意識(いしき)
【consciousness】
(1)[ア]物事に気づくこと。また、その心。感知。知覚。[イ](混濁・無意識などに対して)はっきりした自律的な心の働きがあること。自覚。覚醒。見当識。
(2)状況・問題のありようなどを自らはっきり知っていること。
(3)[ア]思考・感覚・感情・意志などを含む広く精神的・心的なものの総体。特に対象を認識する心の働き。主観。物質・存在・世界・自然など、客観的なものに対する。現象学では世界を構成する超越論的自我の働き、また唯物論では存在に拘束される観念一般を意識と呼ぶ。[イ]単なる直接的な情意作用や知覚ではなく、自他の在り方自身を察知する明瞭で反省的な心の状態。また、其の作用・内容など。自己自身を対象化する対自的・反省的働き、人格あるいは自我による統一・自律、一定水準の明晰さなどによって規定される。自己意識。
(4)六識の一。感覚器官による眼・耳・鼻・舌・身の五識に対し、心の働き、精神の働きのこと。第六識。