「AIR」の遠野美凪ちゃん
柚木涼香(ゆずき りょうか、1974年1月10日 - )は、日本の女性声優。81プロデュース所属。愛知県安城市出身。血液型はO型。
旧名は、角松 かのり(かどまつ かのり)、永椎 あゆ美(ながしい あゆみ)。愛称はゆず、ゆずちゃん、ゆずねぇ(柚姉・柚姐)。
芸歴は中学生からで、その頃から事務所の寮に入寮していた(『うたわれるものらじお』第35回より)。「角松かのり」としてデビューした当時は、「1974年10月10日生まれの高校3年生」としていた。旧名時代は、映画などでの濡れ場やヌードもこなす女優・グラビアアイドルとして活動していた。現在の所属事務所もこの事は事前に把握しており、それも承知の上で柚木を所属させたと言われている。また、「永椎あゆ美」名義で出演していた映画『櫻の園』(1990年)では、女子高生役として登場した。本人は当時の事を積極的に話すわけではないものの、隠そうとする態度も取っていない。
声優への転向を決意した時期は不明だが、そのきっかけは、偶然見たテレビの洋画で吹き替えをしていた吉田理保子の声に対し胸に感じるものがあり、これが契機となったと語っている。このことから、尊敬する声優として吉田を挙げている。
声優としてのデビュー作は、トランスフォーマーシリーズの『ビーストウォーズ』。千葉繁、子安武人といった個性派ベテラン声優陣による壮絶なまでのアドリブの嵐が吹き荒れる本作において、複数の女性キャラクターを担当(ただし、全てロボットやコンピュータ)。新人ながら大健闘を見せる。この作品では当初「永椎あゆ美」名義でクレジットされていたが、程なくして声優活動が本格化すると共に「柚木涼香」へと改名した(アニメ雑誌でのプロフィールなど、公式には初主演作の『星方天使エンジェルリンクス』をデビュー作とする場合が多い)。
10代でのデビューも珍しくない近年の女性声優の中にあっては声優デビューが遅い部類に入るが、演技の幅の広さを持っており、近年活躍の場を大きく広げている。収録現場では後輩声優のまとめ役的存在になることもあると共演者からのコメントがある。
「柚木」という芸名について、「ヘンな名前ですよね」「取ってつけた名前なんですけどね」と自分から言ってしまうこともある。
妹は漫画家の桜木さゆみで、桜木は自身の漫画作品でしばしば柚木についても執筆のネタにしている。桜木の実録漫画では、柚木が桜木の家で『DDR』をして遊んでいるうちに2人ともエキサイトし、「暑くて(服を)着てられない」と下着姿になってゲームを続けたというエピソードが執筆されている。
小学生の頃は『スケバン刑事』に憧れており、中学生になったら長いスカートを履きヨーヨーを持ってスケバンになることを夢見ていたという。
本人曰く、「とってもマジメ」で「忘れ物なんてめったにしない」。しかし、何かを忘れているような気がしたもののアフレコに行き、電車に乗って帰った後、ようやくブラジャーをするのを忘れていたことに気付いたというエピソードがある。また、好きな人を見かけて興奮して鼻血を出したことがあるという。
かつてそれぞれペアとなる間柄の役を演じた事がある真殿光昭[1]、福山潤[2]からは『武装錬金』で共演した際に「前に共演した時はおとなしかった」「こんなぶっ飛んだ女とは思わなかった」との声が上がっている。また、平野綾からは「役のイメージから物静かな人だと思ってたけど、実際に会ってみたら全然違った」と言われている。
食べ物は馬刺しや鳥刺しなどの肉類を好むが、柚を含む柑橘類は大の苦手である。酒には滅法弱く、みんなで呑む時は割に合わないこともあるようである。
周りには「あまりにも放送禁止用語を言い過ぎる」と思われている節があり、ラジオ番組でもそれが表れている(逆に放送禁止用語の連発を受けた時にかなり動揺する事も珍しくない)。
ヒロイン・津村斗貴子役を務める『武装錬金』のインターネットラジオ『武装錬金RADIO』の台本には、途中回から「放送コードに抵触するもの」が記載されるようになった[3]。ただし、本人はどれが放送禁止用語に該当するか分からなかったと語っている。
なお、斗貴子の代名詞とも言える『臓物(ハラワタ)をぶちまけろー!』やそれをアレンジした『臓物をぶちまけるぞぉー!!』を、出演するラジオやイベントなどで使う事があり(冗談交じり、もしくはマジ切れ状態で言い放つなど、TPOに応じてニュアンスは変えている)、柚木にとっては斗貴子は特にお気に入りのキャラである事が伺える。またこの台詞を叫ぶと気持ちが良かったと発言している。