配管工のジョー(Joe The Plumber)
ジョー・ワーゼルバッカー(Joe Wurzelbacher)
「配管工のジョー(ジョー・ザ・プラマー)」が米大統領選最終盤の注目の的となっている。15日の最後の討論会で、共和党候補のジョン・マケイン上院議員(72)と民主党候補のバラク・オバマ上院議員(47)は23回、その名前に言及した。経済問題が最大の争点となり、両候補が互いの経済対策の優劣を競う展開となっている中で、オバマ氏の「増税路線」の象徴と位置づけたいマケイン氏に対し、オバマ氏は減税の対象者だと反論するなど、「ジョー」をめぐる議論は過熱している。
「配管工のジョー」は、激戦州のオハイオ州に住む白人男性、ジョー・ワーゼルバッカー氏(34)がその人。両陣営とも「白人男性の中間層」への支持拡大を狙っているだけに、ワーゼルバッカー氏に脚光が集まったとみられる。
討論会で最初に取り上げたのはマケイン氏だった。ワーゼルバッカー氏は12日、オハイオ州でのオバマ氏の遊説の際に質問し、配管業の会社買収を計画しているものの、「オバマ氏の税制案ではどの程度税金を払わなくてはならないのか」と質問した。
選挙戦でマケイン氏は富裕層への減税継続を訴えているが、オバマ氏は富裕層への減税廃止と勤労世帯への減税を主張し、年収25万ドル(約2500万円)以上の人を対象に3%の増税を計画しているためだ。