李朝時代、朝鮮半島では
儒教に基づくさまざまな年中行事があり、
子どもの健康を祈る日、長寿を願う日など、
その度に虎や花鳥を描いた屏風を
座敷に出す習わしがあった。
この屏風絵が「民画」。
パースのちぐはぐな、どこかユーモアのある動物の表情。
この素朴な民衆絵画の魅力を発見し、世に広めたのは、
日本の思想家・柳宗悦。
孝・悌・忠・信・礼・義・廉・恥の8文字が
文字絵として飾られ
親に孝行、兄弟仲良く、
王と国には忠誠を尽くし、
信念を忘れず、
礼を正して義を守り、
清廉な気持ちで恥を知るべし
という、孔子の倫理観、儒教の思想を
強く表現した一例。
文字絵の中には馬上の人物、
四季折々の花、鶴などが描き込まれている。