
と、私などは思ってしまうのである。