血栓性血小板減少性紫斑病のコミュニティーです。医療関係の方、医学研究者の方、患者さん、その他この病気に縁がある方、参加をお願いします。
血小板減少性紫斑病(TTP)は、血小板同士をくっつける糊みたいな分子(フォンブィルブラント因子)を調節する酵素(ADAMTS13)に異常が起こり、血小板が異常な血栓を作る病気です。
フォンブィルブラント因子とADAMTS13は、ちょうどセロテープとセロテープ台の関係です。セロテープは買ってきたときは長いけど、使う前にはセロテープ台に付いてる刃で短く切りますよね。
これがうまくいかない場合、フォンブィルブラント因子が大きいまま血液中を漂うことになり、鳥餅のように血小板をペッタンします。そして血栓となり、腎臓などの細い血管に詰まってしまいます。
こうしてできた血栓に、赤血球が激突して、破れてしまいます。こうして、血小板減少性紫斑病の症状の一つである溶血性貧血が起こります。
主な症状としては、発熱・溶血性貧血・LDH上昇・血小板減少・中枢神経症状などが挙げられます。原因は、酵素ADAMTS13(セロテープ台)を体の免疫機構が誤爆することが多いようです。また、生まれつきこの酵素を作れない体質の方もいて、それはアップショー・シュールマン症候群(USS)という名前でも呼ばれます。
治療は、もっぱらこの酵素を補充するために、健康な人の血漿を輸血することになります。さらに、症状の重い場合には、血漿交換療法やステロイドパルス、ビンクリスチン(商品名:オンコビン)、リツキシマブ(商品名:リツキサン)が用いられる事もあります。
適切な治療を行わなかった場合の死亡率は90%にも達する恐ろしい病気です。しかし2001年に、この病気の正体が分かってからは、死亡率は激減しました。
先天性TTPでは、一般的には出生直後に重度の黄疸が現れます。しかし、大人になるまで気付かない方もいるようで、妊娠を契機に病気が発見される事もあるようです。
説明に関しては、随時推敲していきたいと考えております。宜しくお願いします。
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