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全国解離性障害友の会コミュの解離性健忘とは?

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■解離性健忘(以前は心因性健忘)
 健忘症状は、解離性健忘、解離性遁走、解離性同一障害、特定不能の解離性障害に共通してみられます。

解離性健忘は健忘の1種で、心の傷やストレスが原因で自分にとって重要な情報が思い出せなくなる状態をいいます。

最近のことや昔の出来事をまったく覚えていなかったり、部分的に思い出せなくなることを健忘といいます。解離性健忘は健忘の1種で、その原因が体の障害でなく精神的なものである場合をいいます。健忘は、急性ストレス障害、心的外傷後ストレス障害、身体化障害など、他の障害の症状として現れる場合もあります。

解離性健忘の場合、普通は意識的に自覚している日常にかかわる情報や、自分自身についての記憶(自分がだれなのか、何をしたか、どこへ行ったか、だれと話したか、何を言ったか、何を考えたか、何を感じたかなど)が失われます。情報自体は忘れてしまっていても、その人の行動には引き続き影響を与えていることもあります。

解離性健忘の場合、数分間から数時間、あるいは数日間に及ぶ記憶の空白期間があり、その期間が1つだけの場合もあれば、複数の場合もあります。ときには何年間にもわたる記憶や、それまでの人生のすべての記憶が欠落してしまうこともあります。解離性健忘の人の大半は「時間を失った」ことを認識しています。しかし中には、記憶にないが確かに自分が何らかの行為をしたことを認識したり、その証拠を示されて初めて、記憶の欠落に気づく人もいます。解離性健忘の人は、ある期間に起きた出来事の一部を忘れているだけでそれ以外は覚えている場合もあれば、それまでの全人生を思い出せない場合や、起きたことを次々に忘れてしまう場合もあります。

この障害は若い成人に最も多くみられ、特に戦争、事故、自然災害などを体験した人によくみられます。また、小児期に受けた性的虐待の記憶が失われ、成人になってから思い出すこともあります。また、心の傷となる体験後しばらくの間、解離性健忘が起こることもあります。記憶を取り戻しても、だれかに確認しない限り、それが本当に過去に起きたことを反映しているものかどうかはわかりません。

■定義
1。優勢な障害は、重要な個人的情報で、通常外傷的またはストレスの強い性質を持つものの想起が不可能になり、それが余りにも広範囲にわたるため通常の物忘れでは説明できないような、1つまたはそれ以上のエピソードである。

2。この障害は解離性同一性障害、解離性とん走、外傷後ストレス障害、急性ストレス障畏または身体化障害の経過中にのみ起こるものではなく、物質(例:乱用薬物、投薬)または神経疾患またはその他の一般身体疾患(例:頭部外傷による健忘性障害)の直接的な生理学的作用によるものでもない。

3。その障害は、臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的、または他の重要な領域の機能における障害を引き起こしている

■疫学
解離性健忘は解離性障害の最も多い形であると考えられる。解離性健忘は、男性より女性に多く、高齢者より若年成人に起こりやすいと考えられている。ストレス状況下や外傷的な状況で起こるといわれており、戦争や災害下で発生が上昇する。 病因  解離性健忘の患者の大半は、つらかった記憶やストレス状況下の出来事、外傷体験を思い出すことができない。それゆえ記憶の情緒的な内容が、この障害の病態生理や原因と明らかに関連すると考えられる。 臨床的特徴  健忘患者は、普通、健忘の起こる前後で意識は清明である。しかし、少数の患者では、短期間、特に健忘の前後に意識水準の低下をきたすものがある。抑うつと不安も出現しやすい。

■症状と診断
 解離性健忘の最も一般的な症状は、記憶の喪失です。健忘が起きた直後は混乱した様子になることもあります。解離性健忘の人の多くは、健忘によって軽度の抑うつ状態になったり、大きな苦痛に悩まされる場合もあります。

診断にあたっては症状を注意深く観察し、体を診察して健忘に身体的な原因がないかどうかを調べます。身体的な原因を除外するにはさらに、脳波検査や毒素や薬物を調べる血液検査が必要となる場合もあります。心理検査も行われます。その人の解離体験の特徴をとらえて理解し、治療計画を立てるにあたっては、しばしば特殊な心理検査が役立ちます。

1。限局性健忘は最もよくみられる形であり、短期間(数時間〜数日)の出来事が失われる。

2。全般性健忘は、経験した生活史のすべてを忘れる。

3。選択的(系統的)健忘は、その期間中のすべてのことを思い出せないわけでなく、特定のことに関する記憶を想起できない。

【鑑別診断】
一般身体疾患と他の精神障害の両方から鑑別をする必要がある。一般的病歴、身体的診察、臨床検査、精神医学的病歴そして精神機能検査が必要である。
 脳損傷による健忘性障害では、想起の障害は逆向性および前向性の両方であることが多く、通常、はっきりとした身体外傷の既往歴、意識消失の期間、または頭部外傷の臨床的証拠が存在する。解離性健忘の場合は、想起障害はほとんど前向性であり、典型的には新たな学習には問題がない。  せん妄および痴呆では、通常他の認知障害も伴っているが、解離性健忘の場合は、自己の生活史の情報に関して健忘が生じているものの、認知機能は一般に保たれている。
 外傷後ストレス障害および急性ストレス障害では、外傷的な出来事に対する健忘が生じうるが、障害の経過中のみ健忘が起こっている場合には、解離性健忘とは診断しない。  健忘という解離性症状は、解離性とん走および解離性同一性障害の両者に特徴的なものであるので、解離性の健忘が解離性とん走または解離性同一性障害の経過中にのみ起こっている場合には、解離性健忘という別の診断を与えることはない。離人症は解離性健忘に関連する特徴であり、解離性健忘の間にだけ起こる離人症に、離人症性障害という別の診断を下すべきではない。 経過と予後  解離性健忘は一般に突然終わり、完璧に回復し再発は少ない。しかし、二次的利得があるような場合には、その状態は長く続く。可能な限り、早く患者の失った記憶を回復させるべきである。

■治療の経過と見直し
 治療はまず、患者に安心感と信頼感をもたせることから始まります。欠落した記憶が自然には回復しない場合や、緊急に記憶を取り戻す必要がある場合は、記憶想起法がしばしば効果を発揮します。催眠または薬物を利用した面接(アモバルビタールやミダゾラムを静脈内に注射して気持ちを落ち着かせ、鎮静状態にした上で行う面接)により、医師が過去のことについて質問します。

催眠や薬物を利用した面接は、記憶の欠落に伴う不安を軽減するとともに、苦痛に満ちた経験や葛藤を思い出さないようにするために本人が心の中に築いた防御を突破し、あるいはう回するのに役立ちます。医師は、どのようなことを思い出すべきか示唆したり、極度の不安を引き起こしたりしないように注意しなければなりません。この方法で再生された記憶は正確でないこともあるため、別の人による裏づけも必要となります。そのため、この方法で再生された記憶が正確でない場合もあることをあらかじめ本人に告げ、本人の同意を得てから、催眠または薬物を利用した面接を行います。

記憶の空白期間をできるだけ埋めることにより、その人のアイデンティティ(自己同一性)や自己認識に連続性を取り戻すことができます。健忘がなくなった後も心理療法を継続することは、原因となったトラウマや葛藤を本人が理解し、解決方法を見いだしていく上で役立ちます。

大半の人は、欠落した記憶と思われるものを取り戻し、健忘の原因となった心の葛藤の解決に至ります。しかし、中には心のバリアを突き破ることができず、失った過去を再構築できない人もいます。

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