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バトスタ専用創作コミュコミュのたっちゃん

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いつもどおり駅で電車を待っていると横から「たっちゃん」と俺を呼び掛ける声が聞こえた。


振り返ってみると、見知らぬ髪の薄いおっさんがにやにやしながら近づいてきた。


「よう、たっちゃん、今日も大学かい?大変だねー!」






え・・・誰・・・?




「俺は何処行くと思う?へへへ、これよこれ(手首をひねる)。なんでわざわざ電車で、って思うだろ?へへへ、まあそれは大人の事情ってやつがあんのよ(笑)まあ大野までなんだけどよ。あれ、たっちゃんはそういえばどこで降りんだっけ?」


俺はおっさんの後に続いて電車に乗りながら答えた。

「え・・・新百合です」


「あーそう!俺も最近あそこで降りたよ。なんでかって?別に大した用じゃねえんだけどよ・・・(中略)・・・てな感じで笑っちゃうだろ(笑)あ、やべもうそろそろ降りるわ!じゃーな!しっかり勉強しろよ!!」おっさんは愉快そうに去っていった。



・・・結局おっさんが誰なのか、最後まで聞けなかった。




しかしおっさんのことを思い出そうとしたら、いきなり後ろから肩を叩かれた。

振り向くと化粧の濃い、遊んでそうな女子3人がいきなり爆笑し始めた。


ムカついたわけではないが、このとき俺はこいつらをぶん殴って良いかどうか考えてた。



真ん中のまゆ毛の無い奴がしゃべった。

「たっちゃん、あのおっさんだれー?(笑)」いやお前が誰だよ。

「たっちゃん超キョドってた(挙動不審だった)し!(笑)」良く見ると左のこいつもまゆ毛が無かった。

「あ、わかったー!たっちゃんあのおっさんのことゲった(ゲった→フォーゲットの略)んでしょー!だからキョドってたんだ!!」

「マジ?たっちゃんそれ超ブレー(無礼)よ!!」

3人はギャハギャハ笑い始めるし気味が悪いし結局全員まゆげないし何言ってるかもわかんないので、俺は次の駅で何がなんでも降りようと思った。だいたいゲったってなんだよ?きもいよ。

「あれ、なんかたっちゃん(ブルー)入ってね?」

「ほんとだ、たっちゃん・・・らしくないゾ」


このなかで一番ブサイクな右の女のいまのセリフとウインクでもうすべてがどうでも良い気分になった。
「なんだよお前ら!たっちゃんじゃねえ。馴れ馴れしくすんな」電車なので声はおとした。


「え〜!?たっちゃんなんか怒ってる」

「どうしたの、たっちゃん」3人がまじめに不安そうな顔をし始めたので、俺は冷静になるよう努めた。

「ごめん、正直さ、俺、君らのこと思いだせないんだけど」

言ってから、急に怖さと悲しさがこみ上げてきた。3人も思いだせないって、俺やばくないか・・・?

さらに3人が「えっ・・・」と言ったきり顔を見合わせて黙ってしまったので、怒りや悲しみや申し訳なさや混乱でいっこくも早く電車を降りたいと思った。

幸いすぐに新百合に着いたので、俺は3人の顔も見ずに電車から降りて、改札まで走った。



ところが、改札を抜けた途端に突然景色が変わった。

周りがぼわーっと白くなりあちらこちらに黄色やピンクの花が咲いていた。

それは辺りを見回してすぐに「俺は死んだのか?」と思うほど天国のイメージに近いものだった。



そして突然、まるで室内プールでのアナウンスのように辺りに声が響いた。

「どうじゃ楽しいじゃろ。お前が大学に入ってもう15カ月と21日だというのに全然友だちを作ろうとせんからこの世界の人間を全てお前の友だちにしてやったわい、感謝しろウハハハハッ!」

「ウゼエッ(笑い方が)!!てめえ誰だ!?」


すると相手は野太い声で唄い始めた。

♪たっちゃんはね
竜也っていうんだ
ホントはね

だけど(人間的に)ちっちゃいから
「たっちゃん」って言われると
怒るんだよ

バカだよね(笑)
たっちゃん♪



声がやたら響くのでムカつくやら恥ずかしいやらで自分が歯を食いしばってることにも気がつかなかった。


「・・・だからお前は誰なんだよ・・・神様・・・?」







気がつくと周りはいつもの新百合駅の改札だった。


辺りをきょろきょろしても変わった様子がないので、とにかく誰かに話しかけられる前に急いで帰ろうと思った。


しかし階段を下りる手前でふと、ここからならミキ(彼女)の家の方が近いことがわかり急遽、反対側の電車に乗り百合駅に向かった。
電車の中では話しかけられないよう、初めに先頭車両に乗って、そこから最後尾まで歩き続け、また先頭車両まで歩き続ける、を繰り返した。


やっとの思いで駅に着き、走って1分くらいでミキの家が見えると、ふとある重大な事実に気付いた。




・・・もし『彼女』が『友だち』になっていたら・・・




上半身から何かがサーっと引いた俺は慎重にインターホンを押した。

出たのはミキだった。ミキが出てから、もし他の家族だったらやばかったな、と思った。

「はい、どなたですか?」

「あ、俺だけど」

「え、たっちゃん!?いま開けるね!!」

「竜也って呼べって言ってるだろ」


俺は少しほっとした。もし声だけでわからなかったら確実に『友だち』まで格下げされたことになるからだ。


「どうぞ〜」


ミキは上機嫌なようだった。

「お茶持ってくるから、先にあがってて」

俺はいつもどおりミキの部屋に向かった・・・なにも変わらない、いつも通りのミキだった。





2回にあがってくつろいでいるとミキがクッキーと紅茶を持ってきた。

「たっちゃん、どうしたの急に来るなんて。今日大学じゃなかったっけ?」

「ミキの顔が見たくなって」

「あはは、嬉しい」ミキは頬をそめて笑った。
この素直な所がミキの可愛いところだ。



「もっとよく見せてよ」

俺は顔を近づけた。もちろんキスするつもりで、だ。
やりたいだけ、ではなく、これは「最終確認」でもあった。

そして成功した。
ミキは一瞬驚いたが、目をつむって俺に応じたのだ。
そして俺の愛撫にもミキは全く嫌がることなく身をゆだねて・・・。









何も心配することは無かった。

たぶん神様(?)はそこまで酷い奴じゃなかった、ということだろう。

自分で自分の考えがおかしかった。神様が酷い奴だなんて・・・(笑)



ミキは俺のとなりでいそいそと下着を着けていた。

可愛いな、と思って見ていたらインターホンが鳴ったので、ミキが「ちょっと待ってー」と言ってすぐに服を着て出ていった。


・・・親だ・・・。
俺は焦った。
だがこうなった以上、挨拶無しでは帰れないだろう。もしかしたら友だちのように気軽に接しられるかもしれない。





だが、戻ってきたミキをみて俺は目を疑った。
隣に男がいたからだ。
しかも男は俺に友だちのように気軽に話しかけてきた。

「よう、たっちゃんもいたのか」

俺はキレた。


「おい、ミキ!誰だよこいつは」

ミキはびっくりしていた。

「え・・・たっちゃんもユウタの友だちでしょ?」

「も」ってことは、この「ユウタ」はミキの『友だち』か・・・。
しかし、彼氏のいる部屋に男の友だちを・・・いやそもそも自分の家に男の友だちをあげるか普通??


そんなことを考えてるとミキはとんでもないことを言いだした。

「あ、わかった。たっちゃん照れてるんでしょ。セックスしたあとだから(笑)」

俺がぽかんとしているとミキは続けて言った。

「ねえじゃあどうせなら・・・3Pしよっか・・・」


それを聞いて、俺は全てを悟った。そして叫んだ。











「俺はセフレかよおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉっっっっっっ・・・」

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