バラード第3番 (ショパン)
フレデリック・ショパンのバラード第3番変イ長調作品47は、ショパンのバラード(譚詩曲)全4曲中の第3作。本作では優雅で洗練された曲想が曲全体を支配しており、前作の第1番、第2番のような激しい曲想は見られない。
この曲は第2番同様に、作曲家が愛読したポーランドの詩人アダム・ミツキェヴィチの詩にもとづいて作られたとされているが、曲がミツキェヴィチのどの詩に該当するかについては諸説ある。ショパンが試みたのは、この文学ジャンルに固有の雰囲気、色調、表現の性格などを音楽世界に導入することであり、標題音楽のように曲と詩の間に具体的な関連性があるわけではない。