死神の接吻は別離の味(しにがみのきすはわかれのあじ)
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▼ストーリー
IMG1 「たいせつな人に遺したいものはありますか?」
小さな海辺の町、日生(ひなせ)。そこに、ある約束を交わした幼い少年と少女がいた。
強い絆で結ばれたふたりは同じ未来を見つめ、明日がくることを疑わなかった。
3月14日。運命の日。少年は自らの想いを伝えようと、少女を海に誘っていた。
だが不慮の事故により、幼なじみだったふたりは想いを言葉にすることなく死別してしまう。
それから年月が経ち、少年は少女との思い出が残る土地で今日を生きていた。忘れられない人、でも忘れなくてはいけない人。
主人公・天宮 誠(あまみや まこと)は、私立八潮学園の2年生。
誠は近所のレンタルビデオショップでアルバイトをするかたわら、同じ学園に通い始めたひとつ下の妹・雫(しずく)と平穏な毎日を送っていた。
そんなある日、誠はひとりの不思議な少女と出逢う。琥珀(こはく)と名乗った少女はその手に巨大な鎌を持ち、瞳には深い碧を宿していた。
「あなたには、私の姿が見えるの?」
周りの人間は、琥珀の存在に気づかない。気づくことができない。
「そう。あなたも、もうすぐ死ぬのね」
少女は、死神だった。