明治時代、熊本・天草の隠れキリシタンの地に赴任した、フレデリック・ルイ・ガルニエ(ガルニエ神父)に関するコミュニティです。
困惑し傷ついていた天草の元隠れキリシタンの方々を救ったガルニエ神父の功績に感銘を受けました。
『相手の立場を理解する事』『許しわかり合う』という彼の功績は、100年以上経た我々の現代社会に響きます。
「パアテルさんは未だ遠い」とつぶやきながら会う為に旅をした明治の若き文学者達「五足の靴」と共に、ここでは宗教的側面ではなく「心の繋がり」という面からの意見と情報の交換が目的です。
□エピソード□
明治初期、安堵する筈の旧隠れキリシタンの人々を大きく困惑させていた『キリスト教解禁』。
無理解からか、派遣された宣教師たちは、踏絵を踏んだ隠れキリシタンを咎めてしまうという混乱ぶりだった。
それは厳しく長かった弾圧以上に信者の心を折り、守り抜いたキリスト教信仰を解禁後に離れる信者を多く出てしまう。
そんな折り、天草へ赴任したガルニエ神父は、仕方なく踏絵を踏んだ事や聖書を持たなかった事などを全く咎めず「祈る事の尊さ」を解いた。
人々はガルニエ神父のお陰で、長い苦労がやっと報われ、再び信仰を続けたのだった。
その話が東京に伝わり、強い感銘を受けた若き文学者5名(与謝野鉄幹、北原白秋、木下杢太郎、平野万里、吉井勇)は『ガルニエさんに会いたい』と明治40年8月、南蛮文化に触れる旅に出た。
真夏の炎天下に、富岡から大江まで32Km の険しい山道を、迷いながらも徒歩で辿り着き、ガルニエさんと会っている。
それは、日本文学と南蛮文化が出会った歴史的瞬間となり、「九州版『奥の細道』」とも言うべき「五足の靴」のクライマックスとなった。