ポルシェは5日、『ボクスター』シリーズに「ボクスタースパイダー」を追加設定した。現行ポルシェで最も軽い1275kgのボディに、3.4リットル水平対向6(320ps)を搭載。0-100km/h加速4.8秒、最高速267km/hの性能を誇るピュアスポーツだ。12月2日に開幕するロサンゼルスモーターショーで正式発表される。
ポルシェのスパイダーといえば、1953年にデビューした『550スパイダー』があまりにも有名。その550スパイダーの精神を受け継ぐモデルとして、ボクスタースパイダーは開発された。現行ボクスターには、「ボクスター」と「ボクスターS」の2仕様がある。スパイダーはボクスターの第3のモデルレンジとして企画された。
通常のボクスターと異なるのが、その低いシルエット。フロントのウインドスクリーンは低く抑えられ、リアには『カレラGT』を連想させる2個のパワードームが追加された。リアのリッドがシングルピース構造となっている点も、ボクスターとの違いとして指摘できる。簡易的構造のソフトトップを閉めると、その低さがとくに強調される。
エンジンはボクスターSと共通の直噴3.4リットル水平対向6。ただし、吸排気系に専用チューンを受け、最大出力はプラス10psの320psを発生する。トランスミッションは6速MTと7速PDK(ポルシェ・ドッペルクップルング)。PDKの「スポーツクロノパッケージ」はローンチコントロール機能を備える。
車重はボクスターSよりも100kg以上軽い1275kgに抑えられ、0-100km/h加速は4.8秒、最高速はオープン状態で267km/hという卓越したパフォーマンスを発揮。0-100km加速はボクスターSの5.2秒に対して、0.4秒短縮した。欧州複合モード燃費は10.75km/リットルと環境性能も良好だ。重心が大きく下がったため、スポーツサスペンションは、スパイダー用に専用設計されている。
ボクスタースパイダーは2010年2月から全世界一斉に発売される。日本での価格は866万 - 913万円。スパイダーは、最もボクスターらしいボクスターといえそうだ。
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