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人と自然コミュのアマゾン源流の先住民のルポ

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国分拓 「ヤノマミ」NHK出版 ¥1700+税


 ブラジル北部のアマゾン川支流の森に住む、石器時代からの暮らしを続ける先住民の1族のルポ記。NHKで放映され、DVD(¥4000)も購入できる。

 1990年代半ばにブラジルに民主政権が成立して、先住民保護区に指定された、北海道の1.4倍の面積に2万5千人から3万人の「ヤノマミ族」(人の意味)が暮らしているという。その中の部族160人が生きる村の様々な暮らしの紹介が続く。
 一族の長老は、30年も森の中のあちらこちらを移動してようやく現在地を確保した。川も山もそばにあり、食料も豊富に採れる土地だ。私にはあたかもモーゼの「出エジプト記」のごとくに思えた。。
 家屋は、直径60メートルの外円環で屋根は椰子の葉で葺き、家族ごとに38個の囲炉裏がおかれ、ハンモックが吊られている。中央は空間で話し合い・祭りなど様々な寄り合いの場となる。家族ごとの空間の壁はないので、プライバシーはありえない。
 食べ物は狩猟と畑。男たちは何日もかけて森で魚・狩猟に出かける。主に女たちが畑作業を担う。バナナやタロイモなどが栽培されている。
 石器時代の人はこのように生活したのか、とは思うけれども、南米でもあり、熱帯密林で食べ物は豊富にあるが、狩猟は弓矢ができなければいけない。達人が女性にモテるというのは当たり前だ。しびれる草を絞って川に流して、浮かんだ魚を捕ったり、釣りをする。ワニを捕らえる。鳥や猿も。獲物は持ち帰って、1族みんなで分ける。

 著者などが滞在中には部族間の抗争は無かったようだが、時々起こるという。女性を巡る争いも少なくないと。フリー セックス! 結婚していても(していなくても)女性は誰とでもセックスする。それで兄弟の顔が全然違うことは珍しくない。ただ、「年子」はいない。子供は三つほど歳が違う。出産が間近になると、女性は森に行って出産する。その子を育てるか「精霊」にするかをその場で生んだ女性が決めて、時に蟻塚に収める。避妊具があるわけでなく、このあたりの描写を読むのはつらいものがあるし、著者も帰国後に心身がおかしくなったと告白している。日本では「間引き」と表現されてきたが、部族に特にそのような掟があるわけではない。ただ、狩猟採集民の暮らしは広大な豊かな自然が必要なだけでなく、労力と技術(銃が普及していない部族では特に)の限界があって、家族数が増えると食べ物確保が大変な労働になっただろうと思われ、それは部族全体へのプレッシャーにはなっていただろう。精霊信仰。シャーマン。

 政府の保護もあり、重病なら保健所経由で手術を受けることもできるようになった。宣教師が文明を伝えようとする。原初的な暮らしをやめさせようとする。文明の干渉だ。宣教師は資本主義や西欧文明の水先案内人でもあり、原初の暮らしを野蛮と見なすのみだ。文明の利器がすこしずつ忍び込む。釣り針、斧、ナイフなどの鉄製品。そして、白人が持ち込む感染症にも抵抗力がないと。最近ではサッカーボールやパソコンまで若者は使い始めた。文明の浸透度は部族によって差があるとか。文明の側の価値観で判断してはいけない。そのままにしておくべきだ。たまたま、このようなルポによって、先住民の暮らしを知ることができたが、文明との接触は最低限にするべきで、影響を与えてはいけないと私は思う。



 ところで、私はこのような先住民の暮らしの本を何冊も読んで来た。古い本はすでに出回っていないが、アフリカ原住民の暮らしを中心とした文化人類学的な文章を集めた本とか、カナダのイヌイット(エスキモー)の生態をルポした「ヘアー・インディアンとその世界」(原ひろ子)、それから、「森の回廊」(NHK出版で入手可能)はビルマ解放戦線従軍記でもあるが、アジアの森の自給自足民の暮らし。一番最近では、アイヌの暮らしについてのルポ「イザベラ・バードの日本紀行下巻」に200ページの記述があります(ここの過去ログにあります)。また、フィクションだが、石器時代との遭遇を書いた本も読みました。他に「大地を駆けるエイラ」も面白かったですね。
 南米が欠落していたので、「ヤノマミ」は、それを補いました。
文明とは、人類の行方は、石器時代、縄文時代、自然環境、科学とは・・・。結局、文明とは人類を滅ぼすことになるのではないか、との懸念が強いです。


(少し書き直すかも知れませんが、とりあえず上げときました)
 

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