ウォルト・ディズニーのライバルと呼ばれ、宮崎駿が多大な影響を受けたというアニメスタジオ「フライシャー・スタジオ」。そのフライシャーが製作し、1941年に公開された伝説の長編アニメーション『バッタ君町に行く』が、三鷹の森ジブリ美術館の配給により、12月19日(土)から復刻上映される。
作中には愛きょうのあるキャラクターが続々登場【ほか劇中画像】
「ポパイ」や「ベティー・ブープ」「スーパーマン」などのアニメーションで知られるフライシャー・スタジオはマックス・フライシャーとデイブ・フライシャーの兄弟が1921年に設立したアニメスタジオ。同年代に人気を博したディズニーを超えることを目指し、ディズニーに先んじてさまざまな手法を開発したが、この『バッタ君町に行く』の興行成績が第二次世界大戦開戦の時期と重なったためか、あまり振るわず、やむなくスタジオは閉鎖された。
本作は都会に暮らす虫たちが、人間の侵入によって危険にさらされるようになり、引っ越しを余儀なくされるというストーリー。イキイキとしたキャラクターの動きや緻密なカラーのアニメーションは、とても70年近く前の作品とは思えないほど。アニメーションの技術は現在でも評価が高く、宮崎駿も若い頃に本作を見て驚き、そのエネルギーに圧倒されたという。
ディズニーのライバルであるフライシャーがあったからこそ、今日のディズニーやアニメ界があるのだとも言われており、本作を観ればいろいろと学べることが多そうだ。【トライワークス】
困ったときには