日本経済新聞の朝刊連載小説
2008年九月三十日から新しい連載小説「甘苦上海」(高樹のぶ子作、佐藤泰生き挿絵)が始まりました。
<作者の言葉>
上海は剥きだしで熱い。欲望が肯定され、勝敗が目に見える。装いは剥ぎ取られ、奥底に押さえこんでいたあらゆる感情や欲望が噴き出す。事業に成功した五十一才の紅子は、自分の人生で唯一欠落しているジグソーパズルの一片を、この街で掴もうとする。人生最後の恋、最後の男。それまで生きてきた全能力を賭けて挑む紅子の強欲な勇気を、応援して頂きたい。あえて長編の構成を捨て、明日はどうなるか判らない日々の懊悩に、作者も付き合うつもり。旧フランス租界、プラタナスの葉陰から降り注ぐ南洋蝉の声を浴びながら、物語は始まります。
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