我々は忍びの者である。民の者は忍者と呼ぶ。
我々の活動は隠密に行われる。いや、行われていた。遠い昔の事だ。
浮世は平成の世である。今や城を脅かす者もいない。
…我々の活動も変貌を遂げた。
我が城に日々訪れる、観光客とやらの者たちに良き思ひ出を残す為に…
否、残して頂く為に…日陰という住み処を後にすることにした。
しかし、我々の正体は誰にも明かされる事はない。
ただ、知られているのは、時として城の近辺で出没することだけだ…
以下にこの集いの七信条を述べる。
・ここは忍びの者の集いである。
・老若男女を問わない。
・忍びの衣を纏い、己のまちを愛するが故の活動を行う。
・普段は仮の姿で身を隠せど、密書が届けば、あらゆるまちを縦横無尽に走り抜ける。
・ハメは外しても、頭巾は外せない。
・鉄馬車に追い抜かれても、懐刀は悪人にしか抜かない。
・姫には愛されずとも、童共には愛される様心掛ける。
以上、気に召されたら入るがよい。
今日も我々はこのまちを走り抜ける。
猶、最近の活動が瓦版に掲載されているので参考にされたし。
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(…既に隠密行動では無いな…)