東映が任侠路線に方向転換したきっかけになった映画『人生劇場』シリーズのコミュニティを作りました。
1963.03.16 『人生劇場 飛車角』 東映東京
[監督]
沢島忠
[脚本]
直居鉄哉
[出演]
鶴田浩二/高倉健/佐久間良子/月形龍之介/梅宮辰夫/村田英雄/沖竜次/加藤嘉/曾根晴美
[解説]
鶴田浩二主演の大ヒットシリーズ第1弾。義理と人情に男の意地を貫くやくざ・飛車角の波瀾に富んだ宿命を描く任侠巨篇。飛車角に鶴田浩二、その弟分宮川に高倉健という豪華キャストを配し、東映任侠路線の先陣となった名作。原作は尾崎士郎「人生劇場・残侠篇」。浜の遊女・おとよと逃げのびてきた飛車角は、小金親分のはからいで深川の裏町に住むことになる。しかし結局、罪の償いに飛車角は警察に自首。ところが、飛車角の留守中、おとよは宮川と恋に落ちて…。
1963.05.25 『人生劇場 続飛車角』 東映東京
[監督]
沢島忠
[脚本]
相井抗
[出演]
鶴田浩二/梅宮辰夫/長門裕之/村田英雄/平幹二朗
[解説]
鶴田浩二主演の大ヒットシリーズ第2弾。四年ぶりに出所した飛車角は新宿桔梗一家の危機を救う。姿を消した恋人・おとよに面影の似たお澄に出会い惹かれていくが、おとよが満州に居ると聞くや一人大陸へ。動乱の満州では馬賊や政府の手先となったやくざを相手に男を貫き通す。しかし、次第に特務機関の手が伸び・・・・。
1964.03.01 『人生劇場 新飛車角』 東映東京
[監督]
沢島忠
[脚本]
笠原和夫
[出演]
鶴田浩二/佐久間良子/長門裕之/大木実/加藤嘉/宇佐美淳也
[解説]
鶴田浩二扮する吉井角太郎という青年の波乱に富んだ遍歴を最大の迫力・感動を盛って描く。太平洋戦争前、戦争中、戦後を通じて、一人の女を惚れぬき、そのために、侠客道の意地と激突し、血の雨を呼んでいく男の姿を描く波乱万丈の任侠巨編。浅草の侠客あがり・吉井角太郎は、踊り子のまゆみに惚れこむ。角太郎の根性に惚れた白根組親分の助けもあり、二人は幸せな日々を送ることになるが、太平洋戦争勃発により、角太郎は、戦地へと向かうこととなった。やがて敗戦し、浅草に戻った角太郎は、まゆみを探して旅にでるのだが……。
1968.10.25 『人生劇場 飛車角と吉良常』 東映東京
[監督]
内田吐夢
[脚本]
棚田吾郎
[出演]
鶴田浩二/辰巳柳太郎/高倉健/藤純子/左幸子/松方弘樹/島田正吾
[解説]
原作の第3部にあたる「残侠編」を映画化。当時、隆盛をきわめていた東映任侠ヤクザ映画の1本として企画されたものを、内田は情感あふれる格調ある作品に仕上げた。ラストの殴り込みのシーンは、東映ヤクザ映画のルーティンだが、脇役に至るまで魅力的な登場人物を、出演者の個性を生かした演出で、巨匠の本領を見せつけた。大正14年、8年ぶりに吉良常は故郷の三州吉良港に帰ってきた。そして、自殺した昔の主人・青成瓢太郎の墓を詣でた後、東京に向かい、青成の息子・瓢吉の家を訪れる。一方その頃、小金一家と大横田一家との出入りに加わっていた飛車角は、大横田一家の舎弟たちを次々と斬り、巡査に追われ行き当たった瓢吉の家に逃げ込んだ。飛車角と吉良常、これが宿命の出会いだった
1983.01.29 『人生劇場』 東映京都
[監督]
深作欣二/佐藤純彌/中島貞夫
[脚本]
野上龍雄/深作欣二/佐藤純彌/中島貞夫
[出演]
松坂慶子/永島敏行/中井貴恵/若山富三郎/松方弘樹/森下愛子/室田日出男/風間杜夫/西村晃
[解説]
明治の気概に生きた父と子の、波乱に富んだ生涯を描いた、尾崎士郎不朽の名作の映画化。原作の「青春編」「愛欲編」「残侠編」をひとつにまとめあげ、特に男と女の愛と激情のドラマを真正面から打ち出しているのがみどころ。深作欣二、佐藤純彌、中島貞夫3人の監督による共同演出の一編。(脚本:野上龍雄/深作欣二/佐藤純彌/中島貞夫)