『まるで音楽とともに生まれてきた様、私が知る中でも、もっとも美しい歌声』〜カエターノ・ヴェローゾが大絶賛する、マルシア・ロペス。ジャズ+サンバ=ボサノヴァだけではない、リアルなブラジリアン・ジャズを体現した素晴らしいアルバムです!サンパウロの最先端ジャズの総本山、ザブンバ・レーベルが大きな期待を持って送り出す作品。往年のサンバ・カンサォンから、ジェームス・テイラーのカヴァーまでのレパートリーを、凛とした静寂さの中にやさしく響く声が、一貫した美しい空気感を漂わせている。ボサノヴァ・ファンは勿論、ジャズ、女性ヴォーカル好きも必聴の1枚!!
レビュー
僕が知るなかでもっとも美しい声のシンガーの一人であるカエターノ・ヴェローゾが〈私が知るなかでもっとも美しい声のシンガーの一人〉と大絶賛を惜しまないクール・ビューティーの登場だ。冒頭の素朴なフルートの音色に導かれ、フワフワとした透明感のある歌声が流れたその瞬間から不思議な安らぎを覚えてしまった。うーん、きっと彼女は天使に違いない……(妄想気味でスイマセン!)。シコ・ブアルキ、エドゥ・ロボ作のMPBからジェイムス・テイラー“Don't Let Me Be Lonely Tonight”、ジョニ・ミッチェルの“Sometimes I'm Happy”にエラ・フィッツジェラルドの名唱で有名な“Undecided”といったレパートリーの選曲眼、ジャジーな演奏の奥にひっそりと仕掛けられたサンバやショーロへの敬愛の念などなど、洗練された自己プロデュースぶりも魅力的。〈LP〉サイズの適度な収録時間の短さも粋なんだなぁ。
ライター: 佐々木 俊広 / bounce 2004年12月号掲載
オフィシャルHP
http://
MARCIA LOPES
Marcia Lopes
マルシア ロペス