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チェダゼミナールコミュの竹中教授のみんなの経済学 竹中平蔵 幻冬舎 2000年

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日本の会社 日本のサラリーマンが一生懸命働いたのは、会社がとてもパブリックなものだったからである。会社が誰のものかわからないからこそ、そこで働いている人は必死になれた。たとえば、この会社はAさんのもので、一生懸命働いたところでそれはみんなAさんの利益になる、自分はただの使用人に過ぎないとなれば、おそらく誰も必死に働かない。「うちの会社が…」という言い方が日常的に使われることからもそれは明らか。社員はみな、会社と自分自身を一心同体だと思っている。
年功序列の利点 給料の安い若い従業員は、本来はもっと稼ぎがあるけれどもその分は会社に預けておくという考え方ができる。成長率が高い場合は、預けた分を会社が大きくしてくれる。言い換えれば、若い社員は会社に投資しているのと同じ。成長率が高ければ、入ったころは小さな町工場だった会社も、部長になったときには「世界のソニー」「世界のホンダ」に成長しているかもしれない。

日本企業と外資企業 日本企業は、入社してまず最初に与えられる仕事は末端の仕事。JRは東大を出ていても京大を出ていようと、最初の一年目必ず駅の便所掃除などをやらされていた。一方外資系企業は、入社すると即、それなりの仕事をやらせてくれる。だからすぐに仕事を覚えられる。また給料も仕事に見合った額が支払われる。

GDP 個人の所得と企業の利潤の合計。

労働分配率と資本分配率 GDPのうち、利潤になった比率を資本分配率、賃金になった比率を労働分配率という。日本の場合、80年代まではおおむね安定して労働分配率は0.6程度だった。つまり、GDPのうちの60%が賃金、残りが企業の利潤となっていた。ところが90年代、労働分配率は0.6から0.7に上がっている。つまり、労働者の取り分である賃金は相対的に増えてきていた。なので、不況だといっても、実は人々の給料はそれほど減っていない。社会全体から見れば減っていないし、国民の多くは、生活水準を上げてきた。

債務超過 債務が自己資本(資本金・法定準備金・剰余金などの合計)を上回ること。

日本の銀行の貸し出し額 銀行貸出残高のGDPに対する比率は1980年代初頭までは約70%で安定していた。その比率が、80年代半ばに急上昇した。銀行は安易に貸し出しを行い、また企業も安易に借り入れた。そしてバブルのピーク時90年にはGDP比107%にまで上昇した。98年に100%にまで減ったがまだまだ貸しすぎの感はある。

外形標準課税 その会社の収益ではなく、社屋の広さや従業員数などにより、行政サービスを受けている度合いの大きさを計り、それを元に課税する制度。

サラリーマン親父の所得税 子供二人と夫婦四人でサラリーマンのお父さんだけが働いたとする。このお父さんの所得が380万円程度なら所得税はゼロである。

歴史に学ぶ国家の実態 実際にこれまでの歴史の中で借金を返した国などない。庶民感覚では「借金は返さなければならない」ということになるが、これを国レベルに当てはめるのには無理がある。ナポレオン戦争の後のフランス、第二次世界大戦後のイギリスなど、途方もない財政赤字を抱えた国があったが、いずれも借金を返したわけではない。

インベストメントバンク 投資銀行。企業や公的機関が発行する株式や債券の引き受けを行ったり、ある事業や不動産、プロジェクトに投資し、それを証券化して投資家に販売するなどの事業を行う。JPモルガンやゴールドマン・サックス世界的な投資銀行。日本では唯一、野村證券が投資銀行としての国際的な認知を得ている。

香港 戦後25年〜30年という長い間、ほぼ二桁成長を実現した。日本の高度経済成長期がせいぜい10年だったことを考えると、これはものすごいことである。
前方連環と後方連環 後方連環は消費者から近いもの、日常的に使う軽工業品から作って、上流に上って発展させるようなやり方。この方法がうまくいく理由は、消費者に近い工業からはじめた場合には、そのための機械や素材などの需要が生まれるためである。需要が先にできて供給が生まれる形となる。一方前方連環とは、産業の基礎である鉄であるとかを、一番強くするのがよいとする考え方。この場合、鉄をつくってもそれをどこに使えばよいかわからない。つまり、供給があっても需要が生まれてこないという問題が出てくる。現在発展している国は、おおむね後方連環から始まっている。ソ連や中国、北朝鮮、北ベトナムといった社会主義国は必ず鉄のほうから作り始めた。国家の威信をかけて鉄を作っているといってもいいだろう。そのため、特に旧社会主義国は経済の発展段階の割には重工業化が進んでいた。ただし、それが結局使い物にならずに、生産性か低いままに経済が弱体化していった。 

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