原題: TWO WEEKS NOTICE 製作年度: 2002年
解説:優秀で正義感が強く社会奉仕活動に熱心な女性弁護士ルーシーは、彼女が生まれ育ったここニューヨークの由緒ある公民館の取り壊しを阻止しようと懸命だった。彼女は、取り壊しを強行しようとするニューヨーク最大手の不動産会社ウェイド社を直談判に訪れた。ウェイド社のトップはGQの表紙を飾るほどハンサムな人気者ジョージ・ウェイド。折しも優秀な顧問弁護士を探していた彼は、公民館存続を条件にキレ者のルーシーを雇い入れることを提案する。ルーシーは悩んだ末にその提案を受け入れるのだったが…。(allcinema ONLINE)
「トゥー・ウィークス・ノーティス」ヒュー・グラント&サンドラ・ブロックの顔合わせは、期待以上の収穫!
お金も女性もティッシュペーパー感覚で自由にできる億万長者ジョージ(ヒュー・グラント)。文化施設救済のため、彼の法律顧問として雇われる優秀な弁護士ルーシー(サンドラ・ブロック)。NYを舞台に、無敵のプレイボーイと公私混同を拒む部下のラブ・コメといえば、大体の予想はつく。それでも見終わった後、やっぱりはまってしまった、と爽快な充実感を与えてくれる一本だ。
目からウロコの意外さはないが、キャストが余裕をもって個々の役柄を演じている点は、最大のお楽しみのひとつ。グラント独自のユーモアセンスは、ガチガチ二枚目よりも、本作のように二・五枚目あたりで真価を発揮。製作も兼ねるブロックは、久々にキャサリン・ヘップバーン的な快活な演技で楽しませてくれる。2人の関係が、上司と部下、姉御と弟、夫婦漫才、せつない男女と変化する過程には、文句なく引きこまれてしまう(封筒選びの場面、プレッツェルのたとえ話など必見)。そして極上のライト感覚と洗練された笑いを満喫した後で、ふっと思いいたる。本当に自分が求めるものが最初からわからないからこそ、出会いと別れ、映画を見る行為はより一層エモーショナルなものになる、と。 (石橋今日美)
(PREMIERE)
困ったときには