ジュリー・アンドリュースの児童文学、
『偉大なワンドゥードルさいごの一ぴき』についての
コミュニティです。
著者のジュリー・アンドリュースは1935年に
ロンドン郊外のウォルトン・オン・テムズで産まれ、
1947年に天才ソプラノ少女として一躍有名人の仲間入りをする。
その後、アメリカに渡米して『メリーポピンズ』や
『サウンド・オブ・ミュージック』などの映画で
ハリウッドのスター女優として、
地位を不動のものとした。
1999年には声帯除去手術の失敗によって、
歌手生命の断絶もありうると自ら発表し、
現在リハビリを続けている。
2000年には英国、エリザベス女王から『Dame(デイム)』という
「大英帝国二等勲爵士」を授与された。
ゆえに、正確な呼称は「デイム・ジュリー・アンドリュース」という。
そんなジュリーが児童文学作家として登場したのが1971年、
『マンディ』という童話を発表し、
1974年『偉大なワンドゥードゥルさいごの一ぴき』を出版した。
日本では先に『偉大なワンドゥードルさいごの一ぴき』が
1979年2月にTBSブリタニカから翻訳され、
同年の10月に『マンディ』が翻訳された。
女優ジュリー・アンドリュースのネームバリューもあったのだろうが、
異例の速さでジュリーの本は邦訳された。
『偉大なワンドゥードルさいごの一ぴき』は童話・児童文学と呼ばれている。
しかし、児童文学らしくないところがひとつだけある。
表紙の抽象画をのぞき、挿絵がまったくないのだ。
ジュリーは日本の読者に向けての前書きで次のように書いている。
「この本にはただ一枚の挿絵も入っていません。
それは、読者のみなさまに、自由に、
想像力を発揮していただきたいからでございます」