大盛道を極めんと欲する者達よ。
集え。
大盛道
一.大盛りは食の美学である。
一.入店し、着席したならば可及的速やかに短声一笛「大盛り!」と叫ぶべし。
一.躊躇ある発声を行ったる者に於いては、大盛り道を語る資格はないと心得るべし。
一.新店或いは未踏の店に於いても、大盛りを最優先で開拓すべし。
一. 初期設定において特盛りを発見したならば、迷うことなく注文すべし。
一.発声した後に「すみませ〜ん。ウチ、大盛りやってないんですぅ〜」と切り替えされた場合、速やかに「あ、じゃぁ並で」と日和るべし。間違っても「並二丁!」など下品に振る舞ってはならない。
一.況してや、吉野家に於いて大盛りを食した後に更に並を注文するなど、言語道断である事を肝に銘ずるべし。
一.食すに於いては常に姿勢を正し、背筋を伸ばして食卓またはカウンターに正対する事が大盛り道の基本であることを心すべし。
一.箸は常に利き手を用い、器は正しく空いている手で持ち上げるべし。犬食い、猫背など以ての外である。
一.常に完食を全うすべし。
一.如何なる店に於いても食後の「ご馳走様」の発声は決して忘るるべからず。
一.暖簾を潜った後で後悔など決してするべからず。己の未熟さを猛省すべし。
一.大盛りを美味い不味いで語るべからず。
困ったときには