- 詳細 2018年8月10日 15:45更新
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長門裕之(ナガト ヒロユキ)1934年1月10日生
[来歴・人物〕
日本を代表するベテラン俳優の一人。戦後、映画製作を再開した日活に入社。『太陽の季節』、『狂った果実』などの太陽族映画に主演し、デビュー間もない石原裕次郎と共演したほか、今村昌平監督とコンビを組み、印象深い演技を残した。1962年に日活を退社してフリーとなり、各社の映画に出演するほか、テレビにも進出。大映テレビ作品や2時間ドラマなどに出演。
花園高等学校卒業から立命館大学文学部中退。妻は女優の南田洋子、実弟は俳優の津川雅彦、父は沢村国太郎、母はマキノ智子である。叔父に加東大介、叔母に沢村貞子、祖父には「日本映画の父」と呼ばれる牧野省三、狂言作者の竹芝伝蔵、姪に女優の真由子をもつという芸能一家。沖縄アクターズスクール校長マキノ正幸は母方のいとこ。
吉田義男（元阪神タイガース監督）は大学の同期。
麻雀に深い造詣を持ち、自宅に雀荘部屋を持っているほど。このことから長門邸は一時「芸能界の雀荘」の異名をとったこともある。
現在は、「リタイアした南田洋子の分まで（南田の医療費を稼ぐため、という話もある）」と今まで以上、精力的に活動を行っている。
弟の津川とは、近年競演がとみに多い。
〔略歴〕
第二次大戦前の少年期から名子役として広く知られた。1950年代には青春スターとして主演映画が多数作られ人気を博したが、実弟の津川雅彦や後輩の石原裕次郎らに人気を奪われる形になった。以降は脇役が多くなるが、演技力を活かした重要な役所が多く、中年期に入って以降も映画やテレビで名優として活躍していた。
1976年から南田洋子と夫婦二人でKBS京都が主催する交通遺児支援のチャリティー番組「かたつむり大作戦」のキャンペーンパーソナリティーとして出演を続けていた。ただし2005年で同大会は終了した。
1985年に『洋子へ』（データ・ハウス）を出版。妻である南田洋子への告白という形で、自身の奔放な女性関係などを実名で赤裸々に記し、いわゆる暴露本として世を騒がせた。これに対し実名を書かれた女優などが強く反発。長門（データハウス）側は初版を回収し、問題箇所を書き直した版が再度出されたと言われる。長門は「ゴーストライターによる口述筆記だったため真意が伝わらなかった」などと弁明したが、この騒動が以後の長門の芸能活動に大きな悪影響を及ぼしたと見る者も多い。ワイドショーの取材を受け、長門が「こんな本はダメです！」と自著を机に叩き付ける場面がテレビで放送されたりもした。この件を機に一時期干されるがその後復活し、70歳を過ぎた今でも脇役やゲスト出演が多いとはいえ現役で活躍中である。
同郷出身の近藤正臣が永らく出演していた金鳥の蚊取りマット（リキッド含む）のCMで、一度だけ「ニセたぬき」として出演。CM中では本物（？）たぬきの近藤から追いかけられた。
同い年の愛川欽也、大橋巨泉、財津一郎、藤村俊二らと「昭和九年会」を結成している。
ちなみに、サザンオールスターズの桑田佳祐は長門の若い頃に顔が似ており、昔は桑田本人もそれをネタにしていた。
弟の雅彦と同様、関西が舞台のテレビ・映画・舞台作品では、関西弁で演じている。
「笑って許して!!」（日テレ）に第1期の回答者としてレギュラー出演していた時に、マッハ文朱がゲスト解答者として出演し順調に正解を重ねてパーフェクト（全問正解）を狙っていたが、長門が第5問を正解してそれを阻止したため、マッハを号泣させてしまった。阻止した時点で長門以外の解答者、そして観客、更には司会の所とうつみから長門に非難の声が相次いだ。長門は「ごめん！当たっちゃたんだよ!」と詫びた。しかしマッハは第6問を正解してトップ賞（5問正解）を獲得し、この出来事は番組史上最大の出来事となった。
〔映画出演作品〕
1940.07.10 続清水港 日活京都
1940.10.24 鳥人 日活京都
1941.03.01 伊達大評定 日活京都
1943.10.28 無法松の一生 大映京都
1944.03.23 父子桜 大映東京
1944.06.22 団十郎三代 松竹下加茂
1945.02.22 必勝歌 松竹京都
1945.07.12 東海水滸伝 大映
1945.11.08 狐の呉れた赤ん坊 大映京都
1948.03.30 手をつなぐ子等 大映東京
1951.11.22 大江戸五人男 松竹京都
1952.10.23 ひよどり草紙 宝プロ
1953.04.01 女間者秘聞 赤穂浪士 東映京都
1954.10.06 快傑鷹 第一篇 蛟竜風雲の巻 宝塚映画
1954.10.13 快傑鷹 第二篇 奔流怒濤の巻 宝塚映画
1954.10.27 快傑鷹 第三篇 剣風乱舞の巻 宝塚映画
1954.12.08 照る日くもる日 前篇 宝塚映画
1954.12.15 照る日くもる日 後篇 宝塚映画
1955.07.12 若き魂の記録 七つボタン 日活
1955.08.16 大岡政談 人肌蝙蝠 日活
1955.10.18 未成年 日活
1956.01.03 裏町のお転婆娘 日活
1956.02.05 銀心中 日活
1956.04.25 愛情 日活
1956.05.17 太陽の季節 日活
1956.08.28 暁の逃亡 日活
1956.09.18 隣の嫁 日活
1956.11.21 沖縄の民 日活
1956.12.27 人間魚雷出撃す 日活
1957.02.13 唄祭り喧嘩旅 日活
1957.02.27 危険な関係 日活
1957.05.28 反逆者 日活
1957.06.04 池田大助捕物帖 血染の白矢 日活
1957.07.09 月下の若武者 日活
1957.07.30 十七才の抵抗 日活
1957.09.08 素足の娘 日活
1957.09.29 鷲と鷹 日活
1957.10.15 江戸の小鼠たち 日活
1957.12.15 十代の罠 日活
1958.02.12 麻薬３号 日活
1958.03.18 夫婦百景 日活
1958.04.01 悪魔の爪痕 日活
1958.05.20 盗まれた欲情 日活
1958.06.22 地獄の罠 日活
1958.07.22 野郎と黄金 日活
1958.08.05 俺は情婦を殺す 日活
1958.09.15 銀座の砂漠 日活
1958.11.04 続夫婦百景 日活
1958.11.18 果しなき欲望 日活
1958.12.03 大阪の風 日活
1958.12.10 危険な群像 日活
1958.12.17 獣のいる街 日活
1959.01.09 不道徳教育講座 日活
1959.01.22 第三の死角 日活
1959.03.25 逃亡者 日活
1959.04.15 才女気質 日活
1959.05.05 絞首台の下 日活
1959.05.26 街が眠る時 日活
1959.06.23 その壁を砕け 日活
1959.07.28 ゆがんだ月 日活
1959.09.01 青春蛮歌 日活
1959.10.28 にあんちゃん 日活
1959.11.25 われらの時代 日活
1960.01.09 傷だらけの掟 日活
1960.02.21 「キャンパス１１０番」より 学生野郎と娘たち 日活
1960.03.06 白銀城の対決 日活
1960.04.06 けものの眠り 日活
1960.06.25 密航０ライン 日活
1960.07.13 天下を取る 日活
1960.09.03 狂熱の季節 日活
1960.10.01 十六歳 日活
1961.01.21 豚と軍艦 日活
1961.01.27 夜の挑戦者 日活
1961.02.25 一石二鳥 日活
1961.05.13 ろくでなし野郎 日活
1961.06.11 助っ人稼業 日活
1961.07.30 天に代りて不義を討つ 日活
1961.09.02 セールスマン物語 男にゃ男の夢がある 日活
1961.10.22 堂堂たる人生 日活
1961.11.12 街に気球があがる時 日活
1961.12.13 一本杉はなにを見た 日活
1962.01.23 人間狩り 日活
1962.01.23 猫が変じて虎になる 日活
1962.04.06 破戒 大映京都
1962.06.15 秋津温泉 松竹大船
1962.07.08 憎いあンちくしょう 日活
1962.08.26 当りや大将 日活
1962.11.21 愛と死のかたみ 日活
1962.12.01 危いことなら銭になる 日活
1963.01.03 第三の悪名 大映京都
1963.01.13 古都 松竹京都
1963.01.15 憂愁平野 東京映画
1963.01.27 無宿人別帳 松竹京都
1963.02.10 いれずみ半太郎 東映京都
1963.03.16 危ない橋は渡りたい 松竹大船
1963.04.28 拝啓天皇陛下様 松竹大船
1963.05.12 青春を返せ 日活
1963.05.25 人生劇場 続飛車角 東映東京
1963.08.11 美しい暦 日活
1963.08.31 秘剣 東宝
1963.10.17 「可否道」より なんじゃもんじゃ 松竹大船
1963.10.20 次郎長三国志 東映京都
1963.11.10 続・次郎長三国志 東映京都
1963.11.16 にっぽん昆虫記 日活
1964.01.15 図々しい奴 東映東京
1964.01.15 成熟する季節 日活
1964.01.25 駆け出し刑事 日活
1964.03.01 人生劇場 新・飛車角 東映東京
1964.03.25 無頼無法の徒 さぶ 日活
1964.04.29 拝啓総理大臣様 松竹大船
1964.06.03 続・図々しい奴 東映東京
1964.08.13 日本侠客伝 東映京都
1964.10.04 にっぽんぱらだいす 松竹大船
1964.12.06 大日本コソ泥伝 日活
1965.01.03 顔役 東映東京
1965.01.15 大日本ハッタリ伝 日活
1965.01.30 日本侠客伝 浪花篇 東映京都
1965.05.22 色ごと師春団治 東映京都
1965.08.12 日本侠客伝 関東篇 東映京都
1965.08.25 次郎長三国志 甲州路殴り込み 東映京都
1965.10.15 任侠男一匹 東映東京
1965.10.24 大阪ど根性物語 どえらい奴 東映京都
1965.11.20 続青雲やくざ 怒りの男 松竹大船
1965.12.04 無頼漢仁義 東映東京
1965.12.31 関東果し状 東映京都
1966.01.26 小判鮫 お役者仁義 東映京都
1966.02.03 日本侠客伝 血斗神田祭り 東映京都
1966.02.11 とべない沈黙 日本映画新社
1966.06.02 ド根性大将 日本電映
1966.09.08 太陽に突っ走れ 東映東京
1966.09.17 日本侠客伝 雷門の決斗 東映京都
1966.12.10 日本一のマジメ人間 日本京映
1966.12.24 男の顔は切札 日本電映
1967.01.14 暗黒街シリーズ 荒っぽいのは御免出せ 東映京都
1967.01.28 日本侠客伝 白刃の盃 東映京都
1967.05.03 嵐来たり去る 日活
1967.09.15 日本侠客伝 斬り込み 東映京都
1968.01.15 喜劇 夫婦善哉 松竹大船
1968.03.05 喜劇 競馬必勝法 大穴勝負 東映東京
1968.08.01 侠客列伝 東映京都
1968.11.02 ＢＧ・ある１９才の日記 あげてよかった！ 日活
1968.12.28 新網走番外地 東映東京
1969.04.10 緋牡丹博徒 二代目襲名 東映京都
1969.06.28 残酷おんな私刑 日活
1969.06.28 博徒無情 日活
1969.07.05 ひばり・橋の花と喧嘩 松竹大船
1969.07.26 やくざ非情史 刑務所兄弟 創映プロ
1969.08.09 日本残侠伝 日活
1970.02.07 女の警察 国際線待合室 日活
1970.09.22 昭和残侠伝 死んで貰います 東映東京
1971.12.03 任侠列伝 男 東映京都
1972.01.22 傷だらけの人生 古い奴でござんす 東映京都
1972.03.04 関東緋桜一家 東映京都
1972.05.27 日本暴力団 殺しの盃 東映京都
1974.03.23 赤ちょうちん 日活
1974.11.22 バージンブルース 日活
1975.03.01 青春狂詩曲 高校生文化研究会＝なかやまぷろ
1976.04.24 遺書 白い少女 松竹＝サンミュージック
1976.07.31 どんぐりッ子 ホリ企画制作
1977.05.28 白熱 東宝映画
1977.08.27 仁義の抗争 東映京都
1977.10.08 人間の証明 角川春樹事務所
1977.11.26 瞳の中の訪問者 ホリ企画制作
1978.07.01 雲霧仁左衛門 松竹＝俳優座
1978.12.02 九月の空 英興
1978.12.30 正午なり プロ１２＝人間プロ
1979.04.28 茗荷村見聞記 現代プロ
1979.07.14 東京大空襲 ガラスのうさぎ 大映映像＝共同映画全国系列会議
1980.04.29 五番町夕霧楼 松竹
1980.06.14 不良少年 東映東京
1980.09.20 父よ母よ！ 松竹
1981.08.08 連合艦隊 東宝映画
1981.10.07 典子は、今 キネマ東京
1981.11.14 巣立ちのとき 教育は死なず 翼プロ＝長野プロ
1983.01.15 ナナカマドの挽歌 木村プロ
1983.06.11 雨が好き 情報通信社＝二十一エンタープライズ
1983.09.15 ふるさと こぶしプロ
1986.04.12 ﾃｲｸ･ｲｯﾄ･ｲｰｼﾞｰ 渡辺ﾌﾟﾛ=ﾆｭｰ･ｾﾝﾁｭﾘｰ･ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽ
1986.05.24 片翼だけの天使 プロジェクト・エー＝ヘラルド・エース
1986.09.06 道 東映＝仕事
1986.09.21 母さんの樹 翼プロ
1986.11.01 旅路 村でいちばんの首吊りの木 東宝＝橋本プロ＝テレビ朝日
1987.02.14 スケバン刑事 東映東京
1987.08.01 ハチ公物語 東急グループ＝三井物産＝松竹グループ
1987.10.31 おれは男だ！ 完結篇 「おれは男だ！」を製作する会
1988.02.11 スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲 東映東京
1988.10.01 死銭を越えて 賀川豊彦物語 現代ぷろ
1989.09.15 砂の上のﾛﾋﾞﾝｿﾝ ﾋﾞｯｸﾊﾞﾝ=ｳﾙﾄﾗ企画=ｼﾞｬﾊﾟﾝﾎｰﾑ
1990.01.20 女帝 春日局 東映京都
1990.02.10 リメインズ 美しき勇者たち 松竹＝サニ千葉・ｴﾝﾀｰﾌﾟﾗｲｽﾞ=JTB
1990.04.13 ﾌﾞﾗｯｸﾌﾟﾘﾝｾｽ 地獄の天使 (V) 東洋ﾚｺｰﾃﾞｨﾝｸﾞ＝東映ﾋﾞﾃﾞｵ
1990.08.18 浪人街 山田洋行ライトヴィジョン＝松竹＝日本テレ
1992.05.23 女殺油地獄 フジテレビ＝京都映画
1992.07.04 遠き落日 テレビ朝日＝東急グループ＝松竹グループ
1992.09.25 髑髏戦士スカルソルジャー 復讐の美学 (V) ケイエスエス
1992.11.07 当選確実 森田フィルムズ
1993.05.29 夢の女 松竹＝朝日新聞社＝大王製紙＝全国朝日放送...
1993.06.12 民暴の帝王 東映京都
1993.07.03 武闘派仁義 イメージファクトリー・アイエム
1993.10.22 雀鬼２ 白刃を背に (V) 竹書房
1995.10.14 眠れる美女 横山博人プロ
1996.06.15 X II 1118 PROMISE THE MOON BRCｴﾝﾀｰﾌﾟﾗｲｽﾞ=ﾃﾚﾋﾞ朝日映像
1997.03.29 陽炎３ 衛星劇場
1997.04.21 キタの帝王 闇の咆哮 (V) ミュージアム
1997.09.13 ＯＬ忠臣蔵 Ｃｈｕ〜Ｓｈｉｎ Ｇｕｒａ 光和ｲﾝﾀｰﾅｼｮﾅﾙ
1997.11.08 なにわ忠臣蔵 ケイエスエス
1997.＿.＿ だんじり囃子 共和教育映画
2000.02.25 熱血！二代目商店街 爆裂編 (V) 日活
2000.04.14 呪死霊 外伝 (V) ケイエスエス＝ケイエスエス販売
2000.07.22 極道の妻たち リベンジ ＴＢＳ＝東映ビデオ＝高田事務所
2000.11.11 弱虫 チンピラ グルーヴコーポレーション
2001.01.13 シベリア超特急２ アルゴ・ピクチャーズ＝水野晴郎事務所
2003.01.25 手紙 「手紙」製作実行委員会＝ビジュアルアート
2003.02.15 真・雀鬼１４ プロ雀士秘話！ オーラスの向こう側 (V)
2003.03.01 ＯＫＩＴＥ やくざの詩 東映ビデオ
2003.03.29 許されざる者 シネマパラダイス
2003.07.12 極道恐怖大劇場 牛頭 ＧＯＺＵ オフィスアスク
2003.08.15 真・雀鬼１６ プロ雀士哀歌！ 漢たちの絆 (V) 竹書房
2003.11.15 真・雀鬼１７ 魂を受け継ぐ者 (V) 竹書房
2004.01.25 実録・なにわ山本組 完結編 (V) ジーピー・ミュイージアム
2004.02.20 真・雀鬼１８ 死神と呼ばれた男 (V) 竹書房
2004.04.10 おにぎり ＡＲＣＡＤＩＡ物語 映画『おにぎり ＡＲＣＡＤＩＡ物語』製作委員会
2004.08.07 ミラーを拭く男 日本スカイウエイ＝パル企画
2004.08.21 ＩＺＯ ＩＺＯパートナーズ
