田沢湖から車で30分、乳頭温泉郷にたどり着く。乳頭温泉郷とは、鶴の湯、黒湯、蟹場、孫六、妙乃湯、大釜、休暇村田沢湖高原の7軒の温泉宿を総称した呼び名である。
中でも最も知名度が高いのがこの鶴の湯であろう。
乳頭温泉郷の湯の中でも最も古い歴史を持つ。
鶴の湯のはじまりは約400年前の江戸時代とされており、約300年前から一般の湯治客相手に温泉宿を開業した。
7件のうち、一軒だけずいぶんと離れたところに建っている。
なかなか予約が取れないなどの不満点はあるが、お湯の良さはもちろんのこと、その江戸時代の雰囲気を色濃く残す鶴の湯の景観全体を含め、評判はプロの間でも最も高いことから、乳頭温泉を代表する温泉宿といっても過言ではない。
入り口の門からしてすでに江戸時代の雰囲気。現代から一瞬にしてタイムスリップした感覚である。
時代劇で良くみる風景そのままの景観が新鮮だ。この門からすぐのところに本陣がある。
萱葺き屋根に黒光りした木の壁など、建物としては相当に年季が入っているが、今でも宿泊棟としてきちんと機能しているところが素晴らしい。
この建物も温泉のはじまりと同じ、約300年前ころから利用されているといわれる。しかも、本陣の各部屋には、囲炉裏がある。
電気は現在でも自家発電で供給されている。入り口の門のところに鶴の湯のシンボルの一つ、水車があるが、これはただ飾りで回っているのではなく、立派な発電装置として活躍している。
夜にはランプが温泉全体に灯り、日本の原風景をより一層引き立てる。
昼には昼の良さがあるが、夜のこの風景もまた味わい深い。
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■秋田県仙北市田沢湖先達沢国有林50
■公式サイト
・鶴の湯温泉 http://
・乳頭温泉郷 http://
■日帰り利用料 大人500円(10:00〜15:00)
■泉質 含硫黄・ナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉、他3種
■効能 高血圧症、動脈硬化症、リウマチ、皮膚病、糖尿病他