ここは古英語(もしくはアングロサクソン語)で綴られた口承文学であり、英文学最古の作品の一つである「ベーオウルフ叙事詩“Beowulf”」及び、主登場人物であるエッジセーオウの子、英雄ベーオウルフ(ベオウルフ)や、その他の登場人物、そして出てくる名剣たちのコミュニティです。
この物語はJ.R.R.トールキン博士も研究しており、その著書「ホビットの冒険」や「指輪物語」にもそれが反映されております。
「叙事詩」を、換言すれば「英雄譚」です。事実、ベオウルフが戦うのは水魔や火竜であり、英国に残る竜退治の物語の2本の内の1つです。(もう一つが名剣アスカロン振るって戦った聖ジョージの物語)
この物語そのものは非常にマイナーなものですが、最初の水魔グレンデル親子の退治に使われたHrunting(フルンティング)や、最期の火竜の退治に使われたNægling(ネイリング、ナーゲリング)の二本は有名でしょう。しかし、いかに名剣と言えど英雄ベオウルフと竜との凄まじい闘いにはついて行けず、両方ともなんの役にも立たずに終わります。とはいえ人間同士が争うだけの戦争ではその強さを十分発揮する宝剣です。その栄光は相当なものでしょう。よって彼の使用した剣はFFやその他のRPG等に使用されたことが多々あります。よってその名は良く知られていることと思います。
現在写本が大英図書館に1本しか存在せず、しかもそれすら火事で損傷しているという状況で研究者的にはあまり恵まれていないといえます。しかし、アングロサクソン語で記された文学はそんなに残っていないため、それだけで貴重な資料であり、尚且つ物語としても非常に興味深いものです。
後に入ってきたキリスト教的影響を受けている箇所が多々見られます。ちなみにもとは口承だったのでリズムは良いです。
エッジセーオウの子ベーオウルフ。英雄であり、武士の精神を示した王と称された彼にちょっとでも興味を持っていただけたら幸いです。
原典の研究をしている方はもちろん、古英語に興味があるとか、この英雄のことちょっと知りたいな〜と思っている方でもご自由に参加してください。
以下、概略をば。(かなり省略しますが、トピ参照でお願いします。)
−−前編−−
舞台はデネ(現在のデンマークの辺り)。
隣国で水魔グレンデルとその母が暴れているということを聞きつけた王家の血を引くベオウルフは部下を引き連れ渡ってくる。
人ならざる怪力で見事にグレンデルを討ち、歯が立たなかったフルンティングを投げ捨て、その場にあった巨人の剣を以ってその母を討つと、自分の国に帰って行く。
−−後編−−(前編から50年が経過)
王となったベオウルフは高齢ながらも最後の偉業、竜退治に挑む。これを見事に討つものの、受けた傷は深く太陽王ベオウルフは息を引き取るのだった。
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