イェフィム(ヤーフィム)・ブロンフマン(Yefim Bronfman)
ソ連生まれのイスラエル経由アメリカ行きという素敵な経歴を持つ、現役世代屈指のピアニスト。
そのボリュームたっぷりの腹をのせてのズッシリとした重量感溢れる芸風は他のメタボ音楽家たちの追随を許さない。
その一方、意外とコワザも使えるようで、なかなか侮れない。
そんな彼が、ウィーンフィルを大向こうにまわした2004年11月21日サントリーホールでの演奏は、もはや伝説と化している。
鬼気迫るブロンフマンと、それを真正面から受け止めるウィーンフィルによる大迫力の演奏に、指揮を振るゲルギエフも薄くなった髪を振り乱し彩りを添え、まさに三位一体相乗効果。
(管理人宅では、その世紀の名勝負を三日に一度は上映し、一人喝采を送るのであった。)
そんなブロンフマンであるが、なぜか日本においてイマイチ人気がないのが、日本クラシック界の七不思議とも言われている。
原因はおそらくというか、ずばりその「ルックス」であろう。
健康増進法なるものが出来て以来、いや、その昔から、日本のクラシック愛好家においては「ルックス」先行の風潮があったことは疑いようが無い。
どう見てもブロンフマンは「貴公子」ではない。
「王子様」にもとても見えない。
しかし、あと数年したら「王様」になるんじゃないだろうか。
ブロンフマンっていう名字も大物感溢れるし。(同姓の世界的大富豪一族がいます。親戚だったらエライことです。)
しかしなんといっても、あの「でっぷり」とした酒樽のような腹が、私たちに期待させるのです、きっと。
ちなみに「ブロンフマン」というのは、イディッシュ語で「酒屋」という意味だそうだ。
まさに、名は体を表す。
おそまつ。
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