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BDについてもっと知りたい!コミュの『Welcome to the Death Club(デス・クラブへようこそ)』

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 超久々ですが、Winshluss(ヴィンシュルス)作『Welcome to the Death Club(デス・クラブへようこそ)』(6 Pieds sous Terre[シ・ピエ・スー・テール]、2007年刊)を読んだんで、ご紹介します。この前のBD研究会にご参加いただいた方々にはお見せしたのですが、ブラック・ユーモアに満ちたなかなか素敵な作品です。ヴィンシュルスって誰? って方も多いのではないかと思うんですが(かく言う僕もつい最近知ったばかりです…)、ヴィンシュルスとは、Marjane Satrapi(マルジャン・サトラピ)原作のアニメーション映画『Persepolis(ペルセポリス)』でサトラピと共に監督を務め、見事本年度のカンヌ映画祭審査員賞を受賞した Vincent Paronnaud(ヴァンサン・パロノー)のペンネームです。

 で、これ、どういう作品かと言うと、A4版より若干小さいサイズで、ソフトカバー、中身は白黒で描かれていて、典型的なオルタナ系という感じ。ネットの書店で他の作品をチラリと見た感じから言っても、参照項としてアメリカのアンダーグラウンド・コミックスがあるのではないかという気がします。基本的に一切セリフなしのサイレントBDで、フランス語なんて読めなくても全然楽しめます。1、2箇所フランス語が出てくるところもあったりするんですが、なんて書いてあるか状況から判断できちゃうし…

 内容的には短編集になっていて、「Viva la Muerte(死人バンザイ)」、「Welcome to the Death Club(デス・クラブへようこそ)」、「Welcome to the Death Club avec Fat Bob(デス・クラブへようこそ 出演:ファット・ボブ)」、「Welcome to the Death Club Members Only(デス・クラブへようこそ メンバーズ・オンリー)」、「Welcome to the Death Club Slow Rock Mountains(デス・クラブへようこそ スロウ・ロック・マウンテンズ)」、「Welcome to the Death Club Salut L’Artiste(デス・クラブへようこそ 芸術家、こんにちは)」、「Welcome to the Death Club Père & Fils(デス・クラブへようこそ 父と息子)」と、都合7編が収められています。どの作品も死をテーマとして扱っている点で共通しており、最初の作品を除いて、残りは全て「Welcome to the Death Club(デス・クラブへようこそ)」というタイトルを与えられているにもかかわらず、特に一貫した枠組があるとか、決まった登場人物が出てくるというわけではありません。

 どの作品も面白いんですが、個人的に好きなのは最後の2編、「芸術家、こんにちは」と「父と息子」で、特に後者は愛すべき作品になっています。死神の父子の話なんだけど、ある日、テレビで人間の子どもを救う天使の番組を見、それに憧れた息子は、父が仕事で出かけている間に、天使の輪や羽根を自作し、おまけに全身白塗りをして、1人鏡の前に立ち、悦に入っています。そこに父が帰ってきて、息子はこっぴどく叱られてしまう。いじけた彼は死神の父との決別を決意し、天使の使命を全うしようと人間界に向かいます。しかし、そこで彼を待っていたのは… ブラック・ユーモア満載なんだけど、どこかかわいらしさもあり、憎めない感じです。

 この1作で作風を云々することはできませんが、ウィキペディアの記述によると(http://fr.wikipedia.org/wiki/Winshluss)、l’humour macabre(不吉なユーモア)の巨匠ということで、映画版『ペルセポリス』の印象から入ると、ちょっと肩透かしを食らいます(笑)。さるインタヴューの中で、サトラピがヴィンシュルスの才能をベタ褒めしてますし、おそらく多才な作家ということなのでしょう。Cizo(シーゾ)という作家と共作することが多く、一緒に『Monsieur Ferraille(ムッシュー・スクラップ)』や『Wizz et Buzz(ウィズとビュズ)』といったBDを作ってる模様。また、シーゾとはアニメーションも制作していて、それがきっかけで『ペルセポリス』の映画化に携わるようになったようです。ウィキペディアを見る限りでは、1分とか6分とか、非常に短い作品なんですけど、これってどこかで見れないんですかね? 非常に気になる… BDについてはあと2作ほど注文したので、読んだらまた紹介します。

* 画像真ん中が、死神の仕事に出かける父と留守中の家事を言いつかる息子。右が、天使に扮する息子とそれを見つけ、罰する父。叱ったことをどこか後悔している様子の父とそっと家を出ていく息子がかわいい(笑)。

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