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TAKU(タク)

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詳細 2010年8月17日 22:47更新

そよ風と共に桜が舞った。淡い季節。
お下がりの少し柔らかい学生鞄を持ち言い様のない緊張感で一杯になる。

沢山の学生たちが居た、そういう緊張を隠すためにわざと友達と大きな声で話した。多分みんな緊張と不安で一杯なんだろう。

僕の新しい季節が始まった。

学校全体が少しフニャッとしていてまだ誰がどういう奴で誰がこういう奴と分かっていない。

小、中と目立たない僕に取って、このフニャッとしている間にいかに他人に認められるかと言うのが大事だった。

高校から目立ち出すやつは何処かしらに違和感がある。僕がそうだからまさに喋っただけでそいつが昔どんなやつか分かってしまう。変な能力がついてしまった。


そして、僕は念願の高校デビューに成功する。

よかった。僕の鱗が落ちきってしまう前に卒業しよう。
そうすれば僕の勝ちだ。

これで漫画で映画でドラマで見たような学園生活が待っている。

やった。

僕は嬉しかった。女の子とも沢山喋った。海やバーベキューにも言った。携帯のメールに絵文字を使った。プリクラだって沢山とった。彼女もできた。あんなこともした。僕は勝ったのだ。



しかし、何かを置き去りにしていた。
みんながみんな同じ個性に集まり、それはもう個性と名のつく普通だった。

僕は急に嫌気がした。
そこまでして、楽しみたいのかな。そこまでして薄っぺらな友情を語りたいかな。


ああ疲れた。



気づけばかつての彼に戻って居た。

他人に迷惑を掛けずやりたい事をする。

久々に僕らしかった。

僕は僕を生きていた。




プロ野球チップスを食べ、ベトベトの右手にDS左手にPSPを握り。口をぎらぎらさせ、煙草と空調でできたゲーセンの匂いの香水を着けた。

女子に気持ち悪いと言われようが、人気者に無理と言われようが。





僕の目は前にも増してキラキラと光っていた。






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2009年10月5日

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