ロヒンギャ族
13〜18世紀にかけてアラカン王国の傭兵として雇われ、また商人としてベンガルやペルシャからアラカンを往来し、その後住みついた人々の末裔および混血がロヒンギャといわれている。ビルマ西部のアラカン地方の人口は400万人で、そのうち200〜300万人(50〜75%)のロヒンギャ少数民族が住んでいる。
一方バングラデシュ南東部にも約30万人のロヒンギャが定住しているが、この地域の入植をすすめてきたベンガル人による迫害もあり、一部はビルマに流入し、他にもサウジアラビア・インド・パキスタン・マレーシアなどイスラム圏に移住したりしている。各国に散らばっているロヒンギャの数は100万人と推定されている。ちなみに日本では群馬県館林市を中心に約100人のロヒンギャが住んでいるという。
言語はバングラデシュ・コックスバザール地方のベンガル語で、宗教はイスラム教である。
1978年ビルマのネ・ウィン政権に弾圧され、バングラデシュ等への亡命が相次ぎ、1988年民主化運動時にアウンサン・スーチーを支持したためにその後の軍事政権にも弾圧された。
在日ロヒンギャ族を日本政府は政治難民と認めていないが、強制送還しようにもビルマ軍事政権は無国籍として受入を拒否しているので、宙ぶらりんの状態にある。
(写真)(サウスチャイナモーニングポスト)
【1月18日 AFP】(一部更新、写真追加)インド政府は18日、ミャンマーからタイへの難民数百人がタイ海軍によって拘束された後、洋上へ放置されインド沖で遭難しているとし、タイ政府を強く非難した。
インド沿岸警備隊は同日、ミャンマーとバングラデシュ国境に住むイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の難民数百人を救助したと発表した。同警備隊はさらに数百人が行方不明になった恐れがあるとみている。
インド側は、タイ沿岸にボート難民として漂着したロヒンギャの移住希望者を、タイ海軍が拘束し、外洋までけん引していき置き去りにしたと、タイ政府を非難している。