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橋本 忍コミュの切腹

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切腹http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%80%81%E5%88%87%E8%85%B9&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

1962年作品

監督: 小林正樹
製作: 細谷辰雄
原作: 滝口康彦
脚本: 橋本忍
撮影: 宮島義勇
美術: 大角純一
戸田重昌
音楽: 武満徹 Takemitsu Touru
 
出演: 仲代達矢 Nakadai Tatsuya 津雲半四郎
岩下志麻 津雲美保
石浜朗 千々岩求女
稲葉義男 千々岩陣内
三國連太郎 斎藤勘解由
三島雅夫 稲葉丹後
丹波哲郎 Tanba Tetsuro 沢潟彦九郎
中谷一郎 矢崎隼人
青木義朗 川辺右馬介
井川比佐志 井伊家使番A
小林昭二 井伊家使番B
武内亨 井伊家使番C
天津七三郎 小姓
安住譲 新免一郎
佐藤慶 福島正勝
松村達雄 清兵衛
林孝一 代診
富田仲次郎 人足組頭
五味勝雄 槍大将

◎解説
サンデー毎日大衆文芸賞入選作として、昭和三十三年十月号の同誌上に発表された滝口康彦原作「異聞浪人記」より「八百万石に挑む男」の橋本忍が脚色、「からみ合い」の小林正樹が監督した異色時代劇。撮影は「お吟さま(1962)」の宮島義男。

◎あらすじ
寛永七年十月、井伊家上屋敷に津雲半四郎と名乗る浪人が訪れた。「切腹のためにお庭拝借……」との申し出を受けた家老斎藤勘解由は、春先、同じ用件で来た千々岩求女なる者の話をした。窮迫した浪人者が切腹すると称してなにがしかの金品を得て帰る最近の流行を苦々しく思っていた勘解由が、切腹の場をしつらえてやると求女は「一両日待ってくれ」と狼狽したばかりか、刀は竹光を差しているていたらくで舌かみ切って無惨な最後をとげたと--。静かに聞き終った半四郎が語りだした。求女とは半四郎の娘美保の婿で、主君に殉死した親友の忘れ形見でもあった。孫も生れささやかながら幸せな日が続いていた矢先、美保が胸を病み孫が高熱を出した。赤貧洗うが如き浪人生活で薬を買う金もなく、思い余った求女が先ほどの行動となったのだ。そんな求女にせめて待たねばならぬ理由ぐらい聞いてやるいたわりはなかったのか。武士の面目などとは表面だけを飾るもの……。半四郎は厳しく詰め寄った。そして、井伊家の武男の家風を誇って威丈高の勘解由に、半四郎はやおら懐中より髷を三つ取り出した。沢潟彦九郎、矢崎隼人、川辺右馬之介、髪についた名の三人は求女に切腹を強要した者たちで、さきほど半四郎が介錯を頼んだ際、病気と称して現れなかった井伊家きっての剣客たちである。隼人、右馬之介はたった一太刀、神道無念一流の達人彦九郎だけは数合刀を合わせたものの、十七年ぶりに刀を抜いた半四郎の敵ではなかった。高々とあざけり笑う半四郎に家臣達が殺倒した。荒れ狂う半四郎は井伊家先代の鎧兜を蹴倒し、数人を斬り倒して種ヶ島に打取られた。半四郎は切腹、自刃した彦九郎や斬殺された者はいづれも病死という勘解由の処置で、井伊家の武勇は以前にもまして江戸中に響き老中よりも賞讃の言葉があった。


コメント(11)

レビュー1
これは凄い。 2時間10分身じろぎもせずに見入ってしまった。 ただならぬ緊張感を伴った始まりからして何かあるなと思っていたが、想像を絶する切腹のシーンには愕然とした。 心情的な善玉悪玉の色分けはあるものの、何ともしがたいグレーゾーンで激しく渡り合う展開に手に汗握った。 「武家の家老」と「食い詰め浪人」という上と下の位置関係をものともせぬ、津雲(仲代)の腹の座りようと眼力には終始圧倒された。 不敵な高笑いをする津雲の背後から、ゆらゆらと立ち上る怪気炎がいまにも見えそうな凄い演技だった。 少しずつ津雲の魂胆が明らかになる脚本も微にいり細にいり素晴らしく、含蓄のあるセリフが多く思わずメモを取ってしまった。 懐に手を入れ不敵な高笑いの根拠が示されるシーンでは、目の覚めるようなどんでん返しが用意されていて、娯楽映画としての痛快さも格別だ。 武家屋敷の奥行きと陰影のある構図の美しさも特筆に値するだろう。 脇を固める侍達の堂に入った立ち振る舞いを見ても、この作品の完成度の高さを見て取ることはできる。 井伊家の面々も築いてきた威信を笠に着て、面目と引き換えに失った痛手は大きいはずだ。 それでもなお上辺を取り繕って保身に走る家老(三國)の過労した眼差しは、これはこれで心底非難されるものでもないような気もする。 「一体誰が悪いのか・・」深い命題が余韻を残します。 それでもまた明日から、鎧兜を拝む日々は延々と続いてゆく。 「今日は他人の身でも明日は我が身。」というセリフが身に沁みる。 どちらに転んだとしても「武の道・漢の道」とは、つらくて厳しいものなのだ。 傑作。 【Beretta】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-12-07 21:23:48)

53.この映画が世界に通用するクオリティを持った秀作である事を否定するつもりは毛頭ない。しかしこれをこの時期に海外に紹介して、しかもカンヌで賞まで取ってしまった事は、外国人の日本認識を後々まで相当歪曲させてしまったような気がする。自分も時代劇は割と観ている方だが、こんなリアルな切腹シーンを観せられたのは正直初めて。ハラキリという行為自体にも免疫を持たない外国人が、いきなりこれを見せられた場合のショックはどれ位のものだったか想像に難くない。あくまで自分だけの意見としてだが、この映画は日本国内に留めておくべき作品だったと思う。とにかく全編、いささか力みすぎとも思える仲代の眼力(めぢから)に圧倒されました。出てる男優さんたち、皆さん武士の風格を持った容貌してらっしゃいますね。歩き方や所作一つ一つにまで神経が行き届いてました。いかにも完璧主義小林監督らしい重厚な映画。むしろこの映画こそ「武士道残酷物語」。東MAXのルーツをこの仲代の立ち回りポーズに見た! 【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(吹替)] 8点(2005-11-28 10:48:46)

52.私には重過ぎました。 【IXY Xt】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2005-11-25 23:18:41)《更新》

51.《ネタバレ》 面白い映画ではない。 しかし、重厚な作りに、そしてそのストーリー展開に、ぐいぐい引き込まれる。 この映画、俺は、物凄くシニカルな映画っていう印象を受けた。 もちろん清貧の民が、悪意や傲慢に満ちた輩に一矢報いるといった構成は面白いし、カタルシスもある。 でも、トータルとして「武士道」というものを思いっきり揶揄してる。 そこが絶妙です。 見てみなよ、どいつもこいつも「腹を切る」「腹を切れ」「腹を切らせろ」って、切腹の大安売りだ。 武士の「命」の安いこと安いこと。 「侍としての体面」「名家としての体裁」そんなものの為に、自分も自分の周りの人間もその命を簡単に無駄遣いする。 そのことに気付いた主人公は、「侍」として「侍」らしく命をかけるのではなく、それを利用して「仕返し」を行うんだな。 世間でもてはやされている、いわゆる「侍道」というもの、その認識を改めさせてくれる。 その妙味。 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-20 18:07:08)

50.いきなり「切腹させてくれ」と始まって意味不明。それがちょっとづつ明らかになっていく普通と逆の展開には驚きました。終盤の流れもお見事! 【maemae】さん [ビデオ(吹替)] 10点(2005-11-08 03:41:34)

49.《ネタバレ》 仲代・津雲が「千々石求女は、少々縁がありましてな」(ちょっとセリフ違う)と言い出すシーンから、ぐっと引き込まれた。井伊家の庭先にいる現実と、津雲の語りで繰り出される過去とが重層的な映画構造をつくり、複雑な面白さが展開されていたように思う。みなさんおっしゃるように、このあたりの脚本の工夫には冴えが感じられる。  回想が現実に追いついてからは重層構造もなくなり、以後は一般的な映画と同じように進展、やや平板な印象に。復讐劇という大筋は読めているものの、どういう落とし前の付け方をするかについては、引き続き引っ張られる。  最終盤の立ち回りについては、ところどころ稚拙な部分はあるが、主役が圧倒的に強くて敵を斬り続けるといったものではなく、仲代・津雲も次第に疲れてきて、少しずつ傷つきながら闘い続けるふうにしたのはリアルでよかった。で、津雲が死に、三國家老が生き延びるという大ラス部分は、前半の脚本の工夫を見たあとでは、いささかすんなりと終わった感があり、少し物足りない。  では、どうすればいいのかとなると、よくわからないが、たとえば、見る者の意表をつく、胸のすくようなセリフで津雲が喝破し、三國家老がもっと打ちひしがれるといったシーンとかあれば、もう少し盛り上がったような気がする。そのうえで、歴史上の「記録」ではそんなこと一切なかったとする“虚構性”を見せつけたほうが印象がより鮮やかになったような気がする。  40年前の映画なので評価がすごく難しいけれど、いちおう7点也としておきます。仲代さん、昔のほうがうまかった? 【delft-Q】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-14 01:22:31)《改行有》

48.これが映画です! 【よしふみ】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-23 00:14:20)

47.《ネタバレ》 重苦しい雰囲気の中、重苦しい会話の受け渡し、しかも恐ろしいくらい暗い話。だが、引き込まれる。いくらかは短くできる映画だろうが、良い脚本を、うまくより以上に表現出来る演出、力を感じさせられた130分。しかしこの時代の白黒を使いこなす技は見事の一言。 【monteprince】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-06-01 01:12:41)

46.竹光で死んでいった侍には、恐怖とか痛みとかよりも耐え難い屈辱の中で死んでいったのでしょう。その無念を晴らすが為に仲代達矢が一世一代の大勝負に出ます。殺伐とした遠い昔の日本で起こる悲劇にこんなにも多くの方が共感できるのは、もしかしたら今とあまり変わっていないからなのかも知れませんね。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-05-29 22:20:12)

45.もう既に大勢の方が書かれてらっしゃいますが、まず何よりも脚本が素晴らしいです。さすがは日本映画史に名を残す名脚本家、橋本忍さんの書いた作品だけあって本当にお見事としか言いようのない素晴らしい脚本、そして主演の仲代達也をはじめとする出演者の演技も素晴らしく正統派時代劇としてもかなりの完成度。 【丘さとみ大好き(特に「弥太郎笠」の)池ノ内青観】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-29 21:51:57)

44.《ネタバレ》 みなさまの評を読んでこれはと思い借りてみました。映画にかぎらず回想のなかから真実が立ち現れていくタイプの作品には名作が多いと思っていましたが、これは傑作中の傑作ではありませんか!脚本勝負で進行していた物語が、最後に渋い演出とはいえチャンバラになってしまったのがちょっと心残りですが、それをさっぴいてもあまりあるドラマ作りのうまさには昨日までこの作品のことを知らなかったのが信じられないほどの衝撃を感じました。この話にあっては善人たちのあまりの辛さに、普段ばかにしている勧善懲悪的なカタルシスを渇望してしまいました。しかし作り手がそうしなかったのは「作品のテーマを現在の我々のものとして肝に銘じておくべし」ということなのでしょう。このサイトのおかげでこんな名作に出会うことができました。文章が小学生になってすみません。それほどのショックでした。サイト管理者の方、それにこの作品を推しておられる全ての評者のみなさまに深く感謝する次第です。 【皮マン】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-04-30 20:10:30)

43.9点つけたけど、ぶっちゃけると小星にわよくわからんかったてゆうのが本音かなー。もうちょっと大人になってから、もいっかい見ようと思ふ。小星わ邦画があんま好かんのやけど、この映画わ、製作者の人や出演者の人たちの、勢いといれこみを感じました。そこんところわ心動かされました。やっぱもいっかいみらな。 【小星】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-03-31 04:32:00)

42.言う事なし。完全無欠。最高の映画です。 【I wish】さん 10点(2005-03-14 15:59:02)

41.《ネタバレ》 重厚。且つ、壮絶。仲代達矢が井伊家の庭で語るあたりから、静かに物語は厚みを増し、ぐいぐいと見るものを引き込んでいく。すげぇ脚本。あえて侍の命より大事な髷を取り、間接的ではあるがきっちりと復讐を成し遂げる。侍とは高貴なプライドと、空しいまでの見栄の世界。その表裏一体の微妙な世界。それを演じきってる演者もスゴい。ホントに日本の昔の役者陣は上手い。当の本人達でさえ、今やその演技力を忘れてしまっていて残念でならない。 【C・C・バクスター】さん 8点(2005-01-03 22:02:40)

40.やっぱり脚本がしっかりしてるから、面白い。(でも、前半部分で所々わからない部分があったので、もう一度見たい。だから、とりあえずこの点数で。) 【夏目】さん 7点(2004-12-13 23:16:18)

39.書物に残される歴史を鵜呑みにしがちな我々だが、本質というものは“その場に居合わせた者のみ知る”ということでしょう。特にこの時代は写真や映像も残ってないのですから。井伊家の連中にしても、千々岩求女の本心(本質)は分かっていなかった。つまり、自分のことは分かっていても他人のことには無関心なのが人間である。争いのない泰平の世。皮肉なことに武士(侍)たちはその職を失い、戦乱の時代より比べ物にならないほど苦しい日々を送ることになった。果たして争いの無いことだけが幸せな世の中と言えるのだろうか? 確かに今の日本は“比較的”裕福であり、戦争という物の危機感も無く、食うことにも困らない。しかし、それは“比較論”であり、苦渋の生活を強いられている人もいるのです(現代ではバブルの影響もあったでしょう)。この作品で語られる物語は、戦後間もない時代のバランスを欠いた生活土壌が舞台である。世の移り変わりの際には、こうした理不尽な理由で転落の立場に置かれてしまう人達が置き土産とされてしまう。それは今も昔も同じではないだろうか? 【おはようジングル】さん 9点(2004-10-14 12:01:45)《改行有》

38.冒頭の若浪士の切腹までは淡々と展開するが、仲代達也扮する主人公がかの若浪士を「いささか拙者の存じよりのものでな」とひときわ据わった声で語り始めるところから、物語の展開がガラッと変わる。そこからは一気に引き込まれた。回想シーンで語られる主人公の主家没落から家族がたどる悲哀の末路には、本当に心が痛む。歴史の影にはこうした悲劇はおそらく無数にあったのだろう。今でこそ努力次第でチャンスはいくらでも開けるが、当時は身分や階層という絶対に乗り越えられない壁が厳然とあったのだ。それゆえに主人公が「所詮うわべだけ」と語る武士の誇りの空しさが一層心に響く。「切腹」という世界的にも特異な作法をキーワードに、本作はその武士の空しさを存分に描いている。若浪士が家族のために自分の差料を竹に代えていたことを知った主人公が、自らこれだけは、と手放さずにいた刀を放り出し「こんなもののために・・」と絶句するシーンが圧倒的に胸に迫る。それにしても、どの役者も腹の据わった力のある台詞まわしで、圧倒された。今の役者に、いや今の時代にない力を感じる。見終わって、いい時代に生れて本当に良かったと思う反面、人間としての強さとは、と考えてしまった。 【田吾作】さん 9点(2004-10-10 12:09:07)(良:1票)

37.《ネタバレ》 時代劇なのですが、現代の社会を見ているようでもあります。白黒の画面からは凄みが感じられます。体裁だけを繕おうとする体制に対しての痛烈な批判は、命がけであるが故に迫力があります。実に見ごたえのある邦画でした。 【たこげるげ】さん 9点(2004-09-13 13:53:39)

36.《ネタバレ》 「竹光による切腹」を扱った作品にも関わらず、他の作品以上に、「真剣」さが痛いほど伝わってきます。(どれくらい痛いかと言うと、まるで自分も竹光で切腹しているかと思うほど痛いです。) 【STYX21】さん 8点(2004-07-25 12:49:50)

35.シナリオも素晴らしいが何よりも仲代達矢の眼に魅了された。上辺だけの侍ではなく「心」の侍を演じていた仲代達矢は素晴らしいの一言に尽きる。 【ゆきむら】さん 9点(2004-07-03 14:21:08)

最初、浪人が切腹を強要される場面を見て『バッきゃろ〜〜そりゃテメーの自業自得だよ!!』と思った人は私だけではないはず。だが、仲代達矢が回想する場面を見て、胸が痛くなった人も私だけではないはず。白黒のおかげもあってか仲代達矢の迫力が凄い。今じゃこんな役者いないんだろうなぁ〜。三國連太郎の悪役もハマリ過ぎ。ちなみに私も『本気の邦画』コーナーで発見しました! 【21世紀の映画異常者】さん 8点(2004-06-28 17:44:40)

33.テレビの深夜枠でやっていて、ビデオの録画セットのために最初のところだけ見ていたら、テレビを消せなくなり、そのまま最後まで見てしまった。あまりにも強烈だった。ぎらぎらしまくっていて、「白黒映画」というよりは「白真っ黒映画」って感じです。仲代達也の存在感は抜群。声だけで井伊藩の家臣の足を止めるシーンは一生忘れないだろう。だが、子供をあやすシーンでの子煩悩ぶりは、ちとやりすぎという噂も…。音声だけで描かれる戦闘シーンも斬新だし、こんな映画が日本で作られていたというのが新鮮な驚きだった。おまけに武満徹の旋律がものすごく映画にあっている。デモ、『黒い雨』や『東京裁判』のときの武満音楽とかなりにてるような気もする。三国連太郎のちょんまげ姿がかなり似合ってなくてニヤリ。 【wunderlich】さん 10点(2004-06-07 09:16:43)

32.始まって10分間、何を言っているのか理解できず、頭の中で言葉を現代語訳するだけで精一杯で参ってしまいました。と言う事で、15分くらいの所でもう一度最初から見る事にしました。二度目は何故か、なんとなく言葉が理解できて、画面に集中して観る事ができました。最初から最後まで、何が起きるかわからない、張り詰めた雰囲気のある素晴らしい作品でした。 【ボビー】さん 8点(2004-05-30 11:38:43)

31.勧善懲悪の娯楽時代劇とはまさに対極に位置するこの作品は、武家社会の様式の厳しさと美しさ、そして根本的な無情さを鮮烈に描き出す。そのほとんどが屋敷の庭先で展開されるストーリーは、極めて予測不可能。時代劇でありながら秀逸なサスペンスの雰囲気さえ感じずにはいられない。何よりも、大胆かつ神妙な語り口で主役を演じきる仲代達矢の振る舞い、眼光が圧倒的だ。歴史の流れの中でうごめく一瞬の裏側を見事に切り取った傑作。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-05-24 01:39:54)

30.《ネタバレ》 ほっほう〜。絵の立体感が素晴らしゅうごさる。ほっほう〜。突然、仲代達也のキャラクターが変わるのが面白いでござる。ほっほう〜。映画というに相応しい味わいにございますな。まるで小話のように終わってしまうところが好きだ。 【ぷりんぐるしゅ】さん 9点(2004-05-22 21:06:23)

29.仲代達矢の全身を使った立ち回りがうそ臭くてかっこいい。竹光で切腹のシーンはうわ!っとなった。丹波ひでぇ〜。存分に引き回されいって・・・。引けねーよって感じ。仲代達矢の熱演、先が読めない展開など素晴らしいでした。 【バカ王子】さん 9点(2004-05-19 01:02:59)

28.凄まじい物語だが、その魅力を何百倍にも増大させた橋本忍の作劇術のうまさに唸らない人はいないだろう。しかも仲代達矢の鬼気迫る迫真の演技を見せられると、もう言葉を失くしてしまう。多分、何年経ってもその衝撃は不変。誰が何と言おうと傑作中の傑作です。 【nizam】さん [ビデオ(吹替)] 10点(2004-05-11 12:36:46)

27.まず何より仲代達也がいい。当時30歳ぐらいでしょうか。今の若い俳優さんでこれだけ侍というか浪士が似合う人ってなかなか思い浮かばないです。(浅野忠信とか浪士が似合いそうですが、この役はちょっとイメージ違うかな)シナリオもよく練られていて面白いし、安部公房的な社会風刺の一面も感じました。とても奥の深い作品だと思います。残念なのはやけに軽い殺陣と変身ポーズみたいな構え。ちょっと引きました。でも、このサイトが無かったら観てなかっただろうし、観て本当に良かったです。感謝。もうすぐランキングでも上位の方に載りますね(笑)。 【lukas37】さん 8点(2004-05-03 00:25:00)

26.普段は構図とかカメラとかムツカシイことには疎いのだが、この作品に限っては最初から構図の美しさが印象的だった。井伊家の壮大な門構え、奥行きのある屋敷内の部屋などが直線的な端正さでもって描かれる。モノクロゆえ一層シンプルで際立っている。これはすでに言及されてるが切腹の庭でも同じ印象がある。話の運びも見事で説得力があり終始緊迫感を持って展開する。仲代達矢はじめ演じる俳優がまた素晴らしい。丹波哲郎などはこんなに素晴らしかったのかと見直した。みな腰が落ちていかにも侍らしい構えと面構え。時代劇にありがちな聞きづらいセリフを言う者もない。とにかく全てが素晴らしいとしか言いようがない見事な時代劇。主家を取り潰され浪人となった侍は今で言えば倒産した企業のサラリーマンといったところで、しかも転職もままならないという困窮と悲哀は今にも通じるところがある。ここで家老のとった前後の処置は家名第一で、そのためには浪人はむろん家臣の命でさえ何ほどのものでもない。恐ろしいほどの見栄と残酷さが寒々しい余韻を重く残す。 【キリコ】さん 10点(2004-04-24 22:02:59)

25.《ネタバレ》 強烈な印象を残す映画です。お家の体面にこだわり、やりすぎとしかいえない措置(千々岩求女の竹光での切腹)に対して詫びもせず、あまつさえ最後の騒動で死んだ家臣達を病死扱いにして事を済まそうとする家老には呆れるほかないが(三國の憎々しい演技が素晴らしい)、なにか現在における企業の過失逃れに通ずるものを感じました。まさに社会派ですね。 【shakunin】さん 8点(2004-03-28 20:33:46)

24.重々しく一度見たら忘れようと思っても決して忘れようがない作品ですよね。後味も凄く悪いし、思わず目を伏せて見たのですが、やっぱりすごいの一言。仲代達矢の迫力の演技に恐れ入った。死んでいった娘と孫は気の毒だった、、。三国連太郎のチョンマゲ姿はあまり似合ってるとは言いがたいが、私はこの作品を忘れることはないと思う。 【fujico】さん 8点(2004-03-27 15:59:45)

23.重いがおもしろいという傑作時代劇です。薄気味悪い鎧かぶとが表われる冒頭から、ただならぬ雰囲気を漂わせてくれた。しかも、喰うに困ったみすぼらしい浪人者が、切腹をしたいので庭先を借してくれという着想自体がおかし過ぎて引き込まれる。みなさんがおっしゃるとおり、橋本忍の先が読めそうで読めない筋書きが抜群におもしろく秀逸。(原作は滝口康彦) 監督小林正樹の力量のある演出はもちろんのこと、武満徹の不気味だが渋みのある音楽がこの作品を独特のものに仕上げている。《ネタバレ》この映画では仲代達矢(津雲半四郎)と三國連太郎(御家老)との会話のやりとりが見どころなんですが、個人的には、石浜朗演じる千々岩求女が哀れなてん末をたどる一連のシーンが強烈でしたね。うぐいすの鳴き声が聞こえる中、「ああ、夢のようだ」から一転して奈落の底へ。無念、残念、何という哀れ。介錯人の言う「ぐいっとひけい」「ぞんぶんにひきまわされい」などブラックユーモア調の台詞廻しに加え、津雲半四郎がニッと笑みを浮かべ「明日は我が身ということもある…」の皮肉たっぷりの世迷い言が何とも妙味。また、当時の武士社会の非情さと面目を絶対視する滑稽さ、そしてお家取り潰しとなった浪人の惨めさをもきっちりと浮き彫りにするあたりは、さすが小林正樹監督らしいと思います。 【光りやまねこ】さん 10点(2004-03-22 14:59:08)

22.22人投稿して平均9点というのはちょっと過大評価のような気がします。ストーリーはよくできてはいますが、サスペンスとしてもミステリーとしても一流半だと思います。映像は平凡ですし、確かにへちょちょさんやSTING大好きさんのおっしゃるとおり、橋本忍の映画と言ったほうが正しいでしょう。個人的にこういう脚本先行映画はあまり好きではないので、この点数を付けさせていただきました。 【藤村】さん 3点(2004-02-25 15:54:38)

21.時代劇として、また日本映画の中で第一級の出来。最初から最後まで画面にある種の緊張感がただようなか、仲代達也の演技が出色。特に開始早々の茫洋とした表情が何を意味するのかが分かってきたとき、彼の演技力の深さに感動を覚えた。 【駆けてゆく雲】さん 10点(2003-12-27 21:19:18)

20. 【superfly76】さん 10点(2003-12-25 14:39:02)

19. 知り合いでこの映画を絶賛してる人がいまして、「ラストサムライ」観た後だったので、本家日本の侍映画も観てみたいと思い、DVDを買いました。レンタルでも置いてないし。で、こんなにすごい映画があったのかと衝撃を受けました。「ラストサムライ」と比べるのもあれですが、ある意味対極にある映画ですね。殺陣がしょぼかったので-1点ですが。ズウィックは観た事あるのかなあ。黒澤以外にもこんなすごい時代劇があるというのを知って欲しいものだ。 【ロイ・ニアリー】さん 9点(2003-12-15 19:28:47)(良:1票)

18.この度初めて”みんなのシネマレビュー”の正しい使い方(?)をしました。つまり皆様方のレビューを参考に見たい作品を選びました。他にも色々見たい作品があるのですが諸事情によりなかなか見れないのでまずはこの作品。ところが、前半の竹光での切腹シーンで「うぎゃー!やめてくれ〜〜!!おどれらー、なんちゅうもん薦めてくれたんじゃ〜!!」いやいや失礼。本当に見ていて辛かったんで。その後、主人公がどう絡んでくるのか全く先の読めない展開にはしびれました。そしてしてやられました。内容は、まさに時代劇にして社会派ドラマです。チャンバラシーンは確かに「なんじゃ こりゃ」ですよね。変身するのかと思いました(うそです)。それにしても、まだまだ未見のすばらしい映画がたくさんあるということを改めて思い知らされました。↓のレビュアーの方々とJTNEWS管理人様に感謝!今後とも宜しくお願い致します。 【りく&あん】さん 8点(2003-12-01 11:40:28)(良:1票) (笑:1票)

17.《ネタバレ》 外国で日本を連想させる言葉として、一時期“ハラキリ”と答える人が多かったのは、まさしくこの映画の影響から。当時、カンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した本作は、特にギリシャなどでは通じる所があったのか…その評判は高い。意図する不条理な現実と悲壮的な描写を以って表現する。同時に父子関係と家族の絆を巧みに描写する…、日本映画独特の“静”をもって“動”を表す手法がこれまた素晴らしい。また、千々岩求女(石浜朗)が竹光で切腹する描写はなんとも痛々しく、モノクロで有りながら鮮血に見えてしまうのも、映像表現の奥深さを感じます。映像だけでも充分に伝わるので、丁寧なセリフ回しは逆に不要にも思える程。今更ながらモノクロ表現に工夫が分かるのは、バックライトから人物に白フチ。背景と人物に白フチ効果を付けるとは…古い作品程身に染みる表現力。作品性は勿論の事、映画のレーゾンデートルをより高く評価したい。 【 】さん 10点(2003-11-30 17:29:54)(良:1票)

16.竹光の切腹シーンのインパクトがすごいです。実戦剣法のインパクトもすごい。弱くてもかっこいい殺陣がいいです。常識を打ち破ろうとしている事を現すシーンも随所に見られるがやりすぎはダメです。もったいない。 【木戸萬】さん 6点(2003-11-16 19:05:01)

15.武士道の醜さを壮絶に描いている。それが現代社会にも通じてしまっている以上、悲しい気分を持って見てしまう。その中で、自分の正しさを示そうとする仲代達矢にどうしても反抗できない気分になる。 ラストサムライなんてクソだと思う。これが本来の武士道の姿だと思う。 【セクシー】さん 10点(2003-10-31 03:44:14)
◎レビュー2
幕藩体制下の武士社会の厳しさ、素浪人の悲哀が歴史音痴にもよく解る。続出する、切腹のためにお庭拝借、を騙って訪れる浪人者のあまりの多さに業を煮やし、家老の斎藤勘解由(三国連太郎)の執った非情な処置が予想外の大事件に発展する。もう、この後は言えない、面白すぎる。この頃の日本映画には貫禄のある俳優さんが沢山いたんですね。すごい役者さんが続々出てきます。時代劇をはじめ、所謂チャンバラ映画には全く興味がなかったのにそうしたものに開眼させてくれた記念すべき映画。とはいうものの、この映画以後、特に収穫が有ったわけではないから、希有な映画といえる。 【DADA】さん 9点(2003-10-19 16:43:42)

13.《ネタバレ》 社会派の印象が強い小林監督の初の時代劇です。時代劇という形をとっていますが、主題はいわゆる形式や権威などといった”うわべ”に固執するのではなく、家族への愛情といった普遍的な価値観を説くという、まさに社会派そのものです。主人公である津雲半四郎の回想を通して、ある若い浪人への観客の感情が徐々に変えられていき、最後には180度転換します。これほどまでに回想という手法が効果的に使用されている脚本には滅多にお目にかかれないと思われるほど、ストーリー展開は見事です。その綿密な脚本によってあまりにも主題が明確かつ強烈に印象付けられるため、時代劇の象徴というべき立ち回りのシーケンスがむしろ自分にはサービスカットに見えてしまうほどでした。竹刀での切腹シーンは非常にインパクトがあります。もちろん竹刀で腹を切るというシーケンスはこの作品において重要な意味を持っています。また、この直接的で残酷な表現によって、悲劇性が強調され、観客がよりいっそう主人公に感情移入していくという効果をあげているのも事実です。ただ、この作品は大好きで何度も繰り返し観ているのですが、最近、この竹刀での切腹シーンはここまで直接的に表現する必要があったのか?という印象も持つようになっています。 【スロウボート】さん 10点(2003-10-17 00:56:53)(良:1票)

12.時代劇の面白さといえばやはり殺陣だが、この映画はシナリオに引き込まれる。明かされる真実、そして武士道の本質。こういう映画を傑作と呼ぶのでしょう。 【紅蓮天国】さん 8点(2003-10-12 23:53:30)(良:1票)

11.《ネタバレ》  なにげなくレンタルしてぶっとんだ映画。やっぱ映画はシナリオだなぁと思い知らされた。それこそハリウッドがシナリオ買いに来たりしないのだろうか。今見てもオリジナリティにあふれてるし、しぶーい役者ばかりで言う事なし。それにしても竹光で切腹はいやだねー 今のところマイワースト死に方ぶっちぎり一位。あと岩下志麻がすごい若いのに、声は今と変わらないのは不思議だね。さすが極妻 【ぽちょむきん】さん 9点(2003-09-12 04:02:59)

10.《ネタバレ》 心に残る映画です。内容の重さもさることながら、画面の様式美といったものにも唸りました(皆さん「リアリズム」の面のみ言及されてますが…)。井伊家中庭のシーンは、整然とした人物配置が能舞台のようです。斬り合いの場面でも、井伊家の「井」の字をあしらった大屏風に家臣が「大」の字の形に倒れ込んで行くシーンがあります。例の「十字の構え」も、以上のようなシンメトリカルな形へのこだわり(笑)と関係するのかと思ってました。こうしたシンメトリカルな様式美は武士道のうわべを象徴し、それがラストの修羅場のような立ち回りで全面崩壊する、という演出かと思いました。それにしても三国のご家老の「ご政道の向きにあい馴れぬ新参の者ならいざしらず、その方のような分別盛りの者までが、なぜ分からぬ!」というセリフにシビれました(笑) 【冬扇坊】さん 10点(2003-08-06 10:02:53)(良:1票)

9.《ネタバレ》 ・・・STING大好きさんみたいなきちんと分析的なレヴューを書いている方に自分の(時に文法的にかなり怪しい)レヴューを引用されるのは嬉しいけど、ちょびっと恥じゅかしいでしゅ(もともと「美味しんぼ」からのパクりだし)。それはいいとして、いや、凄い映画でした。まず前半の、静かなのにじわーりじわーりとしたテンションの高さで一気に映画に引き込まれてしまいました。中盤に入ってくるとちょっと話の展開が読めてきてダレた感じがしたんですけど、あの「髷狩り」はさすがに読めなかった!それに最後の「かっこ悪くも生々しい」殺陣!僕は剣術もチャンバラも詳しくないのであくまで素人考えなんですが、実際1人対大勢の戦いになったらあんな感じなんじゃないでしょうか。あの「腕十字構え」も一瞬「なんじゃ?」と思ったけど、要はあれは、実際の戦場を潜り抜けた経験の上で編み出した、型にはまらない実践的な構えってことなんだろーなー、と納得がいきました(丹波哲郎との戦いの時に、実戦経験がない剣法を「しょせん畳の上の水練」と言ってましたしね)。いやー、しかしこういう時代におもねっていない作品って古びませんね。現代だと、例えば企業の不祥事隠しと重ね合わせたりできると思うし。変な見方かもしれないけど、僕はこの映画の浪人を現代日本の不法滞在外国人と重ね合わせて観たんですよね。そりゃ違法行為だし、中には強盗や殺人を犯すようなのもいるかもしれないけど、もし自分が貧しい国に生まれたとして、ある国でがんばって働けば大金を稼ぐことができるって言われたら、たとえ違法と分かっていてもいくでしょ、そりゃ。あなたにはそういう、相手の立場になって考えてあげる優しさはないのか慎ちゃん!と言いたい。 【ぐるぐる】さん 9点(2003-07-17 18:39:42)

8.昔むかしに観た。ビデオに採ってある。何度かビデオを整理し、消去したが、この一本は、消すことが出来ないでいる。黒澤監督も属していた「四騎の会」の一人、小林監督入魂の作品である。大仰なセットはなくとも、良い脚本とキャストがいれば、傑作が出来る証明であろう。殺陣は今ひとつであるが、それを見る映画ではないから、許したい。それにしても武士とは、辛いものよ、のお。 【すぎさ】さん 9点(2003-07-09 17:35:54)

7.少数ではあるが、一癖も二癖もありなん方々の↓(笑)並々ならぬ当レビューのこの気配、、本能的に、ヌヌッ、この映画できる、と確信、拝見致したところ、まさに「なんちゅうモンを見せてくれたんヤ、、」ということになる(ぐるぐるさん、「素晴らしき哉人生」の名ゼリフ、またまた頂きました。これ絶対良い(笑))。へちょちょ星人氏と同感で、これは完全に脚本の一人勝ちである(笑)。ここまで先の展開が読めないストーリーというのは私としては久々であり(ヌゥ、我が「スティング」危うし、)、決して忘れる事の出来ない強烈なストーリーである。完全に展開が読めなかった私は、序盤の゛ちじいわもとめ゛の切腹の過程の面白さに、場違いにも吹き出す始末、いやはや、この゛してやられる゛心地良さ、情けなさ、、これぞ名脚本、名ストーリー、、秀逸である。但しテーマが完全な゛リアリズム゛であるにも拘わらず、撮り方として安易なズームインの多用、そしてこれまたへちょちょ星人氏おっしゃるように、リアリズムと矛盾する立ち回りの幼稚さが余りにも悲しきマイナス材料となっている。だがそれを差し引いてもこの映画、どう見ても完全に名作である。自信を持って万人に勧められる、最高に面白い映画である。いや〜、マイッタ。参りました。 【STING大好き】さん 8点(2003-06-04 02:48:17)

6. 時代劇初挑戦の小林正樹監督にとって、橋本忍の脚本を得たことが成功の第一歩となった。彦根藩江戸屋敷を舞台に回想が入り乱れる怒濤のストーリー展開は並みのシナリオ作家には到底無理だった筈。石浜朗の若侍(千々岩求女)の竹光による悲劇的な死に様、リアルなお歯黒メイクの若き岩下志麻の熱演等見所も多いが、仲代達矢扮する津雲半四郎が丹波哲郎演じる沢潟彦九郎相手に見せるケッタイな剣法(胸の前で腕を交差させる)だけが何か浮いてしまっており、やや減点。ラスト、半四郎の大立ち回りで家宝である井伊家の赤備えを滅茶苦茶にされ、茫然となる三國連太郎演ずる家老・斎藤勘解由の表情がイイ。武満徹の音楽も秀逸で正に異色の時代劇。 【へちょちょ】さん 9点(2002-12-24 12:11:16)(良:1票)

5.これまで観た日本映画のなかでも特に印象に残る作品です。それにしても、竹褌で切腹する(させられる?)場面の凄惨さといったら・・・。それといい、仲代演じる武士が単身大名屋敷に乗り込んで、切り合う場面といい、この作品での「刀」のもつ質感の描き方は鬼気迫るものがあります。仲代が刀を振り落とす度に漏らす「フンッ」という息遣いに、武器としての刀の重量感がにじみ出ていたような気がします。こうした描き方は日本映画でしかお目にかかったことがありません。 【ヨアキム】さん 9点(2002-08-06 12:53:51)

4.とにかく原作がいい。そしてなんとも豪華なキャスト。竹光で切腹させるシーンは圧巻。 【たけぞう】さん 10点(2002-08-06 11:12:08)

3.ストーリー構成、仲代達矢の演技がよい。渋い映画だなあ。 【ちこ】さん 9点(2002-05-02 18:22:11)

2.面白かった〜〜〜\(^○^)/ 江戸にある井伊家の玄関先を、自分の切腹場所として借りたいと一人の浪人(仲代達矢)が訪れて、その応対に出た家老(三國連太郎)とのやり取りからストーリーは因縁話に展開していきます。とりあえず“切腹”の凄惨な様子にびっくりしました。以前に、年少者や弱気な者の切腹の際には、配慮として、腹に刃を刺す直前に介錯人が首を跳ねてやるものだ、と聞いたことがあります。ところが丹波哲郎の介錯の仕方って全然反対じゃん、、、引っ張りに引っ張って;;; Soze.は具合悪くなりそ〜だったよ〜(@_@;) 邪魔になった外様大名を、家康の身勝手で切って捨てた結果が招いた浪人の増加が背景になってますけど、この映画での当時の浪人たちの幕府批判のいきさつを見ると、現在の権力社会にも相通じるものを感じました〜(ー_ー);;; 【Mrs.Soze.】さん 8点(2001-12-22 03:36:12)

1.これは面白い!特に前半部分は傑作の部類に入る出来。後半、少しダレ気味になるのが残念だが、一見の価値がある。 【松下怜之佑】さん 8点(2001-11-08 11:16:15)
◎小林正樹
001] □  どら平太(2000) 脚本
[002] □  食卓のない家(1985) 監督/脚本
[003] □  東京裁判(1983) 監督/脚本
[004] □  ピーマン80(1979) 出演
[005] □  燃える秋(1978) 監督
[006] □  化石(1975) 監督
[007] □  いのちぼうにふろう(1971) 監督
[008] □  日本の青春(1968) 監督
[009] □  上意討ち 拝領妻始末(1967) 監督
[010] □  怪談(1965) 監督
[011] □  からみ合い(1962) 監督/製作
[012] □  切腹(1962) 監督
[013] □  人間の條件 完結篇(1961) 監督/製作/脚本
[014] □  人間の條件 第1部純愛篇/第2部激怒篇(1959) 監督/脚本
[015] □  人間の條件 第3部望郷篇/第4部戦雲篇(1959) 監督/脚本
[016] □  泉(1956) 監督
[017] □  黒い河(1956) 監督
[018] □  壁あつき部屋(1956) 監督
[019] □  あなた買います(1956) 監督
[020] □  美わしき歳月(1955) 監督
[021] □  三つの愛(1954) 監督/脚本
[022] □  この広い空のどこかに(1954) 監督
[023] □  まごころ(1953) 監督
[024] □  息子の青春(1952) 監督
[025] □  カルメン故郷に帰る(1951) 助監督
[026] □  破れ太鼓(1949) 脚本/助監督
◎レビュー3
第76回
映画「切腹」


最近、チャンバラについて殺陣の大先生と話した。
昔の旗本退屈男、遠山の金さん、のようなチャンチャンバラバラの楽しいチャンバラ映画が、リアルなチャンバラ映画に移り変わった話なんてのを、分かったような分かってないような顔つきで聞いていた。

詳しいことは分からないが、リアルなチャンバラ、で頭に浮かんだのが、この『切腹』だ。
厳密に言えば、チャンバラというより、リアルすぎる切腹の話だ。

喰うや喰わずの浪人が街に溢れていた時代。
彼らの資金源は、金持ち。
豪華な家の前で、『この門が、とても素晴らしいので、ここで腹を切らしてください』と頼むと、自分ん家の前で腹切られちゃたまらんと『どうか、これで』とお金を渡してもらえるって商売だ。商売っつうか?

主人公の侍は、妻が病気で死ぬ間際、子供も病気で、家のものを全部売り払っても、どうにもならぬ状態。不幸に不幸が重なり、武士のプライドを捨て「エセ切腹」に向かうのだが、行った家が悪かった。
『どうぞどうぞ切腹してごらん』ときたわけだ。
そんなタカリには乗らんぞ、という立派な対応でもあるが、一言で言えば意地悪。

しかし、男の刀は、とうの昔に質屋に出してしまっていて、腰にブラ下げているのは竹光。
刀を貸してくれ、という言葉に耳を貸さず、竹光で腹を切らせ、あまりの苦しさに口からもれる『介錯を』の言葉にも『まだまだ』と刀を抜かず、最後は自分の舌を噛み切って絶命。
竹光で腹を刺すなんて不可能なワケで、その男は竹光を地面に真っ直ぐ立て、その上から自分の腹をズブズブを突き刺してました。
滅茶リアル。

この映画はストーリーテーラーな仲代さんを中心として、メメント的に、少しずつ全貌が見えてくる、というワクワク感満載の作りになってます。

あまりにもムゴい切腹シーンに『なんじゃこりゃ』を感じつつ、仲代さんのカッコ良すぎる殺陣で涎たらしていただけると、リアルに嬉しいです。
◎切腹とは
切腹


切腹(せっぷく)とは、みずからの腹部を刀で切り裂いて死ぬ儀式。切腹する人を切腹人(せっぷくにん)という。腹部を切り裂いただけでは死亡までに時間がかかり、死ぬ者に非常な苦痛を強いるため、通常、介錯人が切腹直後に介錯を実行する。日本で平安時代以降におこなわれている自死の方法。源為朝が最初に行なったとされている。主に武士の間で行われた。封建時代の武士にとって、主君より「死を賜る」という名目において名誉ある死に方とされた(刑罰の一覧|処刑の斬首よりも切腹の方が名誉ある死に方であった)。
よって、名誉ある死に臨むに際し、江戸時代には複雑で洗練された介錯がつく切腹の作法が確立した。
戦国時代 (日本)|戦国時代や江戸時代初期においては介錯人がつかず、腹を十文字に割いたり、器官|内臓を引きずり出したりといった過激なやり方が用いられていたとされる。(医学上は内臓まで到達するまえに失神するとされる。)江戸時代も中期に入ると形式的なものになり、小刀でなく扇子を置きその扇子に手をかけようとした瞬間に介錯人が首を落とすというやり方になる。有名な赤穂浪士も実際に刀ではなく、扇子や木刀を使用し介錯人に首を落としてもらうという「扇子腹」で切腹した。ただし、幕末になると、全面的にではないが、本来の切腹が復活したことも記録されている。明治維新によって武士がいなくなっても、戦陣訓の「生キテ虜囚ノ辱ヲ受ケズ、死シテ罪禍ノ汚名ヲ残スコト勿レ」等の思想が、捕虜よりも切腹など自害を選ぶように決められた。明治以降で切腹を行った有名人としては、乃木希典陸軍大将や特攻の父こと大西瀧治郎海軍中将、作家の三島由紀夫などがおり、彼ら以外にも切腹により命を絶ったものは数多い。英語圏においては、harakiri として英語になっており、オックスフォード英語辞典 (''OED'') の項目に採用されている。新渡戸稲造は、1900年に刊行した著書''Bushido: The Soul of Japan''(『武士道』)のなかで、腹部を切ることは、そこに霊魂と愛情の宿っているという古代の解剖学的信仰に由来する、と指摘している。戦での首切りの習慣や周辺諸民族の風習と併せて考えると、切腹は南方諸民族の共有していた生命観に行き着く。即ち、命は腹や頭に宿っており、勇敢な戦士の魂を自分のものとするために斬頭したり、自己の魂を見せつけるために切腹したりするのだと考えられるのである。
『切腹』の脚本の構成についての私的メモ 横山博人(映画監督)

 村井敦志『脚本家・橋本忍の世界』(集英社新書、0305F)108ページから引用。
「この作品(『切腹』のこと、横山)、シナリオライターの間では古典となっていて、シナリオ執筆の入門書、教科書ではしばしば、お手本に取り上げられている。回想場面の挿入の見事さ故(ゆえ、原文はルビ)だ。
 シナリオは小説と違って、心理描写や過去のいきさつを直接表すことができない。いきさつを観客に教えるためには、進行中のドラマにナレーションをかぶせるか、回想場面(専門用語で「ナラタージュ」という)を挿入するしかない。駆け出しのライターたちは、ついナレーションやナラタージュを多用してしまいがちだが、このやり方は進行中のドラマを中断させ、間延びさせてしまうので、ふつうは稚拙なやり方だとされている。
 ところが『切腹』は、さらにその逆を行く。これほど複雑なナラタージュの入れ子構造になっているにもかかわらず、話の進行スピード、迫力がまったく衰えない、希有(けう、ルビ)の例外なのだ。プロのライター仲間が絶賛する所以(ゆえん、ルビ)である。
 その秘密は、…」
 村井氏は実作者ではないので手放しでほめていればすむ。わたしは橋本忍氏のシナリオ構成力は、1952年の『生きる』(監督:黒澤明、脚本は小国英雄、黒澤、橋本3者の共同)などもそうだが学んだり真似てできるたぐいのことではないと確信している。
 なぜか。橋本氏は脚本家になるまえは会社の経理をなさっていたらしい。簿記をおやりになっていたかどうかは知らないが人間とか社会をみる目がほかの脚本家とまったく違うのではないか。(ちなみに簿記は数学だ)「秘密」を解く鍵はわたしはそのへんにあると思う。
 「秘密」について村井氏とわたしの考えが違うのは、どうしてだろう。坂口安吾『私の探偵小説』から引用する。
「…作家と批評家との根柢的な相違があるので、作家というものは常々自分自身で何かを編みだす立場だから、公式をはみだしていつも可能性の中を散歩している。江戸川乱歩氏は大勉強家で古今東西の探偵小説に通じているけれども、公式で割切ることが根柢に失われていて、いつも無限の可能性の中にいるはずと思われる。批評家は本来公式で割切る人であり、特に平野名人(評論家・平野謙のこと、横山)のごとく、系列だの分類というものが生れついて身についている特異体質の悪童は、可能性などという余計な邪魔物に全然思わされるところがないから、黙って坐ればピタリと当てるというように、犯人を当ててしまうのである。」
 見出しに「私的メモ」と書いたようにこれを読んでみなさんは訳が分からないかも知れない。とりとめのなさついでに最後にいま読んでいる藤沢令夫『プラトンの哲学』(岩波新書、537)192ページから引用する。
「ちなみに、『ティマイオス』におけるこの造り主の宇宙創造は、キリスト教の造物主・創造神と違って、無からの創造ではなく、与えられた無秩序を秩序へともたらすというやり方であり、またこの造り主はけっして「万能」の神ではなく、その「善かれ」という意志には、必ず「できるだけ」「能(あた、原文はルビ)うるかぎり」といった限定句が付随している。意志のままにこの世界の何もかもが善くなるのではなく、造り主は「必然」(アナンケー)の抵抗に出会い、知性(ヌース、ルビ)によって「必然」を「説得することによって」承服させながら、この世界を造ってゆくのである(47E,68E)。
 このようにして――この宇宙創造はある段階以後、生み出された第二序列の神々に委ねられるのであるが、とにかく――いたるところで数的構造に言及されつつ宇宙の魂と身体(物体)が造られ、惑星などの天体とその周期的運動が説明され、「一に留まる永遠の、数的に移行する永続的な似像」と定義される「時間」が造られ、人間をはじめ生物たちが造られ、人体の構造や、胃・腸・肺・肝臓・脾臓などの臓器の機能が説明され、さまざまの病気がその原因とともに語られ、自然現象や物質の構造と働きが説明され……というふうに、叙述は文字どおり森羅万象に及んでいく。お酒が火を混えた液体として、「魂を(傍点あり、横山)身体とともに暖めるもの」(身体を(傍点あり)魂とともに……」ではなく)と定義されているのが(60A)、前々から私の気に入っている。」
 ここまで読んでくださった方はお疲れさま。正直言えば、いろいろ引用しましたが引用したわたし自身あまりよく分かっておりません。畑村先生の分かる技術の本を読んでわたしは自分のテンプレート(型紙)作りを急ぎすぎているのでしょうか。「私的メモ」ということでお許しください。
# by hiroto_yokoyama | 2005-11-27 11:10 | 映画 | Trackback
仲代達矢さん! お見それしました

 『切腹』を見てきた。14歳のときに見た感動とはまた違ったものがわたしの体内を走った。2年前の胃ガンの手術で切った25センチの古傷が痛む。
 仲代さんはいま日本経済新聞に「私の履歴書」を連載中。銀座に向かう電車の中できょうの26回目をわたしは読んでいた。10年前、拙作『眠れる美女』の江口役にどうかと出演交渉をしたが仲代氏の代理人の断り方が気に入らず仲代さんのこともわたしはこころよく思っていなかった。故・田山力哉氏から「仲代に『なんだ高卒のくせに! 』ってからかうとおもしろいよ。いつもなんとも言えない表情をするんだ」と聞き捨てならないことを2、3度聞いたことがある。わたしは「田山さんはいつもつまらないことを言いますね」と諭すと「なにが悪い。俺は学歴偏重主義者だぞ」という言葉が返ってきた。
 きょうの日本経済新聞を読むともしかしたら田山氏は仲代さんにたいして優しい気持を持っていらしたのかも知れないと思い返した。『切腹』を見てむかしとは違った感想をもったのだが、いまの感想はこの映画は監督小林正樹のものというより俳優仲代達矢のものなのだなぁ、というのがそのひとつ。2つ目は脚本の橋本忍氏はやはり病的なくらいすごいシナリオライターだということ。さいごは『眠れる美女』の音楽を武満徹さんに依頼したが断られた。これも仕方のないことだったのだ。
 なぜだろう? 石堂淑朗さんにせっかく書いていただいたシナリオだがわたしが監督するのではおもしろいものにはならないというご判断が仲代さんにも武満さんにももしかしたらあったのかも知れない。いやきっとそうだ。だが、わたしは原田芳雄さんが主演、音楽を松村禎三氏にお願いして『眠れる美女』を撮ったことを後悔していない。
 そんなことより、仲代達矢主演の『切腹』はやはりすごい映画だ。お見それしました。
# by hiroto_yokoyama | 2005-11-27 00:10 | 映画 | Trackback(1)
きょうは小林正樹監督『切腹』を見に行こうと思う

 村井淳志『脚本家・橋本忍の世界』(集英社新書、0305F)によるとこの映画は1962年9月16日に封切られている。
原作:滝口康彦
脚本:橋本忍
出演:仲代達矢、三國連太郎、石浜朗、丹波哲郎
 わたしは14歳のとき「飯塚松竹」で見た。18歳くらいじゃなかったかと勘違いしていたのは強烈な印象が残っているせい。わたしはやはりそうとうに早熟だったのだ。57歳のいま見たらどんな感じがするのだろうか?
 銀座に行くのが億劫になったり気がかわったりなどせずにちゃんと見終わったら同書105ページ「第五章 『切腹』、強大な権力に単身挑む」を読み直してこの映画についてあれこれと考えをめぐらせてみよう。
 こんな贅沢はほかにないと思いませんか。
商品名:切腹
発売日:2003-11-22
価格:¥ 3,990(¥ 3,990〜)
amazonレビュー
平均点:4.53
★★★★★ 浪人の怒り 爆発!
★★★★★ 最高傑作
★★★★★ 丹波哲郎の妖しさあればこそ
★★★★★ 脚本の見本のような作品
★★★★★ とにかく観てほしい 今月の日経新聞の「私の履歴書」、担当が仲代達矢なんですよね。
別にファンというほどではないんですが、黒澤明や小林正樹といった名監督と組んで、数々の名作に出演してきたわけですし、やっぱり連載の内容が気になるじゃないですか。というわけで、毎日チェックしてたりします。

さて、ここ3日間ほど、話題は『切腹』という映画がメインです。私もちょうど1年位前にこの映画を鑑賞しているんですが、これがね、名作中の名作なんですねー。

時は寛永7年(江戸時代初期)。徳川幕府の行った改易により、大量の浪人が世にあふれていた時代。生活に困った浪人が、江戸藩邸を訪ね、「たかり」目的で切腹を申し出るのが流行る中、彦根藩井伊家の藩邸に現れた浪人が、同様に庭先を借りて切腹を願い出る。そして、こつこつと身の上話を始めるのだが、その内容は次第に驚愕なものになっていくのだった・・・。

まぁ、あらすじをまとめるとこんな感じですかね。
「また来たか、とっとと追い払ってしまえ」という家老と、「俺はここで切腹するのだ、まぁ聞け」という浪人との対比、立場上の違いが、浪人の話が進むにつれて変化していく様、その描き方がとにかく見ごたえがあります。橋本忍という脚本家の力量を思う存分発揮しています。

素晴らしい脚本があって、小林正樹という名監督によってしっかりと演出がほどこされ、それに仲代達矢や三國連太郎といった名優達がそれに応える。本当に隙がない映画です。

シネスケで「『七人の侍』が動ならば『切腹』は静の金字塔である。」というものすごく説得力のあるコメントがあるんですが、本当にその通りだと思います。未見の方(特に時代劇が好きな方)は、ぜひ鑑賞することを勧めますね、私は。

そういえば、この映画を観た後にレビューを書いた記憶がないなぁ、と思って過去のエントリーを振り返ってみると・・・。書きかけのまま未公開のエントリーが眠ってた。。近いうちに書き直すかも。
アマゾンカスタマーレビュー

とにかく観てほしい, 2005/8/8
レビュアー: ryouka1197 (東京都) - レビューをすべて見る
この映画、ある種サスペンスのように展開するのでネタをばらすのような余計なことは
とても言えない。
実際に自分で観てみて判断してほしい。
脚本が秀逸です。
特に後半の津雲半四郎と井伊家の家老の問答。まったく互角。
言いよどんだり言葉に詰まったら、即座に相手が優勢になる。
それほどお互いの言い分に説得力がある。
どう返すのかという時、劣勢側は手の内が少しづつ明らかにし、流れを変えていきます。
情と非人情のテーマではありますが、
実戦経験のある侍と、戦ったことがなく形ばかりが先走りしている侍との対比が見事。
正座している侍の姿が美しい。武家屋敷も荘厳。動揺を相手に見せまいとするプライドの高さ。
モノクロで良かったと思うほど重厚で見ごたえのある映画です。


悪くはないのだが, 2005/6/24
レビュアー: ビックス - レビューをすべて見る
一寸の隙もない演出、重厚な語り口、役者の的確な演技、どれをとっても超一流の出来なのだが、主人公の侍らしからぬ潔くない、言い訳がましい長広舌が、終盤に近づくにつれてどうにもうっとうしくなるのが難点である。
同一監督の類似の作品として、「上意討ち」の方をヨリ強力に推薦したい。


文句なく傑作!クロサワ、ヤマダなにするものぞ。, 2005/2/5
レビュアー: 白頭 - レビューをすべて見る

初めてて見たのは高校時代。その時の衝撃は今でも忘れられない。
深夜映画でやっていて全く予備知識なしで、単なる時代劇かと思い
何気なく眺めていたのですが、グイグイと引き込まれ、見終わった
後はしばし放心状態。邦画へのイメージを根底から覆された私にと
っての記念碑的作品です。クロサワなどこれに比べたら取るに足ら
ないとその時思いました。
その後も何度か見る機会もあり、ますます思いいれ深い一作となっ
てしまった・・・
迷わずお勧めできる作品です。


個人的なことで済みません, 2004/12/18
レビュアー: みでじゃ - レビューをすべて見る

個人的な話で済みません。昔、小学校低学年の頃、近所にチャンバラ好きの子がいて、その子は何故か「切腹するぞ、竹光で」と良く言っていたのです。それ以来しばらくの間、切腹は正式には竹光でするのものだとばかり思っていたのですが、大学生になって初めてこの映画を名画座で見て、思わず身を乗り出しました。あの子はこの映画に影響されていたことが初めて判ったからです。しかし、そんな小さな子供にこの映画を見せるのは絶対にいけません。件の場面の凄惨さは、そこに被さる武満徹による前衛的で不気味な琵琶の調べと共に、生涯、抜き去ることができないほどの衝撃を脳裏に焼き付けてくるからです。その衝撃はやがて、理不尽な武家社会そのものへ、そしてひいては現代社会にもありとあらゆる場面に存在している人間の当たり前の情を無視して「うわべだけを繕おうとする」仕組みや制度に対する激しい怒りへ駆り立てることになります。小林正樹の演出は、余分な説明を一気に削ぎ落とす一方で、自分が必要だと思った場面は物語の流れが緩慢になることなどおかまいなし、これでもかと言わぬぐらいしつこく描き込んでくる粘着性のもので、正に木下恵介直流、日本映画の王道を行くものだと感じます。1963年のカンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞したのも当然、これ見ずして日本映画を語る無かれと言いたい、日本が世界に誇る映画史上の傑作です。


傑作。リアリズムの極致。日本映画の誇り。, 2004/11/23
レビュアー: おじいさん - レビューをすべて見る

 1962年当時の日本映画界の活力。それを確認することができる。何度観たことか。時代劇の範疇に入らない。脚本は橋本忍。監督は小林正樹。役者は、その後日本映画界で神として讃えられる者たち総登場。なかでも仲代達矢はこれ以上望めない演技。いや、見事。この作品を1962年に作りあげた人たちに感謝。この作品を観ないで、「時代劇」を語ることは不謹慎。
 「竹光で切腹させる」
 かような状況に追いやった井伊家の武士たち。
 わが娘、わが孫の死。婿を竹光で切腹させた井伊家への異議申し立て。復讐するは我にあり。仲代達矢は29歳。かれの演技が輝く。この作品を早く観ていたら「時代劇」にたいする見方も変わっていたであろう。日本映画で特別扱いすべき作品。リアリズムの極致。この作品を作りあげた日本映画界に誇りを感じる。日本国民、必見の作品。


脚本の見本のような作品, 2004/7/25
レビュアー: capricorn1 - レビューをすべて見る
 暗い話ながら、最高に面白い作品。橋本忍氏による脚本は恐ろしいほどに緻密で天才的な構成力を見せる。二転三転するストーリーで見る者をグイグイ引っ張りながら、武士の欺瞞というテーマを描ききっているのは見事としか言うほかない。脚本の見本のような作品で、「七人の侍」「生きる」も橋本忍の力に負うところが大きいのではと思わせる。後年これまた二転三転する見事なラストの「セヴン」を見たが、あまりにも後味が悪く「切腹」の偉大さを再認識した。小林正樹の正攻法の演出、宮島義勇のカメラ、武満徹の音楽も素晴らしい。三國連太郎の悪役振りもいい。何と言っても仲代達矢。当時、石浜朗より年上だったなんて信じられない。とにかく、情報を一切遮断して見て下さい。


なぜ傑作と言われるかわからない, 2004/3/12
レビュアー: カスタマー
ストーリーの骨格はコメディだと思うのだが、コメディ路線の脚本を、シリアス・ドラマに演出しているチグハグさがずっと気になってしょうがない。監督は何か勘違いをしているのではないか?
それを狙っているのかもしれないけど、異常な緊迫感があまりに持続するので途中でかなり嫌になってきた。これでは笑えない。
仲代達矢と丹波哲郎のチャンバラは、かなり出来が悪い。両者の間合いの取り方、キャメラ・ワークのアングル、カット編集の不自然さなど、いかにもチャンバラを撮り慣れていないのが、みえみえで、本当にダメだった。

背景の美術やライティングなどは当時No1の大映に迫るものがあって、見事だと思うが、演出の緩急のなさが、かなり無残だと思う。

脚本A級、美術A級、役者A級で演出だけがC級という感じ。前の3つのどれかに惹かれる人は高評価すると思うが、私は総合的に見たら、失敗作とすら考えている。
こんなチグハグな作品がなぜ傑作と言われるのか、さっぱりわからない。

丹波哲郎の妖しさあればこそ, 2004/1/31
レビュアー: ゆでめん - レビューをすべて見る
本作の価値は、より高まったと思うのです。私は仲代達矢という俳優が大好きで、ここでも当然見事な演技を見せつけているのですが(延々と続く独白の場面は舞台でこそ、より映えるかも)、それ以上に丹波哲郎の存在感が素晴らしい!仲代さんを完全に喰ってしまっています。
しかしまあ、果し合いの場面での丹波さんのニヒルな静謐さ、美しさをどうして誰も語らないのか不思議ですね。バラエティ番組の好々爺イメージが強すぎて、無難な三國連太郎の賞賛のみに止めているとするならば、全くお門違いってものでしょう。本作での三國さんには語るべき言葉は特に見つかりません。はっきり言って当時の演技派俳優ならば誰でも務められるような役柄。石浜朗の人間臭さの方が、もっともっと新鮮で印象に残ったくらいです。

勿論、二転三転する物語そのものも面白い、邦画史に残る傑作です。黒澤明作品や東映時代劇とはまるで質感の異なる本作で、映画の奥深さを堪能して下さい。



しぶいいいいいい, 2003/12/29
レビュアー: カスタマー
 関ヶ原以降、世界が大きく変わって行く中で、いわれの無い藩取り潰し、御家断絶の憂き目に合い、失業を余儀無くされた武士たちが街に溢れていた。刀働き(戦闘要員)としてしか生きてゆけない武士たちの中には『生活出来ない以上、武士らしく切腹するので藩のお屋敷の庭先を貸して欲しい』と申し出て、何がしかの金品をねだるという程の良いユスリ、タカリをする者まで現われる始末。もちろん、最初から死ぬ気など毛頭無い。
 そんな昨今、一人の男が現われた。『切腹するので庭先を貸してほしい』と・・・。
 「時代に取り残されてしまった侍。その最後のプライド」といった内容の映画が評判な今日このごろ。そのもう一つの答えを指し示す映画。
不況続きの現代にも似た状態で、

『武士の誇りなど、ほんの上辺だけを飾る(程度の)もの』と言い放つ仲代(若いぃぃぃ)の老け役が見事!!。プライドを捨てる事も、また誇らしい生き方だと訴えてきます。

密室時代劇の最高峰, 2003/12/27
レビュアー: martinbergbartok - レビューをすべて見る
江戸屋敷の庭先という最小限の空間で織り成す復讐劇。じわじわと暴かれる武家社会の虚実。仲代演じる主役の立場で感情移入するものなら、透かさず理詰めでやり返してくる江戸家老の三國のふてぶてしい演技。最後までどちらが正しいのかがわからないままラストへと突き進む、最初から最後までまったく隙の無い緊張感の持続。この醍醐味こそ、かつてあった時代劇の到達した日本映画の底知れぬパワーの一つだと感じるものです。決してバッサバッサと切り倒せないリアリティ。いずれ屋敷内で切り倒されるにせよ、到底かなわぬ鉄砲で撃たれ、鎧にしがみ付く最後が、仲代の成就を象徴するのなら、何事も無かったように取り繕う三國の手際良さは、今後何百年も続く変わらぬ武家社会の象徴でもあり、その対比がすばらしい。
切腹

昭和37年。監督 小林正樹。出演 仲代達也 三国連太郎 丹波哲朗。
時代劇の傑作。自分が今まで(2002年2月現在)見た時代劇の中で五指に入ります。
この映画、素晴らしいところばかりなのですが、特に力が入っているのは脚本。よく練られていてこれだけ話術の優れた映画は他に類を見ません。これを見ると、この凝った話術を堪能できる、日本語で思考する日本人に生まれてきてよかった、と自分は思いました。おおげさ? そんなことはありません、この映画を見れば話術、台詞、言葉の凄さが分かります。
それと主人公仲代達也の気迫に満ちた演技、対するは三国連太郎+丹波哲郎、どの役者も重厚な演技です。仲代達也の腰の重心を落として歩く様は、まさに剣豪といったところ。
物語の構成は回想シーンをふんだんに使い、ちょっとミステリーっぽい、パズルが1ピースずつカチッカチッとはめ込まれていくような、終盤にさしかかって全貌があらわになる仕組みです。
話は井伊家の江戸屋敷に仲代達也扮する食い詰め浪人、津雲半四郎がこのまま生きていてもしょうがないので最後はせめて武士らしく死にたい、当家の玄関先を切腹に使わせていただけないかと申し出てくるところから始まります。
家老(三国連太郎)は思いとどまらせようと、最近同じように井伊家の屋敷に来て切腹を願い出た若者の話をします。当時浪人たちの間では武家屋敷にいき切腹をさせてくれと願い出て、お金をせしめるのが流行していました。井伊家はこの若者もそんなタカリの一人と見透かしながらも、切腹の用意をして、当てがはずれた若者が「一両日だけでも待ってくれ、かならずここに戻るから」というのを受け入れず、半ば強引に切腹に持っていきました。しかも若者の脇差しは竹光。刀は武士の魂、最期は自分の刀で、と井伊家はその竹光で切腹を強要。竹光での切腹シーンは凄惨の一言。ホントにむごいです。
実はその若者は仲代達也の娘婿で、仲代達也は自分が死ぬ前に井伊家から詫びを、せめてあのときは行き過ぎたことをした、とわずかばかりの反省を聞き、それを冥土のみやげにしようとしていたのです。
大名取りつぶしにあって食い扶持を失いその日暮らし、元気なうちはそれでも幸せだったが、娘は無理を重ねたせいで体を壊し、追い打ちをかけるように赤ん坊も高熱を発する。薬代もなく、現金化できるものもない。追いつめられた娘婿。と、事情を語ります。
井伊家はもちろん自分の非を認めるどころか仲代達也に武士道を説き、タカリにきた娘婿は武士にあるまじき行為、武士の風上にも置けないとバッサリ。
すると仲代達也は反論に出て・・・

昔、もう15年以上前に見たときの自分の感想は「仲代達也かっこいい。でも逆恨みっぽくない?」でした。でもそのころの両親の庇護を受けている少年だった自分と、生活臭の漂った(それほどは苦労していませんが)中年になった今では、年齢を重ねた違いが出て、生活していくことの大変さの片鱗をかじっている分、貧乏浪人の心情が分かり、完全に仲代達也側の視点で映画に見入っています。
貧乏ゆえに恥も外聞もなくなる、恥や外聞なんかよりも人間として大切な物がある。仲代達也は娘婿が武士の魂というべき刀を質に入れていた事を知ったときにそのことを悟り、衣食住足りてる井伊家の武士たちには理解できず、むしろ侮蔑しています。
生きていくために捨てられるプライドはただの見栄であり、最後の最後まで捨てられずに残ったプライド(人間の尊厳)は死を賭してまでも守らなければならない、と言う事がこの映画の主人公から伝わってきました。
☆日本の映画

27●切腹(1962) 監督 小林正樹 主演 仲代達也

映画が映画らしかった時代。
映画に情熱を傾けることができた時代。
シロクロ映画であるからこそ、よけい迫力があるように見えた。

仲代達也(津雲半四郎)の表情、そして丹波哲郎(沢潟彦九郎)の表情が
実にイキイキしていて、活力が伝わってくる。

寛永7年。井伊家の屋敷に津雲半四郎と名乗る浪人が訪れ、
庭先を借りての切腹を申し出た。
井伊家の屋敷の荘厳さ・・江戸時代にあのような建設物がつくれた・・
富も権力もあった。

そこに、津雲半四郎が・・・切腹をしたいとやってくる。

井伊家の家老(三国連太郎)は、
しばらく前にも同じような申し出をした若い浪人のことを、
津雲半四郎に説明する。・・・・それを淡々と聞く。
それでも、切腹を所望する津雲半四郎。

切腹の場に望んだ・・・津雲半四郎は、堂々と身の上話をはじめる。
お家取りつぶしになり、浪人になってしまったこと
親友が殉死して、息子(千々岩求女)を預かったこと
まったくまずしいが、その息子と結婚させたこと・・・
そして、金吾が生まれ・・幸せな家庭の時期があったこと

しかし、幸福は長続きしなかった・・・
娘 美保(岩下志麻)は、喀血し、病に伏せる日々・・・
金吾さえ、高熱にうなされるが、医者に行かせるカネもない。

千々岩求女は、お金を借りに行くと入ったが・・・
その当時はやっていた、切腹たかりのために 井伊家にいったのだ。

井伊家は、切腹たかりがきたのが初めて、
そのため、金銭をわたす方法でなく、「ホントに切腹させる」ということで、
千々岩を向かいいれ、風呂をあびさせ、新しい衣服に着替えさせ、
・・・・・そして、丹波哲郎がでてくる。
切腹をさせられるのだ・・

1両日待ってくれと懇願する千々岩・・・
そして、刀は、竹光だった・・・・

竹光で、切腹するが・・・できずに、舌を噛みきる。

遺体が、津雲半四郎と美保の居る家に運ばれる・・・

美保は遺体にしがみつき、なきくづれる・・
津雲半四郎は、刀握って・・こんなものにこだわっていたのか?
と、涙を流す・・・

乗り込んでいって、
「武士の面目などとは表面だけを飾るもの」
という・・・・

そのあとの展開は、実にスリリングに展開していく・・・・
ホントの武士道 とは?
 なぜ、1両日を待ってやらなかったのか?
 竹光で切腹させることか?
と問う・・・

そして、最後は、公的な発表が、簡単に作られ・・
徳川家から、お褒めの言葉をいただく。

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江戸時代・・・安定して平和になった故に、「武士」とはなにか?
を問う・・・そして武士道とは・・

組織が、理不尽に取りつぶされ、
放り出された浪人の生活を守ることのできない状況
武士にこだわって生きるが故に・・
オカネが全くなく、子供が病気になっても、医者にも診てもらえない・・
かける言葉が、「武士の子だから、ガンバレ」というしかない。

その「怒り」が、すなおに伝わってくる。

映画のチカラを深く考えさせられた・・・映画でした。
本当に、のびやかで、素直で、チカラ強い映画だった。
これは、オススメします・・

切腹の作法

なぜハラを切るのか・・・
「そもそも殊に身体のこの局部を選んでこれを切るのは、
すなわちこれを以って霊魂及び愛情の宿る所となせる、
いにしえの解剖学的信仰に基づくなり」日渡部稲造 武士道

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