夜想曲第21番 (ショパン)
ノクターン
フレデリック・ショパンの夜想曲第21番ハ短調(遺作)は作曲者死後約1世紀後の1938年に出版された。作曲年代は諸説あるが、自筆譜の鑑定などから最晩年の1848年頃が有力。ロスチャイルド家が自筆譜を所有していた。
演奏記号なし。4分の4拍子。複合二部形式。
左手の広い音域の伴奏にのって、マジャール音階を移した進行のメロディが流れる(このメロディは二度と再現されない)。随所に7度の華麗なパッセージをいれて単調さを避けている。最晩年の作らしく、気力の衰えが感じられ、速度記号や発想記号、強弱が全く書き込まれていない。推敲できないままに終わったスケッチのようである。
2006年、テレビドラマ『奇跡の夫婦愛スペシャル・第一夜・虹を架ける王妃』でこの曲が繰り返し流された。