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コピペの部屋コミュの【不思議・心霊】石じじいの語る怪異譚集【40】

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(転載元)
https://mao.5ch.net/test/read.cgi/occult/1535920044/
海・山にまつわる怖い話・不思議な話 2

(全話まとめ)
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=6168454&id=80586888&from=share

コメントにつづきません
でははじまり

ーー

477: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2016/08/07(日) 15:13:14.55 ID:+DG4v9FK0.net(主)
 私の実家の部落(この場合、集落という意味)に、珍しい石を探して拾い、それを売って生計を立てている男性がいました。 
 子供の頃、よく話を聞いたものです。

 私は、彼を「石じじい」と読んでいました。 
(本人の前では言いませんでしたが) 

 彼は、珍しい石を求めて四国の山や海岸を歩きました。 
 戦前の生まれで、若いころは朝鮮に住んでいたそうです。 
 戦後は、実家にもどり半農半石拾いで生活をしていました。 
 彼についての逸話は、以下のリンクをご参照ください。 
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1445320336
うしみつ関連記事:
山から石を持ち帰るとヤバいの??

(このコミュニティでのURL)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=6168454&id=80475460

では、話の続きをしましょう。 


710本当にあった怖い名無し2019/06/04(火) 22:55:55.43ID:l06d/AwL0

『山城跡』

石じじいの話です。
短いメモです。

じじいの故郷は、戦国時代には要衝の地でした。

現在の県外から攻めてくる戦国大名を迎撃するための山城がたくさんありました。

その城は小さなものでしたが、小山の上に設けられていました。

昔は、その頂上付近で、古銭や鎧の一部、陶器、刀の一部などが見つかったそうです。

私も、山城だったと言われる山のいくつかに登りましたが、古銭を見つけたことがあります。
現在では、大きな樹木が茂っており、跡形もありません。
わずかに石積みの跡が残っている場所もあるようですが。


迎撃に戦功をあげた、その土地の土着の戦国武将について伝記を書いた人物がいました。

その人物も武士だったそうですが、

「前世の業にひかれ、人にきらわれる病」を得て、深い谷に隠遁して、その伝記を書き上げたとか。

山城跡に行くと、祟りを受けて、そこで死んだ武士が家までやってくるぞ!というおきまりの脅し話がありました。
じじいが、山城で集めたボロボロに錆びた刀の鍔や帷子を見せてくれたことがあります。


711本当にあった怖い名無し2019/06/04(火) 22:56:24.94ID:l06d/AwL0

『死を覚悟したものの発する声』

石じじいの話です。

メモが断片的ですが、こんな話もありました。

じじいが北海道で知り合った人が話してくれたとか。

犬を連れて猟に行った時、その人はヒグマに遭遇しました。

その時、連れていた犬が、一声、鋭く長く鳴いてそのグマに飛びかかりました。
そのすきに、彼は猟銃に弾を込めて発砲したのです。

クマは、怯んで逃げ去りましたが、犬はクマとのたたかいで重傷を負っており、すぐに絶命しました。

その人は、「死ぬことを覚悟した犬の鳴き声」というものを聞いたと話していました。

そして、米軍による室蘭艦砲射撃の時、自分の肉親を助けるために着弾場所に飛び込んで行く人があげた叫び声を思い出したと、語ったそうです。

死を覚悟したものの発する声。


728本当にあった怖い名無し2019/06/12(水) 23:05:46.40ID:9wfdyvFV0

『母の情』

石じじいの話です。

ある人が話してくれたそうです。

その人は、まあまあの大きさの商家に生まれました。

彼の母親は非常に厳しいひどだったそうです。
礼儀作法を厳しく躾けられました。
農繁期になると、そのあたりの農家に預けられて農作業もさせられました。
自分のうちは農家でもないのに。

まるで他人のような、まったく母親としてのやさしさを見せない母親に対して、子供心に失望感や嫌悪感が生まれたそうです。
学校のことについては、ほとんど無関心。
お小遣いもくれず、欲しいものも買ってもらえない。
子供の世界で、彼は肩身の狭い思いをしたそうです。

彼は、学校を卒業するとすぐに別の大きな商家に奉公に出されました。

一年に一度、実家に帰りましたが、邪魔者扱いされて、すぐに母親に追い返されたそうです。

厳しい奉公でしたが、それで鍛えられて、いっぱしの商人になれたのです。
奉公の期間中に父親が亡くなりましたが母親は彼を呼び戻すことなく、若い男を新たに店員として雇って昔からの使用人とあわせて三人で店を切り盛りしたそうです。

このため、彼は、自分の母親が父親とは別に「男」を作っていたのではないか?
そのために、邪魔な自分を追い出したのではないか?

と思い悩んだそうです。

ある正月、実家に戻っていた彼が奉公先に戻って二日して、母親の死が伝えられました。

いつもどおりの、愛情のない母親との正月だったが、二日前のその時が母親と過ごした最後だったのか、と思いましたが、別に悲しさはなかったそうです。

そして、彼は実家の商店を継ぎました。

じじいにこの話をしてくれたとき、彼は非常に裕福で、自分の事業を拡大しておおいに成功していました。。

「おかあさんが良かれと思うて、あんたをそがいにきびしゅう育てたんかのう?おかあさんの本心はわからんかったんかな?」

じじいは尋ねましたが、彼は、答えたそうです。

「いや、わからん。まったくわからんのです。わしを愛して、親として厳しゅう育てたんか?それか、ほんとうに好いてもろうとらんかったんか?」
「臨終を看とれんかったし、書いたもんも残してくれんかったけん、母親の気持ちはわからんのです。」
「そやけど、いつも、墓参りのときにはおかあちゃんに甘えるんです。」


738本当にあった怖い名無し2019/06/14(金) 23:14:07.35ID:P5HHip8Z0

『食人鬼』

石じじいの話です。

食人鬼について二題。

じじいが朝鮮に住んでいた時に、旅で訪れた満州・蒙古の話です。

あるお嫁さんが、嫁ぎ先に暇をもらって里帰りしました。

実家には、母親が一人で住んでいたのです。

帰って母親に会うと、母親は彼女の下顎をぐっと掴んで、「美味しそうだ」と言いました。

母親が燃料の枯れ枝や動物の糞を取りに外出しているときに、怪しんだ女性は、ゲル(遊牧民のテント)の中をさぐりました。

そうして彼女は、おおきな長持(蒙古後でアブドルと言うとか)の中に肉がぎっしりと詰まっているのを発見したのです。

女性は、自分の馬に乗って、西の方向へ逃げました。

西の方向は仏様がいる方向として、縁起の良い、神聖な方向と考えられていたからです。

蒙古や満州には、「マハチン」(肉を喰らう者)という存在があり、人々に非常に恐れられていたそうです。

遅くまで遊んでいる子供達に、「早く家に入らないとマハチンが来るぞ!」と脅すと、子供達は青くなって必ず大人しくなったそうです。


蒙古(満州?)の話です。

遊牧民の男性が馬で旅をしていると、ある井戸のたもとで座り込んで泣いている女性がいました。

なぜ、こんなところで馬もなく、泣いているのだ、と尋ねると。

自分は、ここから東の方にある裕福な家の娘だが、家畜の番をしていたときに、狼を連れたハマチンが私をさらってここまで連れてきたのだ。
すぐにマハチンは戻ってくるかもしれない。
と。

その男性は、彼女を自分の家に連れて帰って妻として迎えたそうです。


739本当にあった怖い名無し2019/06/14(金) 23:17:11.37ID:P5HHip8Z0

『石への執着』

石じじいの話です。
不完全なのですが、こんなメモがありました。

じじいと競るほどの石集めの人がいたそうです。

その人は、病気で死にかけていました。
彼が言うには、
自分はどうしてもこの世に執着がある。
もし自分が死んだら、この石を、自分を焼くときに胸の上に置いておいてくれ。
そして、骨壷にも、その焼け残った石を入れてくれ。
そうしたら、執着が消えて往生できるだろうから。
そのために、この石を選んだと。

と。

彼が死んだ後、家族の人たちは、そんなことはできないと思い、石を置きませんでした。

葬式の翌晩、彼は霊となって出ました。
家人の枕元に立って、
「なぜ、おれの願いを叶えてくれなかったのだ!」
と恨みごとを言ったそうです。


744本当にあった怖い名無し2019/06/15(土) 14:51:44.51ID:jkq4pwhQ0

『大徳』

石じじいの話です。

と書きましたが、これは他の人からの話かもしれません。
じじいからの聞き書きメモの中には、別の人(特に、村の真言宗の寺の住職)からの聞き書きも混じっていますので。

ある寺に、大徳がいらっしゃいましたが、彼が、朝、厠に立たれたまま帰ってこられません。
納所坊主が怪しんで、彼を探しましたが、厠にも寺の内外にも姿が見えない。
厠には、脱いだ草履が残されていました。
見つからず長く年月が経ち、亡くなったものとして葬儀が行われて墓が建てられました。

それから随分年月が経ってから、その寺に一人の炭焼きがやってきて言うには、

自分は、山奥で僧侶の姿を見た。
その僧侶は、石の上に座り絶命している。
とにかく僧形なので寺の人だろうと思い、この寺に知らせに来た・・・

その寺の人と村人が、その炭焼きに案内されて、その山に登りました。

そこには、老僧が印を結んで石の上に座していたそうです。

着ていた着物はボロボロ。
手に持っていたであろう数珠は切れて、バラバラ。
遺体には苔が生えていたそうです。
死後長く経っていたのに、不思議に、その体は白骨化して分解することなく、なかばミイラなのようになっていたと。
そのため、顔貌から、昔、行方知れずになった高僧であるとわかったのです。

彼は、上を向いて口を開いていました。
その口には土がたまり、そこに一本、空に向かって草が伸び、花が咲いていたそうです。


745本当にあった怖い名無し2019/06/15(土) 14:55:19.63ID:jkq4pwhQ0

『魂ごめ』

石じじいの話です。

石に魂を込める、という話しを以前書いたことがあります。

これを聞いた人が試してみました。
しかし、うまくいかないので、彼は、たいそう腹を立てたそうです。
その人は、勝ち負けにこだわる人で、なにかというと持っている刀を振り回す、という人でした。
刀で、他の人を威圧していたわけです。

石への魂ごめがうまくいかないので、怒ったその男性は、その石に、のっている台ごと切りつけました。

刀で石が切れるはずもないのですが、石は真っ二つに割れ、木台も真っ二つに割れました。
その男性は、その切れ味に満足したようでした。

その日の夕食の時、その男性はいきなり膳の前に突っ伏して絶命したそうです。


773本当にあった怖い名無し2019/06/28(金) 16:42:25.87ID:8Nr6jLQ+0

『牛のお堂巡り』

石じじいの話です。

これは、じじいが子供の頃に、親から聞いた話だそうですから、かなり昔のことだと思います。

村に牛が飼われていました。

木材を運んだり、肥料を運んだりと役立ってきましたが、ある年の冬から体調がすぐれなくなりました。
春になっても日に日に弱っていきます。

村人は、死期が近づいているなと思いましたが、長年働いてくれたので、死ぬまで飼おうと話し合っていたそうです。

5月の花まつりの時、村の皆が寺に集まっているとき、その牛はどうしたことか牛屋から出て、やっとのことでひとりで御堂まであがってきました。
だれも、つなを解いたおぼえはないのに。

今にも倒れそうな牛は、御堂に近づくと、よろよろしながら、お堂のまわりを二めぐりしました。
そして、仏前に臥したそうです。

その寺の住職は、お経を唱えてやりましたが、牛は再び立ち上がり歩こうとします。
今度は、もう倒れてしまいそうでした。
村人も住職も、牛の体を支えてやりました。

牛はやっとのことでお堂をひとめぐりして、もとの位置にかえって座り込み、眠るように死にました。

村人は、読経して涙を流したそうです。


  (了)

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